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【慶應通信】卒業ロードマップ|実体験を踏まえて解説

こんにちは、Madaxです。

2023年9月、慶應義塾大学通信教育課程法学部を卒業しました!
2019年4月に学士入学して4年半。入学時の目標「4年で卒業」から少し遅れたものの、「卒業」自体は達成できました。

本noteでは、単位取得と卒論作成のフェーズに分けて卒業までのロードマップを解説します。私自身の実体験に基づいていますが、できる限り汎用的な内容に落とし込みました。これを読めば、卒業までの過程が理解できます。

慶應通信に入学後、

  • 「何から始めればいいか分からない」

  • 「単位取得が思うように進まない」

という悩みをお持ちの方は参考にしていただければ幸いです。


卒業要件の単位取得

最短での卒業を目指し、詰めた履修計画を作成し、とにかくレポートの提出を意識する

これが試行錯誤の末にたどり着いた慶應通信の過ごし方です。

私自身、入学時点からこの意識を持っていれば、在籍期間を短縮できたと心から感じています。

卒業は最短を目指す

誤解のないようにお断りしておくと、生涯学習を否定する意図は全くありません。

それでも特に20〜30代の社会人は最短での卒業を目指すべきです。

理由は、入学時点で想定していなかったイベントが発生する可能性が高いから。
例えば、ライフスタイルが独身→既婚→出産のように変化した場合、独身時代と同じように勉強時間を確保することは容易ではありません。

また、慶應通信での学習を土台にして、大学院進学や資格試験に挑戦する際、最短で卒業計画を立てていなければ、機動的に動けません。
卒業(特に卒論)に時間を要してしまい、次のステップに進めず、モチベーションが低下する可能性もあり得ます。

入学直後が最も卒業へのモチベーションが高い時期なので、家庭や仕事の事情を踏まえて、最短で卒業するための履修計画を立てましょう。

履修計画を詰める

塾生ガイドを熟読して卒業要件を確認し、最短で卒業するための履修計画をスプレッドシートやエクセルで作成します。
履修計画は慶應通信での羅針盤になるので、必ず作成し、都度見直してください。

各科目の内容や難易度は公式のシラバスや慶應wikiが参考になります。
履修科目を決める際には、積極的に活用しましょう。

テキスト科目とスクーリング科目を選択する際のおすすめと注意事項。

<テキスト科目>
・学士入学の場合、テキストは外国語→必修→卒論関連の順で履修
(必修外国語科目はレポート免除なので、入学後最初の科目試験を受験でき、自力でも単位取得の可能性があるため)
・選択必修科目と選択科目は、自分自身の興味関心に基づいて履修科目を選ぶ
(単位数だけで選ぶと、不合格が続いた時に心が折れてしまうため)

<スクーリング科目>
・最も開講科目数が多い夏期スクーリングを軸にして、他のスクーリングで足りない単位を補う方針がベター
・直接受講できる機会がないからこそ、テキスト科目では履修できない科目理解があまり及んでいない科目を履修
・週末スクーリングは、特に首都圏以外の人にとって金銭的・身体的負担が意外と大きい点に注意

夜間スクーリング以外のまとめ(科目数は2024年度のもの)

レポート提出を意識する

慶應通信ではレポート提出→科目試験受験の流れを確立することが大事なので、とにかくレポートの提出を意識してください。

レポートの提出回数や内容は成績に影響しないため、一発合格を目指す必要はありません
不合格でも講評を参考に修正した方が、検討すべき論点の明確化や内容の深い理解につながるので、結果として効果的かつ効率的に学習を進めることができます

何よりレポートは提出しないと合否が分かりませんし、科目試験の受験資格も得られないので、単位取得が一向に進みません。
細部にこだわりすぎず、必要な論点が網羅できたと思ったら、まず提出してみましょう。

レポートの作成にあたっては、指定テキストから読み始めないことが大切。
特に法学部の場合、指定テキストの多くは初学者にとって難易度が高いです。
基礎知識がない状態で読み進めても時間が無駄になるので、まずは入門書で概略を捉え、その後に基本書へステップアップしましょう

卒業論文の作成

卒論は慶應通信のラスボス。なかなかの強敵ですが、テキスト科目に比べれば、正解がないところで自分の主張を作り上げていく楽しさもあります。

卒論指導登録

卒論の方向性が決まっていなくても申請可能なので、早々にしてしまって問題ありません。

登録完了後、慶應図書館でが利用できるようになります。

私の場合、方向性が全く決まっていない段階でしたが、慶應図書館の利用を目的に卒論指導登録をしました。

卒論指導申込(卒論構想提出)

卒論指導申込の内容次第で指導区分(本指導/予備指導/再提出)が決まるので、卒論構想の内容は重要です。

卒論の方向性は以下の点を考慮しましょう。

  • 現在も参考にできる文献(先行研究)が出続けているか

  • 自分が興味を持って取り組めそうな分野か

卒論は先行研究を土台にするので、取り上げたい題材があったとしても、先行研究がなければ文献収集の段階で詰みます。CiNiiやGoogle Scholarなどで検索してみることが必要。

意欲的に取り組めそうな分野でなければ、なかなか自分の主張を述べることができません。テキスト科目を履修した際の得意・不得意は一つの指標になります。

予備指導・本指導

卒論指導申込後、事務局から指導区分の連絡があります。
この時点で「予備指導」となっても落ち込むことはありません。卒論構想の内容や予備指導日の説明次第では、「本指導1回目」に格上げされることもあります。
そのため、予備指導日までに総論部分のアップデートは必須です。

本指導の際、

  • どうすれば次のステップに進めるのかを明確にする

  • 卒業希望の時期はなるべく早い段階で伝える

ことが大事。

卒論指導は年2回しかないので、曖昧な箇所を残したままにしておくと、卒業が半年伸びる可能性もありえます。
レポート提出とは異なり、細部まで詰めて準備しましょう

以下は私の事例です。

卒論指導申込:卒論構想は背景やアプローチは明確だった反面、考察の方向性は抽象的な内容
予備指導(本指導1回目):卒論構想の見直しの方向性を説明し、予備指導の理由と改善点を確認
本指導2回目:目次と各章の概要を説明。執筆・卒業予定申告許可。
本指導3回目:指導日前に初稿を提出。表現の微修正や一部項目の再考を前提に提出許可。

製本・提出

卒論の製本は慶應の生協に頼まず、自分で製本キットを購入した方が安上がりです。

私は自宅で原稿を印刷し、信濃町キャンパスの生協に持ち込んで製本を発注。慶應の生協はどこでも受け付けてくれますが、電話での事前確認をおすすめします。
生協受取にして納期は約1週間、費用は4,950円でした。

卒業試験

卒論提出から卒業試験まで期間が空くので、卒論全体を見直しは必須。
自分の考察だけではなく、関連する論者の意見やその分野の基礎的な内容にも答えられるような準備が必要です。

私の場合、パワポで卒論の概要を10分程度で説明し、その後に20分程度で主査と副査の先生から卒論の考察自体と卒論に関連する最近の議論についての質疑応答がありました。


以上、慶應通信の卒業ロードマップとして、単位取得と卒論作成のフェーズに分けて卒業までのロードマップを解説しました。

先日Yahoo!ニュースにこんな記事が掲載されていました。

ネットで検索すると、「卒業が難しい」と言われる慶應通信ですが、学習を継続できれば卒業することは可能です。

卒業までの道のりは一つではないので、他の方の事例も参考にして、自分自身にあった学習の継続方法を探していただければと思います。

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