第8回「ゼロ年代の記憶-前編-」ゲスト:森雄大(neco眠る)、PIKA(あふりらんぽ)
「めっちゃエイリや〜ん」年末スペシャル2019!!!
今回は、DJのMIGHTY MARS、イラストレーター鈴木裕之、デザイナー/ベーシストのヨシカワショウゴ、大工の中村信彦今回は、レギュラーメンバー4人に加え、スペシャルゲストに「neco眠る」から森雄大、「あふりらんぽ」からPIKAの2名が参戦!年忘れで思い出す、ゼロ年代の記憶。
ファン超絶必見!過去最長!内情入り乱れた青春の暴走記録スタート!!!
(2019年11月収録)
MIGHTY : はい!「めっちゃエイリや~ん」もう8回目か。
鈴木 : もう8回目。
ショウゴ : 結構やりましたねー。
MIGHTY : 今日は、ゲストが来てくれております。
12月の放送回なんで、年末スペシャル!
鈴木 : ゲストをこないだは、DODDODO、諸行亭夢常が来て。
MIGHTY : で、ロボ宙さんと川崎さん(Buttah Curry店主) と。
一同 : うんうん。
鈴木 : 今日も2人来てます。
中村 : 紹介してください。
MIGHTY : 紹介してよろしいですか(笑)?
鈴木 : おまんたせいたしました(笑)。
MIGHTY : じゃあ、「neco眠る」からリーダーの森雄大さん、「あふりらんぽ」からピカチュウさんです!
森&PIKA : よろしくお願いしまーす!
一同 : 拍手
鈴木 : ムーン♀ママ。
PIKA: ムーン♀ママ名義でもやってる。
幸せの可視/ムーン♀ママ
(CD/Album.moonlight records.2008)
森 : ピカチュウっていう名前は、いまだに使えるの?
MIGHTY : あ!そや!ピカチュウじゃないんか?
PIKA: でも、このラジオではいいよ。
鈴木 : かつてピカチュウと呼ばれた。
PIKA: そう。かつてピカチュウ。そして、いまだに友達からのニックネームはピカチュウやけど。
森 : オフィシャルでは?
PIKA: PIKA。
MIGHTY : オフィシャルではPIKAさんですね。申し訳ない。
で、今日は、この2人をお迎えして、テーマを喋って行こうと思うんですけども、今日のテーマは何でしょうか?
鈴木 : 今日は、ざっくり、2000年代の・・・総まとめ。。
一同 : 笑
中村 : ちゃうやん(笑)!
MIGHTY : 「ゼロ年代の記憶」ですね(笑)。
鈴木 : そう。
PIKA: なんかタイムカプセル的な。
中村 : そうそう。
森 : 記憶のタイムカプセルを開ける。
MIGHTY : だって、今日、PIKAと会うのもめっちゃ久しぶりやし。
PIKA: めっちゃ久しぶりや。
鈴木 : 普段、会わへんもんね。
MIGHTY : PIKAの相方、佐伯真有美さんもオニちゃんって言われてたけど。
もうオニではないの?
佐伯真有美 a.k.a オニ(あふりらんぽ)
鈴木 : ゴッド母ちゃんね。
一同 : 笑
PIKA: いや。オニやで。オニ。
あふりらんぽが再結成して本人の中でも葛藤は会ってんけど、でもオニでええやんって(笑)。
中村 : 葛藤あったんや(笑)?
PIKA: 葛藤はあったよ!その話めっちゃおもしろいねん(笑)。
中村 : 今さら(笑)?
ショウゴ : なんで今さらやねん(笑)。
PIKA: せやろ?今さらやろ(笑)。
MIGHTY : で、neco眠るの森君は、みんな色々お世話にもなってますよね。
鈴木 : なってる。
中村 : めちゃめちゃなってる。
森 : お世話!?
鈴木 : だって、年下やのにフックアップしてくれる。
一同 : 笑
MIGHTY : そやな。珍しいタイプの男(笑)。
じゃあ、今日は2人の事を徹底的に聞いていきますんで。
一同 : 笑
森雄大とPIKAの自己紹介
中村 : まず、ほんまに簡単なプロフィールを言うた方がいいんじゃない?
鈴木 : これは、自らが語ってもらう方が良いのか、こっちが概要を言うたほうが良いのか。
MIGHTY : あ、そやな!まず、お二人の紹介を。
普通は番組ってさ、司会が紹介したりするねんけど、いつもこの番組って、その人にしてもらうんですよ。
PIKA: え~!
一同 : 笑
中村 : そんな番組、始めて聞くけどな(笑)。
MIGHTY : めちゃめちゃ失礼やろ(笑)?
一同 : 笑
MIGHTY : 適当に自分が、どういうバンドか?とか何をやってるか?っていうのを言うてもらえれば。
じゃあ、森君からお願いします。
森 : はい。僕は「neco眠る」というバンドを2002年からやってます。
MIGHTY : 2002年から!
森 : 高校でてすぐ、19歳の時から。
一同 : へー!
MIGHTY : で、森君はneco眠るで何をしてるんですか?
森 : ギターを弾いてて、あと曲を作ったりとか、色々事務作業をやったりとか・・・
MIGHTY : 色々、裏方の事を。
森 : はい。裏方の事もやってます。
鈴木 : で、DJもDJごはん名義で。
森 : DJは(笑)。。。別にDJじゃないんすけど。。
MIGHTY : けど、俺最初にDJごはんを見た時、結構衝撃やってん。
森 : ほんますか(笑)?
MIGHTY : 最初の方、ギターを弾きながらDJをしてて。
中村 : あー!やってたやってた。
森 : そうそう!最初は、DJをやる機会があって、自分がDJをやるなんて!って思ったから、DJじゃないけど、DJをやろうと。
で、好きなレコードをかけて、それに合わせてギターを弾くっていうのを15年くらい前すかね?やりました。
MIGHTY : そうそう。新しいと思った。
ショウゴ : 笑
森 : 基本演奏する。
MIGHTY : そやな。有りモノの曲に合わせて。
森 : うんうん。そうですね。
鈴木 : 最近でいうと、 「NEVER YOUNG BEACH」。
MIGHTY : 「NEVER YOUNG BEACH」のサポートもやってるんですね?
森 : サポートでギター弾いたりしてます。
あと、「ふだんバンド」っていうのでも。
MIGHTY : 「ふだんバンド」?俺それ知らんわ。
森 : 「白い汽笛」っていうバンドのボーカルが、ソロでやってて、それのバンドバージョンでギター弾いてます。
MIGHTY : それもサポートで?
森 : それは、正規メンバーです。
鈴木 : 森君も色々バンドやってた時期あるよね?
森 : ね。「ボーイズヤング」とか「AUTORA」とか、なんやかんや色々。
鈴木 : 今はもう、「neco眠る」と「ふだんバンド」。
森 : と、ネバヤン(NEVER YOUNG BEACH)手伝ったりですね。
中村 : あ!「こんがりおんがく」の事も言わな。
森 : あと、「こんがりおんがく」っていうレーベルをやってます。
それは、僕一人じゃなくて、オシリペンペンズのモタコ君とDODDODOと三人で。
森 : それが、来年もう10周年。
中村 : すごい!
