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全く新しい自分になるための「イマジナルセル」

蝶は、青虫からサナギになり蝶になる。

おそらく誰もが知っている生態だろう。

では、青虫が、サナギになり、蝶になる前に一度全部がドロドロに溶けてから新しく蝶の体を作り出すことは、どのくらいの人が知っているだろうか?

青虫が蝶になる、というのは私たちの中で共通認識としてあるので、まぁそうだよね、というように不思議だとも何とも思う事はない。
あんなに変わるなんてすごいよねー!と思うことはあるだろうが。

ラムサの講義で、サナギになる時に全てが一度ドロドロに溶けてしまうと知って驚いた。
体の全てが一度無くなってしまうのだ。
それでも死んだ訳ではないのだ。
驚きとしか言いようがない。
ドロドロに溶けた液体状の細胞の集まりから、新しく蝶になるための身体を構築し始める。

その時、新しく蝶の体を作り始めるために最初に現れる細胞が「イマジナルセル」と呼ばれるらしい。

先日、ようやく「愛と歓喜の数式『量子モナド理論』は完全調和への道」という本を読み終えた。

始まりは、バリバリの哲学・数学・物理学の話から入るため、面食らってしまい、全く分からずに投げ出してしまいたくなる内容だと思う(笑)。
けれど、それは最初のうちだけ。
どんどん面白い内容になっていく。

この本は、著者の1人であるはせくらみゆきさんが、刷り上がった本を確認していたら一部がごっそりと抜け落ちてしまっていた!と言っていたほど、内容が深い。タイミングが来なければ世に出せない内容がてんこ盛りである。
何を言っているんだ、この人は。と言われてもおかしくない内容が度々出てくる。
知っている人にとっては、そうそうそうなんだよね、かもしれない。

そんな楽しい内容の本なのであるが、「イマジナルセル」に関する記載があったのだ。

「イマジナルセル」は、サナギから蝶になる時に、一番最初に蝶になろうと現れてくる細胞の事なのだそうだ。
イマジナルセルが出てきても、最初のうちはサナギの細胞が異物として処理してしまうため、壊されてしまう。
けれども、イマジナルセルは、どんどんと増えていく。
出ては消え、出ては消え、と2種類の細胞群がお互いにせめぎ合いを繰り返す。
そして、ある時、イマジナルセルが優勢となり、そこからイマジナルセルが増えていき、無事に蝶の体を作り上げていくんだそうだ。

まさか、そんな現象がサナギの中で起こっているなど露知らず。全く驚いた。
もしかして、サナギから蝶になれないイモムシもいるのだろうか??

私たちも、変わり始めというのは同じ事を繰り返しているように思う。
新しい事を始める。けれど、最初はなかなか上手く行かず、古い習慣に戻ってしまう。
でも、変わりたい、チャレンジしたい、と新しい事に取り組み直す。
でも、やっぱりダメかもしれない、と戻る。
いやいや、やっぱり、と奮起して挑戦をし直す。
・・・・・
そうやって少しずつ新しい挑戦を続けていくうちに、そちらが習慣となっていき、振り返れば変わっていた。
という事がないだろうか?
だから、私たちの中にも「イマジナルセル」がある事になる。
故・村上和雄先生の「遺伝子をオンにする」に倣って『「イマジナルセル」のスイッチをオンにする』と、新しい自分に生まれ変われるような気がする。
そのスイッチは、確実に存在すると確信できる。
蝶にあるものが、人間にない訳がないからだ。

社会の中でもそういう現象があると思う。
新しいテクノロジーや画期的な商品がが出てきた時もそうだろう。
iPhoneなんか典型的な例だと思う。
世の中を変えていくのはいつだって変わり者だ。
彼らは、ある意味「イマジナルセル」を象徴した存在なのだろう。

「イマジナルセル」は、誰にでもある。
と思えると、より善い自分に変化していく事、新しい事に挑戦する事が、簡単なんだと思える気がしませんか?

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