みーにんによる推薦図書10選 4
今回は前回のこちらの記事の続きである。
これまでの3つのNOTEで10冊中、7冊紹介した。
というわけで、残り3冊を今回で紹介してきたい。
もっとも、7冊紹介した時点でだいぶ息切れしている。
というわけで、残り3冊はちょっと軽めの説明にする予定である。
8 不屈の棋士
「将棋界からもう1冊選ぶのはどうか」と思ったが、「AIと将棋」というテーマについて一冊本を推薦したいと思ったので、この本を推薦することにする。
この本はどんな本か。
この本は「プロ棋士たちのインタビュー集」である。
テーマは「AIと将棋」。
この本の魅力的な点は、棋士たちの多様な意見が聴けることである。
将棋界の第一人者の意見。
将棋AIに詳しい棋士の意見。
電王戦などで対峙した棋士の意見。
現状の流れに違和感を持っている棋士の意見。
これだけ多様な意見があれば、参考になる点も少なくないだろう。
この点、「社会においてこれからAIとどう付き合っていくか」は重要なテーマになると思われる。
そう考えれば、(AIと深くかかわった将棋界における)当事者たちの意見を聴くことは非常に参考になると思われる。
なお、今回の本は棋士側の意見をまとめたものであった。
他方、将棋とAIの歴史についてまとめた本、AIを作った側の書籍としては次の本などがある。
もし、興味があったらこちらを読んでみるのもいいかもしれない。
こちらはAI及び将棋とAIの激闘の歴史について書かれたものである。
事実関係を知るうえで役に立つであろう。
それから、AIを作った人の書籍がこちらである。
こちらももしよければお勧めである。
9 賭けマージャンはいくらから捕まるのか?
将棋界から本を2冊出しておきながら、麻雀界から1冊も本を出さないのはどうかと思ったので、これを選ぼうと思う。
あと、最近、政治の分野で「賭けマージャン」が問題になり、その点からもタイムリーな話題であるので、その点でも参考になるだろう。
この本は弁護士で、かつ、麻雀のプロである津田先生の書籍である。
また、この本は法律の専門書ではなく、かなり読みやすい。
そして、この問題における背景知識や現状の説明などをしてくれる良本である。
というわけで、この問題に取り組む者にとって、この本は必読の書と感じる次第である。
ただ、本屋にないというのが難点であるが。
なお、私の感想を。
本書の主張する「自由主義的観点から見て賭博法が不当である」ことはよくわかる。
私もその点を知っっているので「うんうん」とうなづける。
もっとも、「その『自由主義的観点』が大衆(主権者=国民)に受け入れられるか」というと「難しいなあ」と思う。
(この問題は表現の自由、特に、内容中立規制についても同様に思う)
よって、この問題に取り組むのは非常に難しいだろう、と思う次第である。
ちなみに、黒川氏に関する論点については次の福地先生のNOTEが参考になる。
こちらもお勧めである。
10 「有名人になる」ということ
推薦図書10選の最後のトリは勝間和代さんの本である。
これは最初から決めていた。
なぜか。
それは、この本は勝間さんから直接いただいた本だからである。
よって、この本を紹介しないわけにはいかない。
この本はどんな本か。
これについて、本書に端的に書いてある部分があるので紹介する。
(以下、上記書籍の帯より引用)
この本は、わたしのこの数年間の「有名人になる」という不思議な体験について、当事者の視点からまとめたものです。
(以下略)
つまり、「有名人になること」について、自身の体験を踏まえながらいろいろと説明している書籍である。
この点、「有名人になる」というと「いいことじゃん」と思うかもしれない。
しかし、実際はそんなことはない。
本書では「デメリット」もちゃんと紹介されている。
この点、目次の第1章の部分を引用したい。
これを読むと、「凡人が有名人になっても幸せになれないなあ」と思わされる。
(以下、本書の19ページの目次の部分を引用)
第1章 有名人になるということ そのメリットとデメリット
1 有名人になることの直接的な金銭メリットは思ったほどは大きくない。プライバシーの侵害にちょうど見合うか、見合わない程度
2 なんといっても大きいのは、人脈の広がりによるチャンスの広がり。これを生かせないと有名人になったメリットはほとんどない。
3 大きなデメリットのひとつは、「衆人環視の中」で生きるということ
4 最大のデメリットは、「見知らぬ人たちから批判され攻撃されることを『日常』として考えなければいけないこと」
(引用終了)
結構ストレートに書かれている。
2019年に隠居する前の私は、「麻雀界にデータを広める」というある種高邁(笑)かつ不相応かつ見当違いな志(!)を持っていたので、この本に書いてあることを参考にし、悪戦苦闘していたこともある。
しかし、改めて読むと、私のメンタルに耐えられるものではなかったなあ。
また、この書籍の第2章では「有名人になる方法」が書かれている。
この助言、結構具体的で参考になる。
というわけで、「有名人になりたい」という人は是非お勧めである。
あるいは、「有名人になることを試みた人の手記」として読むのもありだと思う。
おわりに
以上、「みーにんの推薦図書10選」として10冊の本を紹介した。
拙い文章で非常に恐縮である。
また、この企画の参加者であるボルボラさん、戯言遣いさん、ゆーやさんと比べると見劣りする感じが否定できない。
なお、3人の推薦図書のURLのリンクは次の通りである。
私の推薦図書よりはるかに参考になるので、ぜひお勧めである。
最後に、推薦図書10選を書いて思ったことをいくつか。
この企画に参加したとき、「私は本を読んでないので、紹介できる本はない」という認識だった。
確かに、現状、私は一般書をたくさん読んでいるわけではない。
しかし、選んでみて「私は昔は本を読んでいたのだな」と思うようになった。
この辺は私の認識に誤りがあったようである。
あと、推薦文章を書くのは大変だった。
私の場合、推薦図書に費やした4つのNOTEの文字数の合計は約9000文字である。
だから、1冊あたりにすると1000文字に満たない。
しかし、それでも結構苦労した。
この点、「みーにんの推薦図書10選 裏」(「麻雀打ちが数理的麻雀研究を知るための推薦図書10選」)という文章を書く予定ではいたが、文字数をもっと減らすか、やめようかと考えている次第である。
あと、私の関心がどこにあるのかが分かって面白かった。
本を選びながら、私は自分が学校で学んだもの以外でこんなところに関心があったのだな、と思え、かつ、それは新鮮であった。
なお、推薦図書に理系の本が1冊もないのは私は理系の専門書を通じて得ているからと思われる。
その点でバランスが悪いかもしれないがご了承願いたい。
なお、推薦図書で私の掲げたいテーマとして「言論の自由」というのがあるのだが、それに関する書籍があぶれてしまった。
最後に、タイトルだけ紹介させてほしい。
上で、黒川氏の問題を挙げたが、ジャーナリズムの問題点を掲げたのがこの書籍である。
この辺の問題を知るうえでは参考になる。
あと、司法、もとい、検察(検察は行政権に属するが準司法的作用を有する)を取り上げた書籍として次の書籍も勧めたい。
以上、推薦図書10選を書き上げてきました。
ここまで読んでくださった方々には厚く御礼申し上げます。
皆様にとって何か参考になれば幸いです。
では、今回はこの辺で。
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