森 : 2010年から。
PIKA: えー、早ー。
MIGHTY : 早いなー。
中村 : 「こんがり音楽祭」は、何年目?
森 : 「こんがり音楽祭」は、今年で5回目でしたね。来年で6年目。
中村 : へー、すごいなぁ。
鈴木 : ショウゴ君も「あわじい」で参加してる。
森 : 「あわじい」来年も出てもらうんで(笑)。
お願いします。
ショウゴ : あ、ほんまに(笑)?
先言うていいの(笑)?
あわじい
鈴木 : 「あわじい」っていうのは、ショウゴ君が生み出した淡路島のマスコットキャラクター。
PIKA: たまにオニがレンタルしてる。
MIGHTY : あ、そうなんや(笑)。
ショウゴ : 特別やで。
MIGHTY : はい、じゃあ次はPIKAさん。
PIKA: はい。
あ!自分で言わなあかんねや。
ショウゴ : 何者か?
PIKA: 「あふりらんぽ」っていうバンドでドラムボーカルしてるPIKAです。よろしくお願いしまーす。
PIKA: さっき森君の話聞いてびっくりしてんけど、私も結成が2002年で。
MIGHTY : まじで!?
PIKA: そう。高校卒業してすぐ。
そっからずーっとあふりらんぽ。
MIGHTY : しかもこの二人は、同い年。
森 : 同い年!
PIKA: うん。おない。
森 : 何月生まれ?
PIKA: 12月。
森 : 俺は1983年の4月生まれ。
ショウゴ : 完全に学年も一緒や。
鈴木 : あふりらんぽを一緒にやってるオニちゃんとの出会いはどんな感じ?
PIKA: オニも1983年生まれやねんけど、一個学年上で。先輩やって、軽音部一緒やって、学科も一緒やってん。
MIGHTY : 軽音部やったんや!
ショウゴ : そこで一緒やったんやね。
鈴木 : 工芸高校(大阪市立工芸高等学校)やんね?
PIKA: そう。工芸高校。で、オニはカリスマやったから。
MIGHTY : カリスマやったん!?
中村 : 当時から?
PIKA: もう、全校生徒が知ってるカリスマ。
一同 : へー!
MIGHTY : それは、どういうカリスマやったん?
ショウゴ : ヤバいやつ?
PIKA: もう通っただけでわかる(笑)。
一同 : 笑
MIGHTY : 当時から風貌的にってこと?
PIKA: うん。もっと肥えてたというか、ごっつかったし。
一同 : へー!
PIKA: パンパンとかじゃないけど、大きくて。
ほんで、髪の毛にベティちゃんの人形絡めてて。
で、コートニー・ラブ。
コートニー・ラブ(Hole)
PIKA: ウチも好きやってんけど、もろ好きな人やったから網タイツビリビリに破って、革靴のツンとしたやつ履いて、髮もバサバサで。
MIGHTY : ヘー、めっちゃいけてるやん!
ショウゴ : めっちゃかっこいい。
PIKA: で、やってる音楽もいち早くビートルズアレンジしてとか。
一同 : へー。
PIKA: もっと色々なロックの音楽もやってて。
もう「かっこいいー!タケマサ先輩~!」みたいな。
一同 : 笑
PIKA: タケマサって名前やねんけど。「タケマサ先輩!」って感じやった。
ちなみに、ウチが1年生で、2年でタケマサ先輩がいて、3年に和田先輩がおってん。
一同 : あー!
ドラマー 和田晋侍(巨人ゆえにデカイ、DMBQ)
MIGHTY : 和田晋侍?
ショウゴ : それえげつないな!
PIKA: やばない?
森 : やばいよな(笑)。
鈴木 : バーバリアンな感じよね。
PIKA: そうそう。
MIGHTY : じゃあ、晋侍君て年下なんか!まじか!?
中村 : そやで。
ショウゴ : 年下よ!
MIGHTY : 俺、年上か同いやと思てた(笑)。
鈴木 : キムタクとゴリラの合いの子やね。
一同 : 笑
森 : しかも、キムタクもロンバケの時のキムタク。
PIKA: そやな(笑)。
ショウゴ : たまにキムタクに見えるもんな。
PIKA: そうそう。真似されたらロンバケ思い出すねん(笑)。
MIGHTY : その工芸高校(大阪市立工芸高等学校)ってのは芸術系の学校やんね?
PIKA: なんか一応、工業高校やけど、学科でインテリアデザイン科とか映像科とかデザインなんちゃら科とか。
森 : 大阪で唯一みたいな所やんな?
PIKA: ほんまに芸大の高校版みたいな感じ。
MIGHTY : やっぱ普通さ、軽音部っていうたらダサいやん?
ショウゴ : うんうん。ダサイ。
鈴木 : 前回の放送でも言うてたように(笑)。
MIGHTY : 俺も工業高校やったけど、めっちゃみんなダサい。メタルとかしかやってない。
中村 : 何やってたんやっけ?
MIGHTY : 「Halloween」。
一同 : 笑
鈴木 : ジャーマンメタル。
MIGHTY : そういうのとはちゃうよな。既にイケてる。
鈴木 : やっぱアートが入ってるもんね。
一同 : うんうん。
MIGHTY : センスビンビンみたいな。
鈴木 : だって、工芸高校のたたずまいもめっちゃ良いもんな。
PIKA: かっこいいよな。れんが造りで時計台があって、そこにもう惚れたみたいな。
で、その軽音部がめっちゃかっこよかってん。
ショウゴ : その高校の時は、何に影響受けてやってたん?
PIKA: 高校の時は・・・何やったっけ?
MIGHTY : 俺、前にオニちゃんと喋った時にLUNA SEAが好きやったって言うてて、すげぇ意外やってん。
PIKA: あ、そう。オニが完全にLUNE SEA。中学校くらいの時。
ウチもちょっとLUNE SEA入ってんけど、一個下やったからうちの世代でGLAYがキてん。
一同 : あー。
PIKA: そう。で、GLAYでズドーン!ってなって。うちは完全にGLAY。
MIGHTY : GLAYにずっぽりハマってたんは、中学の時?
PIKA: うん。ズッポリはまった、中2の時。GLAYとジュディマリにズボーン!
MIGHTY : 直撃世代。
PIKA: で、バンドブームみたいなんが来て、自分もちょっとギター弾いてバンドしたいなぁって憧れてて、軽音部入りたいなぁみたいな。
で、そこから軽音部でギターボーカルをしてて。
ショウゴ : 先に、ギターしてたんや?
PIKA: うん。ギター弾いてて。
やってんけど、高2くらいの時に先輩からあの映像が回って来てん。
何やったっけ・・・?
あの・・・「題名の無い音楽」じゃなくて。
鈴木 : 「精神解放ノ為ノ音楽」。
PIKA: それそれ(笑)!
一同 : あー!
MIGHTY : 高校でそれが回って来たんや(笑)!早ぇー!
