ゆきかず

関西在住/40代後半男/身体障害者3級(下肢障害)/母子家庭育ち/元新聞奨学生/元多重…

ゆきかず

関西在住/40代後半男/身体障害者3級(下肢障害)/母子家庭育ち/元新聞奨学生/元多重債務者/ 自分の今までの経験や、地元関西の観光やグルメレポートなどを書いていこうと思います。

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  • おすすめ書籍・読書感想文

    今までに読んだおすすめの書籍を、ネタバレしない程度に紹介していきます。

  • 新聞奨学生体験記

    学生の頃、新聞奨学生として過ごした経験や所感などを綴っていこうと思います。

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【読書感想文】銀行の裏側と人間の絆を描く、池井戸潤の傑作「アキラとあきら」

池井戸潤の「アキラとあきら」は、銀行員として働く二人の男性の物語です。 山崎瑛(アキラ)は、幼い頃に父親の工場が倒産し、貧しい生活を送ってきました。 階堂彬(あきら)は、大企業の御曹司でありながら、家族のしがらみに縛られたくないと思っていました。 二人は同じ名前で同じ大学を卒業し、同じ銀行に入社するが、そこでライバルとして対立することになります。しかし、やがて二人はそれぞれの運命に直面し、互いに理解し合うようになります。 この小説は、銀行業界の内部事情や経済問題をリアルに描

    • 【読書感想文】松岡圭祐「ミッキーマウスの憂鬱」〜夢と現実のはざまで〜

      ディズニーランドは、子どもも大人も楽しめる夢の国です。しかし、その裏側には、さまざまな人間ドラマが隠されています。松岡圭祐の「ミッキーマウスの憂鬱」は、ディズニーランドを舞台にした短編集で、そんな人間ドラマを描いています。 本書には、6つの短編が収録されています。それぞれの短編は、ミッキーマウスやピノキオなどのキャラクターに扮した俳優や、パークのスタッフや客など、さまざまな立場の人々が主人公です。彼らは、夢と現実の狭間で、自分の役割や人生について悩みながら、それぞれの物語を

      • 三浦しをんさんの「のっけから失礼します」に感動! 笑いと涙のエッセイ集

        今回は、三浦しをんさんの最新作「のっけから失礼します」を読んだ感想を書きたいと思います。 この本は、日常のささいな出来事や妄想を面白おかしく綴ったエッセイ集です。雑誌「BAILA」での連載に、パンダ紀行などの書き下ろしを加えた「構想5年!」(著者談)の超大作です。三浦しをんさんの愛する漫画や宝塚、EXILE一族への熱き想い、家族との心温まるエピソード、タクシーでの個性的な会話、旅先でのあれこれなどが満載です。 読んでいると、笑いとほろりとする感動が交互にやってきます。三浦

        • 「四畳半タイムマシンブルース」〜過去と未来を行き来する青春コメディ〜

          この小説は、エアコンのリモコンが壊れたことをきっかけに、タイムマシンで昨日に戻ろうとする主人公「私」とその仲間たちが繰り広げるドタバタ劇です。しかし、彼らは過去を改変することで世界の存続や恋の行方に影響を及ぼしてしまいます。果たして彼らは無事に元の世界に戻れるでしょうか。 この小説は、森見登美彦さんの「四畳半神話大系」と上田誠さんの舞台「サマータイムマシン・ブルース」のコラボレーション作品ですが、それぞれの作品に馴染みがなくても楽しめます。登場人物たちは個性的で魅力的であり

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          46本

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          【重松清「おくることば」】コロナ禍で見つめ直す自分と人生

          重松清さんの「おくることば」は、コロナ禍で苦しんだり迷ったりした私にとって、心に響くメッセージがたくさん詰まった本でした。特に印象に残ったのは、「反抗期」という物語です。 この物語は、マスクをつけるかつけないかでクラスが分裂し、友達とも家族ともぎくしゃくする小学六年生の少年の姿を描いています。少年は、自分の気持ちや考え方を周りに伝えられずに苦しみますが、最後には自分なりの答えを見つけます。 私はこの物語を読んで、自分もコロナ禍で色々なことに悩んだことを思い出しました。テレワ

