受験申込書をどうやって書く?
受験申込書内の業務経歴詳細について、受験時に苦労した点を元に記載の要点を書きました。
なお、私は平成30年度受験で現行の試験制度前のため、平成3年度の受験要領を一読して気が付いた点を記載しました。気になる方は、日本技術士会の公式資料の確認や問い合わせをすると万全です。
1.業務経歴詳細
1.1 概要
720文字で自分が担当した業務内容を記載します。
記載内容は、業務経歴でも業務内容を数件記載しますが、この中で代表事例を選びます。
記載は、技術者としてふさわしい仕事をしたかを問われていますので、背景、役割、業務を進めていくうえで問題点と課題、その解決案、成果の順番で書いていくのがよいと考えます。
1.2 技術士法第二条を見てみる
とあります。技術者としてふさわしい仕事というのは、技術士法第二条に沿っていることがよいと考えます。
1.2.1 高等な専門的応用能力って何?
記載するのが悩むことが多いと考えます。
高度な最新技術ではなくとも、工学(材料力学、機械力学、熱力学、流体力学)を応用した事例を示せればよいと考えます。
例えば、設備の自動化設計、CAEなどの数値解析手法を活用した設計、実験計画法を駆使した効果的な試験方法などが挙げられます。
1.2.2 自分の仕事がどれにあたる?
記載するのが悩むことが多いと考えます。機械設計を例に中心で記載をします。
<例>
計画:リーダーとしての製品開発を責任を果たした
設計:設計者として試作設計から量産出図まで行った
評価:製品の耐久評価や破壊試験をおこない基礎データを取得した
指導:管理職として計画、研究、設計、分析、試験、評価の指示を部下におこなう、またはコンサルタントとして、これら業務の解決策を相談者に提示する。
1.3 自分で実際に業務をしていないことは書かない
受験者が管理職の場合、受験者ご自身で業務課題を遂行することは少なく、部下へ指示して業務をさせることが多いと考えます。
この点を区別しないと、自分がやったかのように誤解される可能性があります。その場合の対処法は、業務内容について指導やマネジメントを行い業務が成功した旨の記載を行います。
1.4 成果が出た案件・業務経歴を書く
技術にかかわっている方は、成功した事例より失敗した事例が多いのではないでしょうか?私も業務経歴を書く際に悩みました。技術者としてふさわしい仕事ことを示すには、結果が出た成果が書くのがよいと考えます。
失敗した事例を書くのも一つの考え方だと思いますが、口頭面接で失敗した事例を話せるように準備しましょう。
2.業務経歴書
平成30年度と同様で記載するのがよいと考えました。なお、経歴に書く場合は、「計画、研究、設計、分析、試験、評価を記入するのがよい」と考えます。
<例>
・海外市場参入向けの〇〇の試作設計、量産設計
・評価手法自動化を目的に〇〇の評価および評価手法の標準化
3.業務経歴の証明について
受験当時、会社からの押印(公印)のもらい方がわからず探し回って苦労した経緯もあり、受験の心理的なハードルが下がったと思いました。ただし、業務経歴の詳細を問い合わせるケースがあると書いていますので、これまで同様、証明者となる方とは事前に相談すると証明を楽にもらえます。
なお、技術士は全国で約10万人と少ないため、社内に技術士がいない場合、突然「証明者」として署名をほしい旨伝えても、証明者という言葉に心理的な抵抗を感じて断られる可能性があります。
4.まとめ
職務経歴書は、面接でも聞かれる可能性が高く、質問されることを考えて記載するのがよいと考えます。
自分が書いた職務経歴書が客観的に見て妥当かどうか迷う場合は、技術士の方からフィードバックをもらうのが最適です。
今年受験される方がひとりでも多くの方が合格されることを願っています。