鈴木 : すごいね。
僕らは、大学とか専門学校の時に、誰か上の人らから借りて。
MIGHTY : あれもどっから入手したのか謎やもんな(笑)。
鈴木 : うん。わからん。誰かが持ってて。
僕らは、あれの「コンクリート・オクトパス」にメチャクチャ影響受けたね。
MIGHTY : ちょっとこれさ、今、自己紹介じゃなくなってきてるから(笑)。
一同 : 笑
ショウゴ : 誰が話ずらしたんや!?
MIGHTY : まぁまぁ、ゼロ年代以前の話ですよ。
森 : そうですね。世紀末の。
鈴木 : ゼロ年代前夜。
2000〜2002年あふりらんぽ結成まで
MIGHTY : 高校の軽音部で、PIKAとオニが出会ったとこまで話したけど、結成に至るまでの流れを教えてもらっていいですか?
PIKA: 笑
高校生活してて、オニの方が先に卒業してん。
鈴木 : その間に仲良くなったりとかは?
ショウゴ : 2人でバンドやってたりっていうのではないねや?
PIKA: やってなかったけど、オニが高3の時、ウチが高2の時に仲良くなりだしてて、ウチもオニのバンドの人とつき合ったりとかしてて、みんな仲良かってん。
で、オニが先に卒業して、そんなに連絡は取ってなかってんけど、ウチも卒業して、大学も落ちたりとかして何もしてなかってん。
一同 : うんうん。
PIKA: で、何しよかなー?って思ってた時にオニが伽奈泥庵(カナディアン)でバイトしててん。
伽奈泥庵
(大阪谷町9丁目のエスニックカフェ、2018年閉店)
一同 : あー。
PIKA: 伽奈泥庵(カナディアン)というか、伽奈泥庵の上でグラインド・オーケストラの吉川さん(吉川豊人/ナスカ・カー、ex BOREDOMS)がやってた「はてな堂」っていうめちゃくちゃ小さいショップで、当時、オニもミッコ(水内義人)もバイトしてたし、人がおらんから手伝ってって。
MIGHTY : そのミッコっていうのは、PIKAの旦那さんやね。
鈴木 : 「巨人ゆえにでかい」の。
PIKA: そうそう。
巨人ゆえにでかい(水内義人(ミッコ)、和田晋侍)
森 : やばいな(笑)。
MIGHTY : そこで、もう出会ってるねんな(笑)。
PIKA: そう。帽子を売ってて。和田君も当時手伝ってんかな?
で、「ピカチュウ、下で何か個展やったら?」みたいな話になって。
MIGHTY : 個展や。
PIKA: そう。ウチその時、写真家やって、写真撮ってたし。
それで、何かやろかって伽奈泥庵に出入りするようになって、写真展をやるって事になって、「じゃあ、オープニングパーティーしたら?」って言われて。
ちょうどその頃、フクちゃん(創作家 福田誠吾)のイベントがあって。
MIGHTY : はいはい。
PIKA: ファイヤーワイヤーじゃないや(笑)。
なんやったっけ?
中村 : ファイヤーフライ(firefly/大阪長堀橋にあったクラブ)。
PIKA: あ、そう(笑)。
ファイヤーフライとか、アトランティクス(心斎橋AtlantiQs)とかに出入りするようになって。
あと、ロケッツ(難波Rockets)とか、そこらへんでパーティーがあるらしいみたいなんを聞いて行くようになって、KA4U君と出会ったりとか。
DJ KA4U(MIDI_sai)
鈴木 : そのぐらいの時に、僕らもピカチュウとオニを認識してて、DJ μt(ミュート)っていうスーパーボールのナオミさんがやってたDJの横で踊ってる女子高生みたいなんで現れたいうイメージがある。
ショウゴ : あー、俺もそうやわ。
MIGHTY : ダンサー女子高生や!
鈴木 : そう。あふりらんぽっていうより。
L⇄R / ONI、福田誠吾、ナオミ(DJ μt)、PIKA
(難波ロケッツ前にて)
PIKA: してたなー。その時、まだあふりのライブもしてなくて、なんかそういう所に顔出しだして、周りの人らに出会いだした頃くらいに、伽奈泥庵で写真展をするぞ!っていうので「オープニングパーティーしたらええやん。」って言われて、「何それ?面白そう、やりたい!」ってなって、パーティーするんやったら自分出たいし!ってなって。
丁度オニちゃんからも「何かしてみいひん?」って言われた流れもあったから「じゃあ、ライブしようよ。」ってなって、あふりらんぽ。
MIGHTY : それまでドラムの経験っていうのは、軽音部で別でやってたの?
PIKA: うん。高3から結局ギターボーカル辞めて、ドラムを始めだして。
で、オニはずっとギターボーカルやったから、「ほな、ウチがドラム叩こか?」見たいなノリでカラオケボックス入って、ウチはずっと灰皿を割り箸で叩いてやってた。
一同 : 笑
PIKA: で、ライブやってみたらめっちゃ楽しくて。
MIGHTY : それ、ギターとドラムだけやんか?例えば、ベースを入れるとかって発想はあったの?最初は。
PIKA: 無かったと思う。
MIGHTY : 最初からもう2人で。
PIKA: 別に面白い人がおったら入れてもいいけど〜。みたいな感じで。
MIGHTY : なるほど。とりあえず、2人で行くで!みたいな感じやな。
ONI、PIKA(2002年生國魂祭にて)
盗んだ電気で走り出す 「あふりらんぽくじら」の記憶
鈴木 : なんか今となっては、謎やねんけど、大阪城公園の夜に集まってやってたよね?あれは何?
PIKA: やってたやってた(笑)。
ショウゴ : 「あふりらんぽくじら」。
MIGHTY : それを説明してほしい。
鈴木 : なんか、僕も行った事無いねんけど、大阪城公園の夜にあふりらんぽって言う子らが、何か集まってやってるっていう情報が入って来てて。
中村 : 梅林公園でな。
ショウゴ : チラシもあったと思う。
鈴木 : うん。何をやってるのかは、実態がよくわからへん感じやってんけど。。。
ショウゴ : それが「あふりらんぽくじら」。
中村 : 俺は2〜3回行ってる。
ショウゴ : 僕はないねん。
MIGHTY : それは何なん?「あふりらんぽくじら」って。
PIKA: あふりを全然みんな知らんくて。やりだした時やから当たり前やねんけど。
で、結構ライブハウスとかにデモを持って行ってもライブをやらしてくれへんくて、やらしてくれるのはベアーズ(難波BEARS)だけやって。
一同 : 爆笑
PIKA: 他にテープ送っても返事ないし、「どうしよう!?知ってほしい!とにかくライブしたい!」みたいなんで、あふりらんぽが21時になったら観れまっせっていうので「あふりらんぽくじら」にした。
一同 : へー!
PIKA: ほんで、大阪城の休憩所みたいな所があるねん。
鈴木 : ゲリラやんね?完全に。
PIKA: ゲリラで。「電気盗める所あるねん。」ってなって。
一同 : へー(笑)!