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          【伊坂幸太郎「逆ソクラテス」】――小学生たちが描く新しい世界

          伊坂幸太郎さんの「逆ソクラテス」は、全ての主人公が小学生という短編集です。この本では、小学生たちが自分たちの考え方や行動で、先入観に囚われた大人たちに対して挑戦します。それぞれの物語は、現実社会におけるさまざまな問題や矛盾に目を向けさせてくれます。 例えば、「逆ソクラテス」では、カンニングをした少年が、教師やクラスメイトに対して自分の行動の正当性を主張します。彼は、試験制度や教育システムの欠陥を指摘し、自分の知識や能力を問われることに抵抗します。 この章では、私たちが普段当

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          【阪神淡路大震災】新聞奨学生の頃の忘れられない早朝の衝撃

          私は専門学校時代、新聞奨学生をしていました。学校に通いながら、毎日、朝夕刊を配達して、給付型奨学金を貰って学業と仕事を両立していました。 1995年(平成7年)、朝刊配達ももうすぐ終わる頃、50ccのバイクのカブに乗って下り坂を通行していると、突然、ハンドルがグラグラと揺れ始めました。 以前、走行中に前輪が突然パンクをしたことがあり、同じような感覚でした。 バイクを降りて前輪を見て触ってみると空気は充分に入っていて、パンクをしていませんでした。念の為後輪も確認してみると、

          【阪神淡路大震災】新聞奨学生の頃の忘れられない早朝の衝撃

          危機感満載の、雪の日の新聞配達

          今年の冬は特別寒く感じます。関東では雪の積もっている所が多く、車などの交通事故のニュースをよく見ます。 雪の積もっている所の方々は、慎重に運転していただきたいと思います。 新聞奨学生をしていた頃、雪が降った日は何度かありました。販売店は関西のあまり雪の積もらない所でしたが、年に数日積もった日がありました。 雪は新聞屋にとって大敵でした。とにかく配達がし辛いです。私の所属していた店の多くの従業員は、50ccのカブで配達していました。 雪の日に走るとスリップして転倒する可能性

          危機感満載の、雪の日の新聞配達

          かなり過酷な、元日の朝刊新聞配達

          元日の朝刊はメチャクチャ分厚いので、配達はとにかく大変でした。普段の配達時間と比較すると、約1.5倍はかかっていたと思います。 いつもどおりの時間に仕事を始めていると終わるのが遅くなってしまうので、時間を早めていました。 普段の起床時間は3時でした。この日だけは、寝ずに取り掛かっていました。 朝刊の到着時間がだいたい1時半頃なので、それまでテレビなどを見ながら待機していました。「ゆく年くる年」などを見ながら新年を迎え、「世間は賑やかで楽しそうだな」と、羨望の眼差しで初詣の

          かなり過酷な、元日の朝刊新聞配達

          新聞屋の年末は大忙し

          新聞販売店は毎年12月29日から1月4日まで、夕刊が休刊となります。配達がないので余裕があると思いきや、年末は結構やるべきことが多いです。 新聞奨学生の頃の年末は忙しかったです。 まず、29日は販売店の大掃除でした。普段あまり掃除をしない箇所を掃除しました。窓拭きやフロアの隅などを掃除していました。 朝刊配達終了後、朝食を食べてから、9時頃から掃除します。この日は社員総出で掃除をしていました。 掃除はだいたい午前中に終了しました。そして昼食を食べ、少し休憩をとります。毎年

