アシュラシンドロームの曲のここが凄い!


はじめに

以前、noteで「アシュラシンドローム 私が好きな曲ランキングベスト5」という記事を書きました。

しかし、アシュラシンドロームは、そこで書いた曲以外にも魅力的な曲がたくさんありますので、今回はそれらの曲について紹介します。

※ちなみに1位~5位の曲はこちら

第1位「月はメランコリックに揺れ」

第2位「ロールプレイング現実」

第3位「絶対彼氏以上」

第4位「TM NEET WORK」

第5位「Over the Sun」


No.1「Darling Darling」

どんな曲か ストーリーと考察

この曲は、彼氏と別れた女性目線の曲です。

2番では朝が来る所から1日が始まりますが、ずっとそばに居た彼氏はもういません。
ですが、未練はあり、「抱きしめてくれよ、壊れてきそうだよ」そう言ってくれたら死んでも構わない。それくらいまだ彼を求めているという事なんでしょうね。
そして、終盤では「ここに来てよ愛してよ」とあり、とにかく彼女は彼に愛されたいと言う気持ちがあるという事なのだと思います。

この曲のここが凄い!ここが良い!

イントロからアップテンポでノリやすく、聴くと踊りたくなるくらいテンションが上がります!

No.2「ENCOUNTER」

どんな曲か ストーリーと考察

題名の通り、「出会い」をテーマにした曲です。

同窓会か何かで再び昔の仲間同士が集まりました。
彼らの絆は大人になっても変わりません。
イライラした時もあったし、ふざけ合った時もありましたが、今ならそれも笑い話になる。
そして、昔の話は語り尽くせない程たくさんある…という内容の曲です。

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とりあえずまずはMVを見て欲しいです!
ただし、目が回る人は目が回るらしいので注意して見てください。

普段アシュラシンドロームの楽曲ではあまり使われていない、明るいトランペットの音がイントロに使われており、最初から最後まで明るくて楽器の音も歌詞も勇気が貰えるような曲です。
曲名の"ENCOUNTER"は日本語で「出会い」という意味がありますが、この曲では「別れ」がポジティブに表現されています。

No.3「DORORO」

どんな曲か ストーリーと考察

女の子の嫉妬心を歌った曲です。

主人公は、タカシという男の子に恋をしている女子学生。
彼女はある日、校門前でタカシに挨拶をする「マチコ」という女の子を見かけ、彼女は明らかにマチコがタカシに好意を持っていると確信しますが、マチコは自分よりスタイルが良いため、主人公はマチコに嫉妬してしまいます。
その時、『ドロロ』という妖怪が主人公の背後から嫉妬しているその様子を見ていました。
ドロロは主人公の「嫉妬」という弱みに漬け込み、主人公にとりついてしまいます。
ドロロは人間の負の感情を美味しいと感じている、あるいは人間の負の感情を食べる妖怪なのです。

2番の歌詞にて、主人公は完全に嫉妬に駆られて、ドロロに取り憑かれ、心を侵食されてしまいます。
最終的にドロロというのは、人間の負の感情と甘えが生み出すもので、人間の負の感情がある限り不滅の妖怪だったという事だった事が明らかになって曲が終わります。

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とにかくテンポが速く、この曲を作ったアシュラシンドロームのギター、Nagaさんは、「歌の息継ぎがないので亞一人可哀想。」と語っています。

その他

歌詞に出てくる「マチコ」という女の子の身長(180cm)とスリーサイズ(B90・W58・H80)は、亞一人さんが好きなRaMuさんというグラビアアイドルの女性のスリーサイズらしいです。

No.4「男が女を唄うとき」

どんな曲か ストーリーと考察

主人公は最近まで彼氏がいた女性です。
主人公は彼氏に未練が少しありましたが、ある時、街から離れたとある酒場の隅で、元彼の男性が静かに、主人公が来ている事に気付かずに一人でお酒を飲んでいる所を目撃します。

主人公は元彼を見て、「あの人はきっと新しい彼女を見つけたんだ」と思います。

別の日、主人公は酒場で元彼の男性と新しい彼女が一緒に飲んでいる所を目撃します。

そして主人公は、元彼の幸せを願いながら彼の事を完全に忘れる事を決意するのでした。

この曲のタイトルである「男が女を唄うとき」の「男」とは、この曲に出て来る男ではなく、この曲の作者(JP青木)、あるいは歌い手(青木亞一人)が女性の事を唄うという事なのでしょうね。