PIKA: で、「まじで!?」って、その休憩所の自販機の横のコンセントからアンプ出して、それこそ和田君と、ウチとオニと、3人で軽バン借りて、ドラムセットとか積んでやりだしてん。
ほんで、「炊きだししよ!」みたいな。
一同 : 爆笑
PIKA: で、ラーメンも食べれまっせーみたいな(笑)。
MIGHTY : へー!
鈴木 : インプロみたいな感じ?セッション的な。
中村 : そう。ずーっとセッションやんな。俺行ってたもんな。
PIKA: めっちゃおもろかった。
MIGHTY : それは何年?
PIKA: 2002年やと思う。
MIGHTY : あ、じゃあ結成してすぐや。
PIKA: うん。結成した時に、ライブした過ぎて。
中村 : ライブハウス出入りし始めた時に、あふりらんぽくじらのチラシをなんせめっちゃ配ってた。
で、家も近いから「行こか!」っていうて。
鈴木 : 何回も行ってるって中村君は言うてるけど、PIKAは中村君は認識してたん?
PIKA: してた・・・かも?
MIGHTY : じゃあ、結構その時から、わりとお客さんも居て?
中村 : いや、全然おれへん。
PIKA: 全然。
最初の1〜2回とかは、なんかアメリカ人とか、たまたま通ったおじちゃんが飲みだして叫びだしたりとか。
一同 : 笑
PIKA: そんなノリで3〜4人とかで。
MIGHTY : おもしろいなぁ。
PIKA: そう。めっちゃおもろかって。
でもなんか噂になっていくやん?
で、だんだん「女子高生が裸でなんかやってる。」とかそういう風になったり。
一同 : あー!
MIGHTY : どんどん更新されて行く感じやな(笑)。上書きされて。
PIKA: そうそう。
ほんで、最終的に50人くらいになって。
MIGHTY : へー。
PIKA: で、朝は大阪城でみんなで夜明けを見るみたいな。
中村 : そうそう。お堀に座って。
PIKA: そうそう(笑)!
MIGHTY : ちょっと待って、それオールナイトでやってるの!?
PIKA: オールでやってるねん。めちゃめちゃおもろかった!
鈴木 : 夜通し。
MIGHTY : 「くじら」やから21時からやんな?
PIKA: もっともっと夕方くらいからやるけど、大体21時になったら観れますよって。
ショウゴ : 何をやってるの!?
中村 : ずーっとセッション。
MIGHTY : めっちゃ長いやん!すごいな!
鈴木 : それはなんか、ブレイクとかあったりではなくてずーっと?
PIKA: ずーっとやってる。
中村 : だからもう、代わりばんこでドラム1台あって、誰かがドラム叩いて、朝の4時くらいに車でオオシマ君(DJ Ooshima Shigeru)が来て、アンプ降ろして、めっちゃメタリックなギター出してきて、めっちゃ歪ませてキューン!って弾いてた。
PIKA: 笑
DJ Ooshima Shigeru(ex BEIRUT5)
MIGHTY : オオシマ君も弾いてたんや。
ショウゴ : へー。
鈴木 : それは知った上でやんね?
MIGHTY : 色んな人が参加型やったんやろ。
PIKA: だんだん噂でみんな来るようになって。
鈴木 : 全然知らん人がいきなり入ってくるっていうのは?
PIKA: それも全然ある。
で、それが1年続いて。
森 : 1年も(笑)!
PIKA: でも、あったかい時期だけやで、5ヶ月くらい?
で、次の年にシーズンが来て、めっちゃ面白かったらまたやろって2年目やってんけど、やっぱりもう警察来るようになって。
一同 : あー。
ショウゴ : もう大きなってもうたんや。
PIKA: めっちゃ楽しみにしてくれてる人も、アンプめっちゃいいのを運んで来てくれたり。ギターもすごい良いのになったり。
一同 : 笑
MIGHTY : 上納されてきて(笑)。
PIKA: そうそう。音楽出来る人だけのセッションみたいになってきて、おもんなくなって。
中村 : 守家君(守家巧)とかも来てたやんな?
ベーシスト 守家巧
PIKA: そうそう!もりやんな!
中村 : 守家君と和田君がめっちゃやり合ってる感じ。ドラムとベースで。
MIGHTY : じゃあ、即興のインプロセッションが大阪城で繰り広げられてたんやね。
それは、結構修行の場やったんじゃない?
PIKA: 修行というか、もうこんなに開放していいんや!?みたいな感じ。
一同 : 笑
MIGHTY : 自由すぎて(笑)。
PIKA: 「うぉぉぉ!!!」みたいになってて(笑)。
で、お酒も入るやん?あんなに止めどなく飲んで、あんなに叫んだり、音楽していいんや!って。
MIGHTY : 開放されて。
PIKA: うん。しかも外で。
で、周りのみんなもそうなって行くみたいな世界が始めてやったから。多感な時期に。
多分18とかやったから。
鈴木 : いい時代やな。
中村 : あの時、俺は頑としてそのセッションに入らんかった。
PIKA: 爆笑
MIGHTY : 入られへんかったんやろ!?
森 : オーディエンス。
2000〜2002年neco眠る結成まで
MIGHTY : で、次は森君ですよ。
さっきも言うたけど、2002年に結成。
これは地元でやんな?
森 : 地元ですね。
MIGHTY : そこらへんの結成までの話を。
森 : 一番最初は、高校を出て、地元の友達がバンドをやるってなって、僕は誘われて入ったんすよ。
自分で組んだバンドではなくて。
MIGHTY : その当時はneco眠るって名前やったん?
森 : いや。最初名前どうする?ってなった時に、僕がネコって付けたんですよ。
MIGHTY : ネコ?
森 : 表記はneco。
鈴木 : あー、INUみたいな感じ。
INU / メシ食うな!(Vynyl/LP.Japan Record.1981)
MIGHTY : なるほど(笑)。
森 : その時、もう一人居たギターの子がそれやったらおもんないって「眠る」を付けた。
PIKA: 笑
鈴木 : なんかさ、neco眠るの前身バンドみたいなので、「手首だけの外人」って・・・
森 : あ!それは、neco眠るって名前付けた子と高校の時にちょっとやってたバンドですね。
けど、それはコピーバンド。「手首だけの外人」。
一同 : 爆笑
森 : それも、そのギターの子が付けた名前。
鈴木 : ネーミングがやばい(笑)。
MIGHTY : それは何のコピーバンドやったん?
森 : NUMBER GIRLの。
MIGHTY : NUMBER GIRLや!
鈴木 : 「乳首見せんなへそ噛んで死ね」ってバンドもおったけどね。ギャルバンで。スーパーボール以前に女子二人組でスカムな事やってた。
一同 : 笑
森 : その「手首だけの外人」とか「neco眠る」って名前付けた人は、今テレビのディレクターやってて、ブラックマヨネーズの番組作ったりしてますね。
一同 : へー!
MIGHTY : 出世してはるねんな。
森 : めっちゃ今頑張ってるみたいっす。
MIGHTY : 前身のバンドがあって、neco眠るになって、その時のメンバーっていうのは?
