
「同級生との23年振りの邂逅 ~ 18年前の日記より」
2006年4月23日 日曜日
夕方6時ごろ、用事で宮崎まで行った母から電話あり。
送迎バスが西部保健センターまで送り届けてくれたので、その駐車場で待っていると。
現場に到着し、運転席から母の姿を確認すると、その横に40才くらいの女性の姿。母がその女性のほうに注意を喚起するような仕草をしている。窓を閉めていたので、何を言っているかはわからなかったが、その顔をよくよく見て驚いた。
遥か昔卒業した高校の同級生ではないか・・・、遠く北海道に嫁いだ・・・
最近書いたばかりの自伝短編小説「想い出ノート」にも登場している。
このタイミングで会うなんて・・・。
母の姿が目に入って、彼女のほうから声をかけたとのこと。実家が近所なので、奇跡的とまでは言えないが、それでも普段の生活は遠い北海道。最後に会ったのは、確か結婚する直前だった26~7の頃だ。以後、お互いにすっかり別世界の住人になっていた。今日、彼女と母がバッタリ会わなかったら、会えていなかっただろう。
「昔とイメージ変わってないね」
そう言われたが、彼女の方こそそうだと思った。10歳くらい若く見えたので、しっかり見ないと同級生だとは気づかなかったが・・・。
今回の帰省は、お父さんが脳出血で倒れ、入院したとの連絡を受けてのことで、再会を喜んでばかりもいられなかったが、どうやら容態が快方に向かい、同じく帰省していた2人の妹さんも、昨日、それぞれの生活圏へと戻ったとのこと。
そんなわけで、明日は、近くの喫茶店で20数年ぶりのデートの予定。
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4月24日 月曜日
昨日、偶然会った高校の同窓生と、近所の喫茶店でお喋り。
互いに年は取っても、雰囲気は変わってない。話し方や表情の癖などは、昔と同じ。
高校時代の友達のことや、卒業してから東京に出てからの話。共通の知人のその後のことなど話がはずんだ。
「100まで生きるんじゃないかと思うから、まだこれで半分。まだまだこれから」
なんて言いながら、
「50になってから、何か始めるって大変だよね」
とも言っていた。これから何をして生きていったら良いのか分からないって・・・。
それって、裏を返せば2人の子どもを育てた余裕でもあるね。1人はすでに社会人で、もう1人も巣立つ直前。
北海道の冬は寒すぎると言っていた。海も、なんだか暗くて、やっぱり南国の暖かくて明るい海が良いと・・・。
だけど、冬の間、日が暮れてから、しばらく空の青さが残り、それが雪を仄かに青く照らしている様子は美しく、そんな様子を見ていると、北海道も良いなと思うと言っていた。
青い雪景色、見てみたい。
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以上、今から18年前、ちょうど50歳だった頃の日記です。
この元同級生の女性とは、その16年後、またまた偶然再会することになります。
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2022年12月。自宅から近い玉江橋の上を国道3号線方向に向かって歩いていると、逆方向からやってきたのが彼女で、向こうが先に気付いて声をかけてくれました。
「〇〇君!」
「あ! 奇遇だね~!」
「誰だかわかる?」
「わかるさ! 変わってないよ」
「相変わらずスタイルいいね!」
スタイルいいなんて・・・、そんなこと、今まで一度も言ったことなかったのに・・・
数年振りの帰省中だった彼女に、週末に町の公民館でマジックショーをすることを告げると、当日、時間を作って足を運んでくれました。集まっていた皆さんにも高校の同級生だと紹介し、終演後の記念撮影にも加わりました。
その後、近くの店でお茶でも飲もうと話していたのですが、マジックショーが予定より長引いてしまい、それは叶いませんでした。
またいつの日にか、偶然会えるときが来るかもしれません。
その時には、高校時代の懐かしい話や、その後の人生のことなど、ゆっくり話せるといいなぁ・・・