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心中譚

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歪な迄に一途、粗の異質な愛は不実
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あかいみ、はじ け た

あかいみ、はじ け た

胸の奥が焼け爛れた様。

その面に映ゆ苦衷こそ、甘美な毒となりこの身を焦がすのです。

反吐に溺れ、血に濡れ、津液に塗れた憐れな、

ああ、

ああ。

お慕い申し上げます。

胸の奥が焼け爛れた様に熱い。

この面の糜爛とこの胸の糜爛は、きっと似て非なるもの。

これが

「あかいみはじけた」