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アイ・ラブ・マライヒ

マライヒが好きです。
ほぼガチ恋と言ってもいいかもしれない。何せ私の「好きになるキャラ」のルーツになったのがマライヒだから。

ずいぶん昔に、Twitterで「忍たま乱太郎の土井先生が初恋だった人おるやろ」みたいな呟きを目にしたことがある気がする。
私はそれがマライヒだった。恋とはちょっと違うんだけど。

そもそも、マライヒというキャラクターをあなたはご存知だろうか。まあマライヒのこと知ってでもいない限りこのnoteを読むことはないと思うけど、ちょっとだけマライヒについて語らせてください。

マライヒとは、彼の有名な「翔んで埼玉」の原作を手掛けた魔夜峰央先生の代表作「パタリロ!」に登場するキャラクターです。

ヘッダーにもしているこの人。私画のせいで本家のマライヒの美しさには微塵も及ばないので、ぜひ魔夜峰央先生のマライヒを見てほしい。

くるくるの巻き毛に長い睫毛。まず見た目が可愛い。
年齢は忘れたけど10代後半くらいだった気がする。

生い立ちやらは結構重く、かつ長くなるので割愛しますが、当初は主人公パタリロとそのボディーガード(?)バンコランの敵として登場しました。

しかしバンコランに恋をし、バンコランの恋人になります。パタリロとも(嫌がる素振りを見せつつも)仲良くやっており、パタリロお抱えのタマネギ部隊(説明ができない!!パタリロって実は『マリネラ王国』の国王なんだけど、そのお世話係兼軍隊みたいなものかな……)からも愛されるキャラクターとなっています。

そんなですが、作中ではパタリロやバンコランに振り回されることが多く、少々不憫な扱いを受けがち。

でも面倒見の良い優しい子なんです。元腕利きの殺し屋でかなりの武闘派だけど、作中一家庭的。

あと意外とノリがよくて(それは作中登場人物全員かもしれない)それでもっていたずらっ子らしいところもある。ついでに言うと子ども生んでるので、ママ(……パパ?)です。
もう要素の欲張りセットみたいなキャラなんです。

でも私がマライヒを好きになったきっかけは、上で言ったようなところじゃない。私は、恋してるマライヒが大好きなんです。

前述の通り、マライヒには最愛の恋人がいるのですが、その男バンコランがなかなかなキャラでして。
というのも、バンコランは美少年殺しキラー(なにそれ??)の異名を持ち、とにかく美少年に目がない。ついでに節操もないので、マライヒは常にバンコランが浮気をしていないか目を光らせることになります。

もちろん、心の底から愛し合っている二人ですから破局とかガチのドロドロは私の知る限りありません。ギャグマンガだしな。

しかしマライヒはそんなバンコランに振り回されて、それはもうやきもちを焼き泣いて怒って、最後は笑って。その苦労は図りしれません。その髄とも言えるマライヒの台詞をご紹介します。
この台詞は、マライヒのお腹に子どもができた際、浮気性のバンコランには報告や相談ができず、主人公パタリロの元に訪れ「ここで子どもを産ませてくれ」とお願いするシーンのものです。

「産まれてしまえば彼だって諦めがつくだろう!?ぼくは愛のあかしがほしいんだ!」

「彼を信じてはいるけど、でも もしかしたらいつかぼくは捨てられてしまうかもしれない その時せめて愛されたあかしがあれば…!」

パタリロ!「モヤシ畑でつかまえて」より

ちなみにマライヒの懐妊はこれで二度目。一度目は流産してしまいそれはもう落ち込んだマライヒですから、やっぱり好きな人との子どもがほしいのでしょう。

それと共にやはりマライヒの苦悩が見えます。まあそりゃ伴侶がエグいほどモテてかつ浮気性だったら穏やかでいられないよね。

そのくらいバンコランを愛し、その分振り回され続けるマライヒ。一途で本当に可愛い。
ちなみに産まれた子どもは二人に大事に育てられることになり、ついでにバンコランの最高のキャラ崩壊も始まることになるわけですが、それはまた別の機会に。

とにかく、マライヒは恋に生きるキャラクターとして描かれています。バンコランのひと言に一喜一憂したり、昔の恋人の存在をとにかくバンコランに隠したり。

青春キラキラ!みたいな恋じゃない。綺麗なだけじゃなくて生々しく苦しい恋愛模様もたくさん描かれています。だけど、頬を赤らめて喜び、怒髪天を衝きながら恋するマライヒは誰よりも人間臭くて、輝いていて、それがハッとするほど美しいんです。

時には朗らかに、時には涙しながら、マライヒはバンコランへの愛を語ります。常に誰よりもバンコランを愛し、また誰よりもバンコランに愛された少年マライヒ。私はそんなマライヒが大好きだ。だからちょっと恋とも違うんです。バンコランに恋してるマライヒが好きだから。

さて、そんな可愛いマライヒをまとめて読むことができる一冊をご存知でしょうか。

そう!それが、「パタリロ!ベストセレクション 恋するマライヒ」です!!

別に広告じゃないわよ。
でももしマライヒのことが気になった方はぜひ。
魔夜峰央先生の絵柄の変遷も味わえますし、おすすめです。

それではごきげんよう。

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