          新聞屋の年末は大忙し

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 42「新聞販売店とのその後の関わり」

          専門学校を卒業し新聞奨学生が修了してから、時々支店に遊びに行っていました。仲の良かった先輩や後輩がいたので、よく会いに行っていました。職場へは原付スクーターで通勤していて、支店は私の通勤路にあったので、気軽に立ち寄っていました。 本店へはほとんど立ち寄らなくなりました。オーナーや店長と会う気持ちが全くなかったからです。本店の奨学生と会う時は、アパートに直接行っていました。 仕事は好きではありませんでしたが、奨学生は気の合う人が多かったので、しばらくは友好関係を保っていまし

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 42「新聞販売店とのその後の関わり」

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 41「新聞奨学生生活完結!待望の修了式」

          最後の朝刊配達が終わり、実家へ帰りました。途中真っ直ぐ帰らずに、配達区域を少し通って帰りました。道中、「3年間よく頑張ったな」と、なんとなく感慨深い気持ちになりました。 家に到着後、修了式出席のため身支度をして家を出ました。 会場に行く前に本店に寄りました。集金で余った残りの証券をパートの事務員に渡しました。 何人か従業員が出勤していて「よく頑張ったね」「ご苦労さま」と、声を掛けられました。お世話になった方、色々と仕事を押し付けてくれた方など色んな人がいましたが、「立つ鳥跡

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 41「新聞奨学生生活完結!待望の修了式」

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 40「最後の新聞配達&最後の晩餐」

          引き継ぎと集金が終わり、奨学生修了式が迫ってきました。「あと○日で脱出だ!」と、カウントダウンしながら毎日配達をしていました。修了式は3月下旬の月曜日に行われました。この日の朝刊を最後に退店となりました。 修了式の前の週の土曜日が夕刊配達最後となりました。夕刊では様々な事がありました。配達途中にノーヘルで警察に反則切符を切られたり、配達前にバイクのパンクが見つかり、配達時間が遅くなってしまい店長に怒られたりなど、色んな思い出がありました。 配達を終えると、少し肩の荷が下りた

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 40「最後の新聞配達&最後の晩餐」

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 39「最後の集金&引き継ぎ」

          新聞奨学会の修了式が迫り、最後の集金をすることになりました。私が卒業することを多くの読者の方は知っていました。なぜ知っていたかというと、店では独自にチラシを発行していました。ミニ新聞のようなものです。そのチラシで私と一緒に卒業する新聞奨学生3名とそれぞれの進路先を紹介していました。 そのため、色んな読者から「ご苦労さまでした」「よく頑張ったね」など励ましの言葉を沢山いただきました。お菓子をいただいたり、中には祝い金をいただきました。 多くの方に祝っていただき、凄く有り難かっ

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 39「最後の集金&引き継ぎ」

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 38「困難だらけ!雪の日の配達」

          新聞配達をしていて、一番困難に感じたのは雪の日の配達でした。雪が積もると、バイクの運転がすごく大変です。滑ってしまうので、慎重に運転しないといけません。 雪の積もった日はいつも、バイクの後輪タイヤにチェーンを巻いていました。このチェーンを巻くのは少々手間がかかりました。 まず、タイヤの空気を抜いてチェーンを巻きつけます。そのままだとチェーンが短いので巻くことが出来ません。チェーンを巻き終わると、また空気を入れます。そして新聞を積んで、出発します。 チェーンを巻くと滑りにく

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 38「困難だらけ!雪の日の配達」

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 37「配達を楽にするためにやったこと」

          私の配達区域は新興住宅地で、次から次へと家が建っていました。そのため、新聞社の読者獲得は激戦でした。店長はいつも営業に出ていたので、配達中にしょっちゅう遭遇していました。 毎月沢山の新規顧客が上がってきます。時には20件くらい増えた時もあり、覚えるのに必死でした。そして、配達時間も増えて結構な負担となりました。 区域を担当し始めた頃、朝刊配達件数は合計300くらいでした。それが毎月増えていき、最大で380件くらいになりました。60件も増えると、配達時間は約20分延びました

          山あり谷あり新聞奨学生体験記 Part 37「配達を楽にするためにやったこと」