問題と課題
技術士二次試験で論文を書くとよくいわれる問題と課題を意識して書けという説明があります。私の解釈として書いたものを挙げます。
1.問題と課題は、国語辞典と意味が違う
国語辞典で意味を調べました。当時、私がこの意味を理解できなくて調べたことがあります。
2.”問題と課題”はビジネス用語です
ビジネスの世界では、
問題:現状とあるべき姿(理想)に対しての差
課題:問題を解決するためにやること
国語辞典と意味が違っているため、受験生や職場で業務を行う際に混乱を招く要因となっており、不毛なコミュニケーションコストが発生し、望ましくないと考えます。しかし、この言葉が広く普及しているため、言葉を分けずに、”問題と課題”という特有の言葉として割り切ってとらえます。
職場で何回か上司に叱られたケースはあるのではないでしょうか?
「違う。これは問題じゃない、課題だ」
「違う。これは課題じゃない、課題だ」
3.簡潔に考えましょう
問題と課題の関係は樹形図として整理すると見やすいです。
例えば、ある問題があってやることが3つあった場合を整理すると下記に示す形です。
問題 - やること1(課題1)
- やること2(課題2)
- やること3(課題3)
この整理の仕方の効果は、実務で仕事をこなすときにガントチャートとして実行スケジュールを組むときにWBS(ワークブレイクダウンストラクチャー)ができます。
WBSとは、やることを最適な最小作業単位(タスク)にまで分解をおこない、いつまでに誰がやるかを決めて進捗管理します。
実際の業務では、タスクA~Cをさらに数段階再分解することがありますし、クリティカルパスも考慮します。
4.まとめ
問題と課題は、問題という単語と課題という単語をセットにしたビジネス用語です。
なにか仕事があってうまくいかなかったら、うまくいかない原因・差(問題)をとらえて、やること(課題)を挙げましょう。
論文を書くことで仕事に生かせますので、論文作成をすることで問題と課題の考え方を訓練できるとよいです。