この曲のプチ情報

打首獄門同好会のインターネット番組「10獄放送局」で、「電車の乗り換え~」と曲だけ合わせて歌っていたため、10獄放送局の曲(恐らく「10獄食堂へようこそ」)を打首獄門同好会の大澤会長と作っていた時に曲は思い付いていたのだと思われます。

あと、ちなみにMVにチュートリアルの徳井さんが出ています(笑)

No.5「ジャパニーズマン」

どんな曲か ストーリーと考察

主人公は会社員の女性です。
仕事が終わって混雑している終電に乗った主人公は、この日リストラを宣告されてしまい、泣きそうになります。
仕事を失い、信じられない気持ちになった主人公は、電車の窓に映る自分を見つめるしかありませんでした。

翌日、缶コーヒーを買い、ため息をついて「来週は何か良い事でもあるかな…」と呟きます。
夢を追いかけて会社に入ったはずなのに、そんな夢の事は忘れて、ただ必死に働いていたんだな、と、もう過去になってしまった仕事をしている時の自分を思い出して辛くなりますが、その過去は一旦忘れて、自分の心に押し込んでしまう事にしようと決めます。

辛い事があっても、きっと何度でもやり直せるし、生きていれば翌日は来るので、何処かに手を伸ばしてみようかと少しだけ前向きに考える事にしたのです。

「ジャニーズマン」という題名は、会社のルールや上下関係に縛られ、ついつい頑張り過ぎてしまう日本人の事を指しているのではないでしょうか。
この曲は、そんな頑張っている日本人を描いた曲だと思われます。

この曲のここが凄い!ここが良い!

歌詞はかなり寂しいストーリーとなっていますが、主人公はリストラしてもポジティブであり、次のステップへ進もうとしています。
終盤では『何度でもやり直せるよ』というような歌詞があり、前向きになるような曲になっています。

激しい音は使わずに、シンバルやキーボード等、優しめの音を使う事により、爽やかで優しい曲になっています。

No.6「中野新橋ラプソディー」

どんな曲か ストーリーと考察

東京メトロ丸ノ内線に乗り、雨が降る中野新橋に降りた主人公の女性がまず思い付くのは、1杯のハイボールでした。
彼女は、中野新橋の行き付けの店「なかや」でレモンで割ったハイボールを飲めば、嫌な事は大体忘れられるのです。

この中野新橋を去り、新しい事を始めたいと、何度もこの店で飲み潰れたものだと、ハイボールを飲みながら昔の事を思い出します。

家に帰って来た主人公は、飲み潰れてベッドに倒れ込みます。
この時、彼女は昔、冬に付き合っていた恋人の事を思い出します。

主人公は昔(恐らく大学時代)、毎日恋人と友人と「なかや」で飲み明かしていましたが、現在は恋人とは別れ、社会人になり、友人との付き合いも無くなってしまいました。
当時は他愛も無い話をしていましたが、そんな時も楽しかったな、とその時の事を思い出しましたが、「今は全然寂しくない」と強がります。
しかし、やっぱり今日もあの時のように恋人とハイボールを飲みたかったな、と思うのでした。

この曲のここが凄い!ここが良い!

少し切ない歌詞ではありますが、大人の恋愛について描かれており、メロディーが落ち着いていて大人っぽいです。
なのにサビや全体的なメロディーは盛り上がっていて力強く、聴いても歌っても気持ちが良いんです。

私は中野新橋へ行った事はありませんが、きっと中野新橋の夜は落ち着いていて大人っぽいのかなと思いました。

最後の『ああこの街は麗し中野新橋』という歌詞の「中野」で切って、「新橋」の語尾を伸ばす歌い方がめちゃくちゃ気持ち良くて、気持ち良いまま終わるのが良いですね。

No.7「ほりでぃ。」

どんな曲か ストーリーと考察

タイトルの通り、とある休日についての曲です。

主人公はある日、彼女と家で休日を過ごしていました。
初めは普段彼女がやってくれている家事を主人公がやっていましたが、ふとサイクリングへ出かけたくなり、彼女と自転車に乗り、家を出ます。

彼は外出先で子ども達の優しい声を聞き、彼女も子どもと同じで優しいんだよなと思います。


夜になり、帰宅した主人公はお腹が空きますが、冷蔵庫には賞味期限切れの食べ物しかなく、一瞬食べようかと思うが辞め、お金が無い財布の中身を見てため息をつきます。
「せっかくの休みなのに食べる物が無いなんて…」とガッカリした主人公は、休みの日くらい楽しく終わらせて欲しいと願います。

「楽しい休日なんて自分には来ないのかな」と主人公が落ち込むと、虚しくて涙が出て来てしまいます。
お酒が飲みたいと思った主人公は、もし今お酒を飲ませてくれるなら何のお酒でも良いから、一杯で良いから飲ませて欲しいと願うのでした。

この曲のここが凄い!ここが良い!