森 : その時はね。ほんまに全員地元のマンション一緒の友達3人とダダリズムの岡本君(neco眠る初代ドラマー)ですね。
ドラマー、パーカッショニスト 岡本右左無
(ダダリズム、AGYOU、元neco眠る)
森 : たまたまneco眠るやりだして、最初は誘われるがままやってて、やっぱまぁ、みんな大学行ってたから大学卒業になったら実際バンドをやるのかどうか?みたいになるじゃないですか?
一同 : はいはい。
森 : で、僕と岡本君はやる!ってなって、他のメンバーは就職するしって感じで。
MIGHTY : じゃあ、そこで、残るメンバーと辞めるメンバーと出てくる感じやね。
森 : うん。そのどうしよか?って時に、たまたま新大阪のバーのバイトの面接に僕が行ったんですけど、受かってそのバイトの顔合わせの初日にお店に行ったらネグラ君(neco眠る初代ピアニカ、ダブPA)がいてたんですよ。
NEGURA
(neco眠る元メンバー、初代ピアニカ、Dub PA)
MIGHTY : へー。
ショウゴ : 家も近所やんね(笑)。
森 : そう(笑)。
「隣の隣の兄ちゃんおる!」って思って。
一同 : 笑
森 : で、喋ったらレゲエとダブがすごい好きでって話になって、もうそのままの流れで「じゃあ入れへん?」みたいな感じで。
元々ピアノをやってたのは知ってたんで。
ショウゴ : あ!それでや。
MIGHTY : 例えばさ、PIKAやったらGLAY好きやったり、LUNASEA好きやったり、さっき話してたけど、そういう所で音楽始めたって感じではないの?
森 : ではないですね。
僕が一番始めに買ったCDは奥田民生ですね。
ソロデビューアルバム「29」。
一同 : おー。
MIGHTY : 「愛のために」のやつやね。名盤ですね。
森 : うん。「愛のために」。小学校の時。
で、そっから兄ちゃんがいたんで、兄ちゃんがハイスタとか好きで、中学の時はハイスタ(Hi-STANDARD)とか聴いてました。で、そっからFM802とか聴くようになって。。
鈴木 : 「メガロック(メガロック802)」?
森 : 「メガロック」も聴いてました。しかも家のマンションがスペシャ観れるようになって。
MIGHTY : めっちゃいいやん。
鈴木 : 最高や。
森 : だから「メガロマニアックス」っていう番組とかもあって。
MIGHTY : あー!そうかそうか。
森 : いろんなPVとか観れたりとか。だからすごいいいタイミングというか。
MIGHTY : いい時期やな。
鈴木 : かっこ悪いもんを、あんまり吸収してない。僕らみたいに。
ショウゴ : 笑
MIGHTY : NUMBER GIRLって結構別れへん?
俺らってNUMBER GIRL前やん?
NUMBER GIRL
ショウゴ : 僕も聴いてない。
鈴木 : NUMBER GIRLとか、銀杏BOYZとかわからん。
MIGHTY : 多分、森くんら世代から下にすごい影響力がある。
森 : そうですね。
MIGHTY : あと「ゆらゆら帝国」もそうやねん。
森 : あ、そうすね。
PIKA: うんうん。
MIGHTY : 俺らはあんまり聴いてなくて。
ショウゴ : うん。聴いてないね。
鈴木 : キャプテントリップ(Captain Trip Records)から出てるバンドやな?みたいな感じ。
森 : 僕らの世代は、NUMBER GIRL、くるり、SUPERCARとかに影響受けてる同世代がメチャクチャ多いと思う。
MIGHTY : SUPERCARは、めっちゃ聴いたな。
ショウゴ : かっこいいね。
PIKA: SUPERCAR大好きやった。
MIGHTY : 1stと2ndが超ヤバい。
森 : うん!めちゃくちゃ好きです。
鈴木 : そやな。僕らの世代ってNUMBER GIRLとかが抜け落ちてる感じあるな。
ショウゴ : 抜け落ちてるね。もう自分らでバンドやってる時に出てるから。
MIGHTY : まぁその前やから、聴いてたのはブッチャーズ(bloodthirsty butchers)とか。
森 : :あ!でも僕、産まれて始めて自分でチケット買って観に行ったライブが、ブッチャーズの「未完成」っていうアルバムのリリースツアー心斎橋クアトロですね。
MIGHTY : ブッチャーズなんや!
森 : 高1の夏休みの最後。
MIGHTY : 2000年くらいか。
森 : 2000年くらいかな?(正しくは1999年)8月30日とかですね。それが始めてのライブ。
で、音楽好きで聴いてたら、より音楽好きな友達に出会ったりするじゃないですか?
そういう人たちが聴いてるのがやっぱりBOREDOMSなんすよね。
BOREDOMS
一同 : あー。
森 : まずそれがありましたね。大阪のアンダーグラウンドのリアルなところに出会う前に、BOREDOMSとまず出会って。
MIGHTY : それはneco眠る結成前?
森 : 全然前です。高1とか。
鈴木 : 「Super Are」とかの時期?
森 : 「Super Are」ですね。
「Super Are」がもう出てて、「Vision Creation New Sun」がリアルタイム。
中村 : やっぱ早いね。俺はB’zが全てやったからな(笑)。
MIGHTY : けど、一番ブレイクしてた時期というか。
鈴木 : だからちょうどその頃は、BOREDOMSもレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとか、メロコアとかと一緒に聴いてる人らに認識されてる感じやったね。
ZUINOSINとの出会い 追いかけたパイセン
森 : で、高校出て。僕は、神戸電子専門学校っていう神戸のPAとかの学校に行って。
ショウゴ : 出ました!
中村 : CMで見た事あるな。
MIGHTY : 神戸なんや!?
森 : はい。地元は大阪なんですけど。
で、行ったんですけど、あんまり学校面白くなかったんですよ。
結局音楽好きって言うても、自分とは全く別の、もうちょっとメジャーな音楽が好きな人らしか居なくて。
一同 : ふんふん。
森 : って思ってたら、講師で来てる卒業生の先輩に音楽好きな人が居てて、その人が「卒業生のバンドですごい面白いバンドおるで。ライブあるから行こ。」って言われて、千日前のCLUB WATERに行ったんですけど。
それが「ZUINOSIN」やったんですよ。
ZUINOSIN
MIGHTY : あー!なるほど!
PIKA: へー!
ショウゴ : 対バンがタイチ君(OORUTAICHI)と似非浪漫と・・・(ヨシカワショウゴは、ZUINOSINのベーシスト)
初期ZUINOSINのヨシカワショウゴ
森 : 溺れたエビ(当時は、溺れたエビの検死報告書)とZUINOSIN。
MIGHTY : あー!めっちゃええメンツやん。
中村 : で、その時のビデオを俺持ってるから。
ショウゴ : 笑
森 : けど、運も良かった。メチャクチャすごいメンツじゃないですか?
完全に凝縮された。
MIGHTY : そやな。
森 : で、まず「OORUTAICHI」にびっくりして。
意味わからんっていうか・・・何?うわぁぁ!ってなって(笑)。
MIGHTY : 笑
森 : で、「ZUINOSIN」ですね。僕は。
バァーン!って。
MIGHTY : その時、ライブでZUINOSINを初体験したん?
