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自分のこと

人に対してこういう人生を送ってきたと話すことはほぼないだろう。私の人生はたいして人に語るようなエピソードではないし、劇的に誰かを失った経験も幸いなことにまだない。それでも、少し書いていこうと思う。

私の1番最初の記憶は母に「どっちの幼稚園にしようか?」と聞かれているところだ。幼心ながらに犬が飼われている幼稚園がよくて、それをなんとなく伝えている記憶がある。この記憶を思い出すたびに子どもながらいろいろと考えているものなんだなぁと実感する。

そこからは流れるように小学校、中学校、大学と進学していった。特にこれといった大事件はないが、周りには恵まれていたと思う。
大学では保育士になるために勉強していた。なんで保育士になろうと思ったのか明確な動機は覚えていない。強いて言うなら「ずっと座って作業するのは苦手だし、毎日同じことをしたくない!」というふざけた動機だった。

そんなこんなで保育士として勤めて思ったことは「毎日おなじことしたい!!イレギュラーな出来事しかない!!」だった。人間なんて所詮はそんなもの。やってみないとわからないのだ。特に保育士の手が足りていない時に、喧嘩、お茶をこぼす、手を洗おうとして服や周囲が大惨事…など神様は見ているのかとイレギュラーに見舞われるともう笑うしかない。毎日が慌ただしく、そして嵐のように過ぎ去っていった。だけど、こんなに笑って泣いてできる仕事なんてあるのだろうか。辛いこと、悲しいことはもちろんたくさんあった。それでも、子どもたちの言葉や行動にいつも気づかされた。この子たちの短くて、キラキラした時期に関われたこと。そのことが私にとっては1番な宝物だ。

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