イントロからドラムで入り、歌い出しからサビと同じメロディーと歌詞で歌えるのが気持ち良いです。
一定のリズムとメロディーが休日の穏やかさを表していて、歌いやすいです。

No.8「D×S×T×M」

どんな曲か ストーリーと考察

曲名である「D×S×T×M」は、初めの歌詞にも出て来る"Don't Stop The Music"の略です。
(「激ロック」インタビューより)

この曲は、不思議な女性に出会い、彼女に惹かれた男性の曲です。

主人公は男性です。
雨の日、彼は忙しく踊っている女性に話しかけますが、彼女は音楽を止めずに踊り続けます。

主人公は彼女と話したいのですが、彼女は主人公に目もくれずに踊り続けます。
主人公が踊っている彼女を見ていると、彼女は涙を流し始めました。
主人公は彼女の手を握り、「僕が君の心を温めよう」と誓います。
その後も主人公は彼女が踊るのを見ていますが、その姿は切なそうでした。

主人公は窓越しに夜空を見ます。
彼女を見ると、何度も振り返り、何かを探しているようでした。
彼女は「どうしてここにいないの?」と呟きます。
雨は降り続けており、主人公はまるで彼女の悲しい心の中に降る涙を表しているように感じます。
彼女は何も言いませんが、何となく悲しいんだろうなという事は主人公にはわかりました。
彼女が踊り続けた場所は、淡い紫のベールに包まれ、甘い薔薇の香りがして、消えそうでしたが、彼女は「抱きしめて」と小さく呟きます。しかし、その声は主人公には届きませんでした。
その後も女性は切なそうに踊り続け、主人公は彼女に触れられずに、窓越しに夜空を見ています。
彼女はまた何度も振り返り、何かを探して、「どうしてここにいないの?」と言いました。

何処か遠い所へ行ってしまいそうな彼女の手を主人公が掴みます。
すると、振り返った彼女は遂に求めていたものを探し当て、笑顔になりました。

彼女が探し、求めていたものとは、主人公、つまり人の温もりだったのです。
主人公は「もういないなんて言わせない」とずっと彼女のそばに居る事を誓うのでした。

この曲のここが凄い!ここが良い!

イントロが小さい音からだんだんと大きくなり、速くてインパクトのある歌い出しに繋がった時に、もうこの曲のテンポがわかります。
テンポが速い曲だからこそ、歌えると気持ちが良いですね。
個人的には『薔薇の香り 赤い希望 確かに触れて 止まないで 今を生きよう 抱きしめてよ 息が続かない』のパートを歌えた時がめちゃくちゃ気持ち良いですね。(歌詞が合っているかはわかりませんが…(笑))

No.9「WORLD'S END」

どんな曲か ストーリーと考察

タイトルの通り「世界の終わり」について歌った曲です。

主人公は今日世界が終わる事をすでに告げられている男性であり、この曲は彼が生きている世界が終わる日についての曲です。

世界が終わるとわかっている時、主人公の心境としては、涙が出るほど悲しい事ではありますが、世界が終わってしまうという事実が重いような、しかし、自分の生涯が終わり、ゆっくりできて軽くなれるような、複雑な気持ちになっていました。

2番に入り、
主人公は外に出て、とある思い出の場所で世界の終わりを見たいと思います。

主人公は歩く時も一歩一歩を踏みしめ、世界の、生涯の最期を噛み締めています。

主人公の今までやり残した事や、今まで出会った人へのへの想いは強く、いつか生まれ変わってまた他の世界へ行った時の自分の背中を押してくれるのではないかと、主人公はそんな風に前向きに願っているのです。

いよいよ世界が終わりますが、今まで生きてきた主人公の思い出は消される事は無く、生まれ変わった誰かに伝わる、という風に前向きに世界が終わった後にまたいつか始まる世界の事を考えています。

彼は世界が終わる日の広大な土地の景色を見て、何もせず立ち尽くしている、というか何も出来ないのですが、自分からこの景色を見たいと思って立っている訳ではないため、何故立ち尽くしているのか不思議に思います。

世界が終わってしまう前に、最後に世界の景色を目に焼き付けようとしますが、涙が溢れて来て景色が滲んでしまいます。
ここで、世界が終わる時に、その世界の最後の景色すら涙で滲んで見えなくなってしまう事により、世界が終わってしまう事への悲しさが強調されています。

彼は世界が終わる事を悲しんでいましたが、悲し過ぎて逆に何も感じなくなっていました。

しかし、我に返った主人公は、世界が終わる前にこの世界の音を聴きたいと強く思い、音を聴く所で曲が終わっています。

この曲のここが凄い!ここが良い!

