面白くて眠れなくなる『古事記』
今、まちライブラリーZibaで貸出を行っている本の中からおすすめの本をご紹介しています。
今回は
面白くて眠れなくなる『古事記』
島崎普
PHP研究所
面白くて眠れなくなるシリーズのひとつ、『古事記』
今から1300年以上前に編纂された日本最古といわれる歴史書。
【古事記には決闘、陰謀、恩返し、騙し討ち、禁断の恋など、エンターテインメント性が豊富。】(本文より)
まさにそう、神様も人間も同じように笑い、せつなさに焦がれ、戦い、激怒する。
人間味溢れるドラマの展開に、これは古事記全部を読んでみたくなる。
しかしながら世の中は古文の原本を読み紐解く趣味を持った人ばかりではなく、現代語訳も とにかく連なる神々の名前に大混乱して読むのを断念した私のような経験を持った人のほうがはるかに多いのではないだろうか。
漢字と万葉仮名のままでは、決して今も多くの人に読まれることがなかったであろう古事記。
でも・・・ついに見つけた。
まず、目次を読んでほしい。
これだけで面白い。
「清濁はコインの表と裏」
「怖いお兄さんたち」
「異性を見た目で選んではダメ」
「敵地潜入のため美少女に変装」
「矢に変身して現れたイケメン」
「周囲を振りまわす気まぐれ天皇」
・・・これ、古事記ですよね??
ちゃんと懐かしいヤマタノオロチや因幡の白ウサギの話が出てきます。
誰もが聞いたことがあるアマテラスと天岩戸のお話も。
天上の神様の話・地上の神様の話、うんと身近に感じられます。
沢山の人に読まれたら、200年の時を経て、本居宣長の努力も報われます。
『面白くて眠れなくなる古事記』は、原文の下巻(しもつまき)の
仁賢天皇即位までで、全訳ではなく抄訳にもかかわらず
神々の系譜を辿りながら「古事記読みました」の達成感に包まれました。
「面白くて眠れなくなる」はずですが、今夜はよく眠れそうです。
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