レールにハマらない人生が、自分にしかできないことを作った。「MEキャンパス」アドバイザリー 白井 智子氏に聞く、多様な選択肢の重要性
こんにちは!好きな自分で学べる“メタバースの学校”「MEキャンパス」です。
「MEキャンパス」は、メタバース空間で好きなアバターを使って学校生活を送り、動画教材や課題制作によって「メタバースクリエイター」になるためのスキルが学べる学校です。
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今回はMEキャンパスのアドバイザリーボードの一人であり、数々のプロジェクトに関わる特定非営利活動法人新公益連盟代表理事の白井 智子氏へのインタビュー・後編をお届けします。
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白井氏はインタビューの中で「MEキャンパスは今までになかった新しい人生の選択肢になる」と語ります。幼少期を過ごしたオーストラリアでの体験と日本のギャップから始まった「教育」への関心についてや、「子どもの選択肢を増やす」ことを目指して活動する理由などを伺いました。
「みんな違って、みんな良い」オーストラリアと「みんな同じが当たり前」な日本のギャップに衝撃。幼少時代の経験
オーストラリアの現地校で受けた「良いところを伸ばす」教育
今回は白井氏が教育に興味を持ったきっかけと「選択肢を広げる」重要性について取り上げます。白井氏は、4歳から8歳までをオーストラリア・シドニーにある現地の学校で過ごしました。
まだ「ダイバーシティ」という言葉も浸透していない時代に日本人が一人、インターナショナルスクールでも日本人学校でもない現地の学校に入ることは困難なことに思えますが、現地の方はあたたかく受け入れてくれたそうです。
「クラスメイトはフレンドリーで、先生方はオーストラリアのことを教えてくれるだけではなく日本の文化についても自分で調べて皆に発表する機会をあえてつくってくれました。まだ日本のこともよく知らない年齢の私が日本に帰ったときに困らないように育ててくれた。今思うとあれはまさに多様性を認める教育だったなと、感謝の気持ちが芽生えました。」と語ります。
勉強ができない子は駄目な子?日本で受けたギャップ
しかし白井氏は小学2年生のときに日本に戻ると、オーストラリアで受けた教育とのギャップを感じます。
当時の日本は管理教育真っ只中であり、まわりと違うことが許されない状況。子どもの長所を伸ばそうとするオーストラリアで育ってきた白井氏にとって、日本の学校は衝撃的なものでした。
「特にショックを受けたのは、大人たちが友だちのことを『だめな子』と評価する姿でした。すごく優しい子なのに、学校の勉強が苦手なだけで人格を全否定するように叱られたり、まわりと違う格好をしていると『変だ』と言われたりいじめられたり......」と、白井氏。
「なんでみんなと一緒のことをしなくてはいけないんだろう?」「どうして子どもの可能性を否定して、良いところまで矯正しようとするんだろう?」と怒りを感じたそうです。
安心して成長するための居場所が必要。これからの教育現場・学びに重要なこととは?
日本の教育は、どうしてこうなのだろう?
この国の教育は、どこかでずれているのではないだろうか?