森 : 初体験です。
中村 : その時は、CD出てないんちゃうかな?
ショウゴ : 出てない出てない。
鈴木 : その頃、マイティーと僕がバンドやってるくらいの時期で、そのバンドのドラムが「似非浪漫」っていうバンドをやってて、そのイベントを企画してた。
ショウゴ : そうそう。
MIGHTY : タイチ君(OORUTAICHI)とかもライブを見てめっちゃビビったんちゃう?
森 : :びっくりしましたね。タイチ君の場合は、もはや理解できない。
一同 : 笑
中村 : 非言語やもんな。
森 : ただ、ZUINOSINはバンドやし。ギターもメチャクチャ鳴ってるし。
MIGHTY : ラウドやしな。
森 : もう、全員見た目が完璧で。
ショウゴ : あの時、カコイ君(カコイヨシハル / ZUINOSINギター、その後、寿千寿としてBACK DROP BOMBに加入。2016年脱退。)とは、知り合いやったん?
森 : その時、始めて喋ったんですよ。
ショウゴ : あ!そうなんや!知り合いなんかな?っておもてた。
森 : その時に、その卒業生の講師に「これ、後輩。」みたいな感じで紹介されて。
鈴木 : 確かに、イメージ的には、最初ZUINOSINのギターのカコイ君の後輩みたいな感じやったね。
カコイヨシハル(現 寿千寿 )/ ex ZUINOSIN、ex BACK DROP BOMB
MIGHTY : 最初、出会った時はそうやったね。最初に出会ったのがブリッヂ(新世界BRIDGE)やしな。
じゃあ、このあとは、ちょっとブリッヂの話をしよか。
新世界BRIDGEの記憶
MIGHTY : 俺が最初に森君と出会ったのは、ブリッヂやねん。
で、そのブリッヂっていうのは、新世界にあったライブスペースやねんけど、内橋和久さんがやっていた。
ギタリスト、作曲家 内橋和久
鈴木 : 実は、マイティーと僕らがやってた「裸電球の夜」っていうイベントに内橋さんを呼んで、それでおもしろがってくれて、ブリッヂ作る時に手伝いに行ったね。
MIGHTY : うん。手伝いに行った。
PIKA: へー。そうなんやー。
MIGHTY : 一緒に壁を塗ったりとか、その時、色々若い子を呼んでやってたんやと思うけど。
鈴木 : で、最初のこけら落としの「BEYOND INOSENCE」。
あれもスタッフ手伝ったね。
「Festival Beyond Innocence」
ブリッヂ主催ライブ&セッションイベント、これは、最終回のフライヤー
MIGHTY : そやね。で、その時、森君も働いてて。
森 : いや、僕はこけら落としとかはいなかったです。
僕は2002年くらいから。
MIGHTY : けどそこら辺の時期に出会った。
森 : うんうん。
僕はZUINOSINに出会って大阪の現行のアンダーグラウンドシーンに出会ってから、基本的にZUINOSINのライブ全部行くようになって。
MIGHTY : あーそうなんや(笑)!
森 : そう。もう追っかけです。
まぁ、専門学校生やったし。
MIGHTY : へー!
森 : そのライブの中の一つでブリッジであった「FBI(Festival Beyond Innocence)」。
それが僕が始めて行ったブリッヂで。
その時に、あふりらんぽも出てて。
MIGHTY : あ!そうなんや!
森 : 19くらいやったかな?20歳なってたかな?
PIKA: やりだしたくらいやで。あふり。
森 : でも、その時あふりらんぽは結構有名で。
MIGHTY : 売れるの早かったもんなー。
PIKA: 2年目くらいかな?
森 : で、「これが、あふりらんぽかぁ。。」って。
一同 : 笑
森 : その時、あふりらんぽのライブも初めて観た。
すげぇ怖ぇって思って。
同じ年とは、思ってなかったし。その時。
一同 : うんうん。
MIGHTY : で、その後、ブリッヂで働くきっかけっていうのはどういう経緯で?
森 : ブリッヂもそれから色んなライブに遊びに行ってて、多分ZUINOSINが忙しくなって、カコイ君が手伝える人を探してて(ZUINOSINのカコイはブリッヂのスタッフとして働いていた。)、それで僕に声をかけてくれて。
MIGHTY : なるほど、それでピックされたんや。
森 : うん。それが2003年くらいかな?
中村 : 当時、平日のライブも無い時間帯に、ブリッヂにチラシを持って行ったりしたら、森君が常に受付で一人で何か作業してる人っていうイメージ。
一同 : うんうん。
PIKA: 懐かしいー。
ショウゴ : 懐かしいなぁ、あの受付が(笑)。
鈴木 : このラジオでは大工ってことになってるけど、中村君も元々イベントもやってて。それをブリッヂでもやったりしてたな。
ショウゴ : そうそう。「UWAN」っていうイベントやってたからね。
PIKA: うわー!ほんまやー(笑)!懐かしい!
中村 : そや。「UWAN」って言うイベントも10回以上やって、ほとんど毎回あふりらんぽ呼んでたけど。。。全部断られた。
一同 : 爆笑
PIKA: この流れがめっちゃ懐かしすぎる!めっちゃ覚えてるで。
鈴木 : 中村君が嫌いやったとか?
一同 : 笑
PIKA: そうじゃないねん!そうじゃないねんけど、結局1回出んかったっけ?
中村 : いや、あれはNさんが死んだ時や。
PIKA: あ!そっかー!
中村 : あの時は、誘った人全員出てくれはった。
で、逆にどうしよ?みたいな。
あふりらんぽニューヨークへ行く
MIGHTY : 2002年にneco眠るもあふりらんぽも始まって、あふりらんぽは、結構早い段階から、グワっと行くわけやけど、それこそFUJIROCKとか、海外でもツアーしたりとか、そこら辺の話を振り返ってもらっていいですか?
PIKA: ねー。なんかミラクルな流れやったけど。
MIGHTY : 「あふりらんぽくじら」でやってたわけで、そっからどういう流れでサクセスストーリーを。
PIKA: でも、基本「あふりらんぽくじら」始めた理由と一緒で、見てほしい、ライブしたい、知ってほしいっていうので、国内やったらゲリラライブやってんけど、ウチらの中で「もうこれ海外行った方が早いんちゃう?」ってなって、逆輸入とかの方がおもろいやんみたいなノリになって。
日本ではベアーズくらいしかライブしてなかったけど、「アメリカ行こ!」みたいな。
MIGHTY : すごいな。
PIKA: 、オニが先に高校卒業したあとに3ヶ月くらいニューヨークに行っててん。
MIGHTY : それは普通に遊びに?
PIKA: そう。滞在して。で、向こうでバンドもしてたみたいやけど。
そういうのもあって、つてはちょっとあったから、相談したらライブ組めるかも?みたいなんで、「3本くらいライブ組めたわ。」ってなって。
ショウゴ : へー。
PIKA: で、私も初海外やったし、「楽しみやし1ヶ月くらい行こっか。」って。
で、ニューヨークに着いたらオニが「ライブがキャンセルなってる。。。」みたいな。
MIGHTY : そうなんや。
PIKA: 「全然、返事こえへん。1本しかないわ!」って(笑)。
MIGHTY : 行ったものの。
PIKA: でも、「まぁ、ええんちゃう。」ってライブ演ったら、すごい受けて。
「あそこでもライブできるよ!」とか、「あっちのライブハウス行きなよ!」みたいな感じになって。
MIGHTY : へー、教えてもらって?