世界が終わる、となった時、恐らく絶望する人が多いと思われますが、この曲の主人公は悲しみとともに、静かに、穏やかに世界の終わりを見ようとしています。
その穏やかさを一定のリズムと激しくないギターの音で表現しています。
「涙で先が見えない」「聞かせて」「羽ばたかせる」等の歌詞が2回繰り返されている事により、世界が終わる前の主人公の思いが強調されていると思われます。

「聞かせて」という言葉が歌詞に何度も出て来ますが、主人公が何を聞かせて欲しいのかについては歌詞の中では述べられていません。
恐らく、主人公は世界が終わる前に、この世界を音で記憶に残したいという気持ちが強くなっていると思われます。

曲のテンポがゆっくりで歌いやすいですが、言葉の初めや語尾の所々で力強く歌う事で、亞一人さんの歌声の良さが際立っています。

No.10「Live Kids Everyday」

どんな曲か ストーリーと考察

「ライブキッズ」とは、ライブやフェス常連者の事であり、この曲はロックバンドが好きなライブやフェスの常連者である男子高校生がライブへ行く時のワクワク感やライブの様子を歌った曲です。


主人公はロックバンドが好きな男子高校生です。
彼は平凡な毎日が退屈だと感じており、ストレスが溜まるも、発散する場所がありませんでしたが、そんな彼には、今週末に好きなロックバンドのライブへ行くという楽しみがありました。

いよいよ週末になり、ライブへ行く時間までに学校で出た課題をやりますが、この課題を終わらせればライブへ行けるため、課題をやる事がいつもより嫌だと感じませんでした。

遂に課題を終わらせた彼は、ライブのチケットとTシャツを持ち、ライブ会場へと向かいます。

彼はライブを楽しみ、ストレスを発散して、明日からまた頑張るんだと決意します。


この曲のここが凄い!ここが良い!

ライブで歌う側に立つ亞一人さんが、ライブに来たお客さんの視点に立って歌っています。

もしかしたら亞一人さんやアシュラシンドロームのメンバーが昔、観客側でライブを見ていた時、こんな気持ちだったのだろうかという事が予想出来ます。

「モッシュ」「ヘドバン」等、ロックバンドのライブで実際に行われる事の用語が入っており、ライブの盛り上がりを想像する事が出来ます。

No.11「THE FIGHTING ROAD」

どんな曲か ストーリーと考察

ボクサーのライバルに対する闘士を燃やす様子を歌った曲。

主人公はボクサーです。
彼にはとあるライバルがおり、毎日そのライバルを倒してボクシングで頂点に立つ事を夢見ています。

この曲のここが凄い!ここが良い!

イントロでゴングのような音が鳴っており、主人公のボクサーの闘いが始まった様子を表しています。

リズムを一定にする事で、主人公の「ライバルを倒したい」という目標が変わらない真っ直ぐな気持ちが表れています。

亞一人さんの力強い歌い方で、主人公の強い闘志が表されているのだと思います。

おわりに

今回は様々なアシュラシンドロームの曲を紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?

実はこのストーリーの考察は、かなり前に私が曲を聴いてスマホのメモ帳にメモしていた事なんです。

メモを見ながら、「当時の自分はこんな事を考えながらアシュラシンドロームの曲を聴いていたんだ…」と、過去の自分に感心してしまいました(笑)

実は曲はApple Storeでダウンロードしたり、YouTubeで聴いており、CDは持っていないため、正確な歌詞はたまにYouTubeで出て来る字幕があるもの以外は自分で何度も聴いて書き起こしたものなんですよね(笑)(当時の私、アシュラシンドロームに全力過ぎる…(笑))
なので、この記事で引用している歌詞が合っているとは限りません…

いつかCDを買って歌詞カードを読んで、本当の歌詞の意味を知った時、またその曲の歌詞の意味が変わって来るのかなー、なんて思っています。

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