小学校で感じたこのような疑問は膨らみ続け、今の白井氏の活動に繋がっています。
「こうした教育現場の環境は私が教育を受けた40年前からほとんど変わっていない。子どもが『聞いたことのないルールを破ったという理由で、いきなり怒鳴られた』ということは昔も今も頻発していますし、未だになぜ存在するのかわからない「ブラック校則」で生徒を縛る学校もたくさんあります。
大学で法律を勉強し『公共の福祉に反する場合以外は人の権利は侵害されてはならない』と教えられてきた身としては、信じがたいことでした。」と教育現場での違和感を語ります。
また、白井氏は「人間はきっかけさえあれば必ず成長できるし、教育はそのきっかけをつくるための居場所であるべきだ」と信じています。
フリースクールには教育現場で人格を否定されて自信を失ってしまった子どももやってきます。彼らは傷つけられて自分を抑えることに慣れてしまっていることが多い一方、安心できる環境だとわかると発信したいメッセージや夢を教えてくれるそうです。
「法学部で学んだ『人権』の感覚をベースにして考えていたから、子どもとの信頼関係がつくりやすかったことに、後から気づきました。多様な子どもがのびのびと成長できるように、どんな子でも多様な教育環境にアクセスできるようにしたいです。」とこれからの教育への意気込みをいただきました。
子どもの選択肢を増やしたい。レールにハマらない人生を通して知った、選択肢の重要性
白井氏はこれからの教育について、「これからの時代は違いが生きる時代。子どもたちが人と違った選択ができるように、選択肢を増やしたい」と話します。その背景には、白井氏がこれまで型にハマらない人生を歩んできたことが関係しているようです。
「私はよく『っぽくないね』と言われてきました。東京大学に通っているときは『東大生っぽくないね』フリースクールの校長になると『校長っぽくないね』と。」
グローバル社会化が進む数十年前に幼少期を海外で過ごした白井氏。大学卒業後に政治家を目指す人が多く集まる「松下政経塾」の塾生になったにもかかわらず、政治家ではなく社会起業家になったりと、周りとは少し違った道を歩んできました。
松下政経塾では現地のことを知るために、小学校5年生のクラスに(当時23歳の白井氏が)小学校5年生として2ヶ月ほど潜り込ませてもらうなど普通ではできないような経験もあり、「私と同じバックグラウンドを持っている人間がほとんどいないからこそ、政治家になった先輩後輩同期たちが自分の話に耳を傾けてくれ、法律をつくることなどに関わることができた。」と白井氏は話します。
「レールにハマらずに人と違う道を選択したことで『自分にしかできないこと』ができたと思うと、人と違う道を選んで良かったですし、自分で選択することや選択肢を広く持っておくことの重要性を感じます。」とご自身の経験を振り返りました。
もう「答えを教える」だけの時代ではない。MEキャンパスで得られる選択の力
MEキャンパスは、いつでもどこにいても教育を受け、メタバースクリエイターになるためのスキルが得られる学校です。
白井氏は、「地方に住んでいるなど、今まで最新の環境に触れることができなかった方にとって、MEキャンパスは新たな選択肢を増やす機会になる」と語ります。
「生まれてきた環境によって、受けられる教育や支援が限られてきてしまう現状の課題は非常に大きいです。だからこそ、いつでもどこでも平等に、新しいテクノロジーを学んで活躍するためのスキルが学べるのは、とても画期的なことだと感じます。」
また、白井氏は「今はもう答えを教える教育の時代ではない」とも語ります。数年先がどう変わるかも不確実なVUCAの時代。答えのないものに対して、正解か不正解かはわからないけれども自分なりに結論を出して前に進むことが重要です。
※VUCA(ブーカ)・・・Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った造語で、社会やビジネスにとって、未来の予測が難しくなる状況のこと。
最後に、「MEキャンパスでは、メタバース空間で学校生活を送るという実験的な取り組みが行われています。
自分の将来像や学びたいことによってカリキュラムをアレンジしたり、課題に取り組むためにPDCAを回しながらインプットをしたりと、MEキャンパスは、ただ学ぶだけの学校ではなく、試行錯誤しながら学ぶたくさんの『選択』の機会があります。こうした選択力をつけるための教育が今の時代には求められていると感じています。
最初は難しいかもしれませんが、学生の皆さんには『メタバースの学校』という環境を思う存分に楽しんでいただき、そこで得たものを次の時代にどう活かせるか考えてもらえると嬉しいです。」
と、MEキャンパスに入学する学生へのメッセージを語った白井氏。既成概念に囚われない人生を送ってきたからこそ思う「好きな自分で学べる“メタバースの学校”」のおもしろさと意義のお話に、言葉の重みを感じました。
多様な子どもたちに合った、多様な選択肢を届けたい。そんな想いのもと教育現場からメディア発信まで多岐にわたる方法でアプローチを続ける白井氏をアドバイザリーボードに迎え、MEキャンパスは新たな学びの場となることを目指します。
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