PIKA: うん。自分らでもCBGBにデモ持って行ったりとか。直接持って行ったら「明後日開いてるからやりなよ。」みたいな。
ショウゴ : 海外そういうの多いね。
CBGB
(ニューヨークの伝説的ライブハウス、2008年閉店)
中村 : CBGBでもやったん(笑)?
PIKA: うん。やったやった。
MIGHTY : まじで!?すげー。
PIKA: うん。もう無いけど。
あふりらんぽ(アメリカツアーにて)
鈴木 : アメリカでやる前から日本でもそれなりにライブはこなしてたん?
PIKA: いや、その時はほとんど出来てない。
MIGHTY : 同時進行で一緒にやってたって事やね。
PIKA: うん。同時進行。
鈴木 : へー。
PIKA: で、結局ライブ1本やったのが、14本になってん。
森 : 笑
MIGHTY : すごいね。そんな事あるんやな。
PIKA: でも、その時もスパンコールのTバックでやっとったから。
一同 : 笑
中村 : Tバック丸出しで!?
PIKA: 丸出し。ケツ丸出しで。
一同 : 笑
MIGHTY : そりゃ受けるで(笑)。
PIKA: それまで、「ライブしたいねんー。」言うてたのが、いきなりTバック履いて「うぉぉぉ!!!」ってやりだすからおもろかったと思うんやけど。
ショウゴ : おもろいね(笑)。
PIKA: ほんで、最後のLAのライブの時に対バンを見に来たんがサーストン・ムーア(SONIC YOUTH)やってん。
サーストン・ムーア(SONIC YOUTH)
PIKA: 対バンが「スメグマ」っていうて、「チンカス」って意味やねんけど(笑)。
MIGHTY : あ、そうやったんや(笑)。全然知らんかった。
PIKA: そのバンドを観にサーストンが来てて、うちらのライブがすごい良かったみたいで日本帰って来てからメールが来て、「僕のフリーペーパーのコラムにあなた達の事を書きたいけど良いかい?」って。
「勿論描いてよ!」って、そこから後日ひたすら「一緒にライブがしたい!!!」ってメールしまくってんやんか、ほんなら「ロンドンとアムステルダムでやるから、君たちが勝手に来るんやったら前座やって良いよ。」ってなって、「絶対やる!」って。
鈴木 : あ、もう自力で来いと。
PIKA: うん。自力で。
そっから2人でバイトもしまくって。
一同 : へー。
ショウゴ : ええなぁ!そういうの。
中村 : 松屋でバイトしてたやんな?
PIKA: 松屋してた(笑)!
一同 : 爆笑
MIGHTY : 中村君、細かい情報入れてくるなー(笑)!
PIKA: そや!あの時、松屋や(笑)!めちゃめちゃおもろい(笑)!
松屋の戎橋店。道頓堀のファミマかローソンのところ。
鈴木 : なんか、KA4U君が当時、松屋行ったら、ただで食わしてくれる子おるって言ってたのは、それかな?
一同 : 爆笑
中村 : 多分それや。俺も当時食いに行ったらおらんかった。
PIKA: めちゃめちゃおもろいやん(笑)。
めちゃめちゃローカルやな(笑)。
中村 : その時から言うてたで、「松屋は10年潰れへん。」って。
一同 : 爆笑
PIKA: 「美味しい!」言うて(笑)。
中村 : そう(笑)。「経営はしっかりしとる」て。
PIKA: 昼は、道頓堀の表で働いて、夜はその裏の宗右衛門町で働いとってん。
MIGHTY : へー。
中村 : そやな。
PIKA: オニもそんな感じやって、昼、夜バイトして、夜中にあふりのスタジオ。
一同 : へー。
PIKA: もう、毎日そんな感じやった。ずーっと。
鈴木 : あふりらんぽって自主盤か何かで、キスマークついてるアルバムなかったっけ?デモCDとかで。
PIKA: うんうん。適当に付けたりしてたな。
あふりらんぽ/デモCDR
(後に「A」というタイトルで再発)
鈴木 : それを、何かでガンジー石原さんがレビューを書いてて。
パッケージ開けたらキスマークしてるんやけど、みそ汁の匂いがめっちゃしてきたっていう(笑)。
一同 : 爆笑
PIKA: ねっちょねっちょの(笑)。
中村 : けど、ガンジーさんは、そのキスマークに顔合わせてるんやろ?
鈴木 : 臭ってた(笑)?
一同 : 笑
PIKA: 色んな匂いがあったと思うわ。
中村 : 松屋のみそ汁。
爆走あふりらんぽ街道
サーストン・ムーア(SONIC YOUTH)&PIKA
MIGHTY : じゃあ、サーストン・ムーアがあふりらんぽをフックアップしたんやね。でかいねそれは。
PIKA : いや、ほんまにSONIC YOUTHのおかげっていうのはすごいあって。
で、そのライブから日本に帰ってきたら、ほんまに逆輸入じゃないけど、やっぱり海外でライブやった反響があって。
あふりらんぽ/あふりらんぽ
(CD,EP.Gyuune Cassette.2004)
あふりらんぽレコ発ジャパンツアー2004
PIKA : その流れでSONYから契約の話が来てん。
一同 : あー。
あふりらんぽ/Urusa In Japan
(CD,Album. Ki/oon Records.2005)
PIKA: で、ベアーズにKi/oonの社長さんがライブを見に来てくれはって。
で、出せへんか?ってなったと同時に、「オール・トゥモローズ・パーティーズ」っていうイベントでヴィンセント・ギャロから声がかかったりとか。
俳優、映画監督 ヴィンセント・ギャロ
中村 : そや!ギャロや!あのバッファロー(Buffalo '66)の時や。
鈴木 : そこでヴィンセント・ギャロが出てくるねんね(笑)。
森 : そのヴィンセント・ギャロのくだりも、モタコ君と話してて、オニん家に電話がかかってきて、その時、オニがおらんくてお母さんが出て、オニが帰ってきたらお母さんが「真有美〜!ヴィンセント・ギャロさんって方から電話あったよー。」って。
一同 : 爆笑
MIGHTY : ギャロから!
森 : けどそれは、眉唾で嘘やったっていう(笑)。
MIGHTY : あー(笑)。そやんな(笑)。
森 : ちゃんとメール来たって言うてた(笑)。
鈴木 : 情報が一人歩きしてて、なんかすごい事になっていってるなっていうのは、端から見てて思ってた。
中村 : 嬉しかったけどなぁ。知ってる子がもう意味わからんところまで行ってる感じ。
鈴木 : そういうロックのスターダムを(笑)。
中村 : しかも結構、短期間で。
ショウゴ : そやねー。短かったねぇ。
PIKA: で、ヴィンセント・ギャロが呼んでくれたパーティーでライブした時に、たまたま対バンがオノ・ヨーコさんとかショーン・レノンさんやったりとか。
一同 : あー!
オノ・ヨーコとショーン・レノン
MIGHTY : その後の活動に繋がってくるねんな。(2014年からPIKA☆は、YOKO ONO PLASTIC ONO BANDに参加)
ジョン・ゾーンのレーベルから出してなかったっけ?
サックス奏者、プロデューサー ジョン・ゾーン
PIKA: TZADIK(ジョン・ゾーンのレーベル)は、ジョン・ゾーンにはがき出してん。
MIGHTY : あ!そうなんや!
ショウゴ : なるほどね。
PIKA: ほんなら、すぐ「いいね!出そう!」って。
一同 : 笑
MIGHTY : はやっ(笑)。
中村 : 軽いね。
PIKA: めっちゃ軽いねん!
鈴木 : ジョン・ゾーンとは知り合いやったん?
PIKA: 全然知らんくて。
ただTZADIKっていうレーベルがあって、リミエキ(limited express has gone?)とかMONOとか出してて。
鈴木 : あー、出してたね。
PIKA: で、「えー!おもしろそう。私らも出せるんちゃうん?」みたいなノリで(笑)。
中村 : 笑
PIKA: で、また別のツアーの時に、ジョンとレコーディングで合いましょうってなって、ウチ思いっきりごはん御馳走してもらってるのに、「で、ジョンさんは、何の楽器されてるんですか?」って聴いて(笑)。
一同 : 爆笑
PIKA: シッーーーン!ってなった。
一同 : 笑
PIKA: そういう若者でした。
鈴木 : 恐れ知らず。
MIGHTY : そういう人やからいけるんやろな(笑)。
鈴木 : そやな。
PIKA: それは、あったと思う。
わけわかってなかった全部。
あふりらんぽ/KORE GA MAYAKU DA
(CD,Album.Tzadik.2005)
MIGHTY : それが何年くらい?
PIKA: 何年やろ?2004年?5年?6年?覚えてない。
鈴木 : 激動やね(笑)。
MIGHTY : 結成して3〜4年で一気にってことやな。
中村 : その時、マイティーは何やってたん?
MIGHTY : 俺、よく覚えてないねん。
鈴ちゃんと一緒にQUAINTYってバンドやってて、同時にDJもやり始めた時期かな、2000年最初は。
鈴木 : 2000年代って結構抜けてる感じするけど、一緒にバンドやったりとか、関西ゼロ世代とか言われてたシーンとは別の活動をしてた。
森 : 確かに。そうですね。
MIGHTY : 俺もあふりらんぽ自体も、全然その時は、チェックしてなくて、ベアーズのチラシとかで見て名前だけは知っててん。
で、FUJIROCK出たきっかけで知ってん。
PIKA: うんうん。
MIGHTY : ベアーズのチラシで見た子がなんでここにおるねん!っていう(笑)。
チェックを全然してなかったから。
鈴木 : どっちかって言うたら、ハードコアパンクの方やね。
MIGHTY : そう。
けど、オニちゃんと始めてあったのは大正のフリーピープルや。
FREE PEAPLE
(大阪市大正区の音楽スタジオ、2015年閉店)
PIKA: うわー!懐かしいな。
MIGHTY : そこで、いきなりバーって来て。
(ツンとして圧強め)「私、あふりらんぽって言うバンドやってる、オニ。」って言われて。
PIKA: 笑
MIGHTY : 「なんやこいつっ!?」って思って(笑)。
一同 : 笑
中村 : そやねん(笑)!この2人ってな、すごい昔から知ってる人みたいな入り方するねん。
ショウゴ : 土足系よ。土足で踏み込む系。
鈴木 : かましてくる感じやね。
MIGHTY : そうそう!
中村 : だから俺は、すごい良かったっていうか。
PIKA: 笑
それやったら良かったけど。
でも、絶対良いから観に来てください!みたいな感じやったんやと思う。
一同 : そうそう!
中村 : そう!変な自信。
MIGHTY : いや、俺もライブを観て本物やと思った。すげぇって。
PIKA: 良かった良かった。
「ライブ来て」みたいな圧があったんやと思う。
中村 : 初めて観たときは、なんか腹立ったけどなぁ。
一同 : 笑
鈴木 : それはあれやろ?万物に対しての嫉妬やろ?
MIGHTY : 万物に対しての嫉妬(笑)。
中村 : いや、なんかギターとドラムだけでキャーキャー言うて。
鬼のお面と、ピカチュウのUFOキャッチャーで取った人形を前において、キャーキャーキャーキャー言うて。
ショウゴ : 言いやがって(笑)。
PIKA: 笑
中村 : ええなぁ思った。
ショウゴ : ええんかい(笑)。
MIGHTY : 俺も今まで20代とか多感な時にライブいっぱい観てきて、ほんまに周りの身近な人でヤバい!って思ったのは、あふりらんぽとOORUTAICHIやねん。
一同 : ふーん。
MIGHTY : ほんまに、ちょっと違うというか。
それは、若い時にめっちゃ感じた記憶がある。
PIKA: ありがたい。
中村 : けど、俺もあれやで、森君がさ、「僕、neco眠るっていうバンドやってるんです。聴いてください。」ってデモCDRをくれたんよ。
それがめっちゃ良くて。勝手に焼いて友達とかに配ってたもん。
鈴木&ショウゴ : えー!?ほんま?
鈴木 : その話、今作ったんじゃないの?
森 : ね。そんな話聴いた事無いっすよ。
中村君に渡したっけな?
一同 : 笑
中村 : あれ?ちゃうかったかな?
森 : 笑
でも、もう僕は、完全にカコイ君(カコイヨシハル/ZUINOSINギター)がでかいすけどね。
ショウゴ : ヨシな。
森 : そう。完全にヨシハル先輩の金魚の糞でもないけど、ずっとどこ行くのもついて行ってたし、まぁ良い事も悪い事も全部教わったっていうか。
ショウゴ : うん。
中村 : けど、鈴ちゃん、俺らもみんなが悪い事してるからトイレでキムチ食うたよな?
鈴木 : あー、そうそう(笑)。
MIGHTY : なんなんそれ?
鈴木 : いや、みんな大体コソコソとトイレとか行くやん?
ほんで僕らもコソコソ行って、桃谷で買うて来たキムチ食べてん。
一同 : 爆笑
MIGHTY : キムチ臭い匂いをトイレに残して(笑)。
ショウゴ : めっちゃ悪いな(笑)。
中村 : 俺らも悪い事しようや!言うて。
鈴木 : ファイヤーフライのトイレとかでな(笑)。
中村 : そや。食べたった!
一同 : 笑
(後半へつづく)
ー 次回「めっちゃエイリやーん」は、「ゼロ年代の記憶-後編-」 に突入!
本格始動する、neco眠るの進撃と迷走。あふりらんぽ終焉へ向けての心境などなど、さらに内情は加速する!
乞うご期待!
NEXT「ゼロ年代の記憶-後編-」↓
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