マンガデザインで日本を描く(31/47)・鹿児島県
どうもどうも、吉良です。
「線状降水帯」という、いつから言われ、どんな意味かもわからなかった言葉が、いつのまにか聞き慣れた言葉として頭の中に入ってきます。ということは気候温暖化の影響か、明らかに日本の気候が変化していることがわかりますね。
台風は9月に来るもの、と子供の頃に教わった概念もすっかり変わっています。まさに「予防インフラ」の原点である「天気予報」をしっかり確認して「自分の命は自分で守る」行動が問われる季節です。
今回のマンガデザインで日本を描く特集は、まさに台風の日本本土接近時によく耳にする、佐多岬沖や枕崎沖などがある地、「鹿児島県」について取り上げていきます。
これまで「沖縄県①」「沖縄県②」「新潟県」「石川県」「富山県」「京都府①」「青森県」「福井県」「秋田県」「福島県」「長崎県」「広島県」「愛媛県」「徳島県」「香川県」「熊本県」「大分県」「鳥取県」「山梨県」「山口県」「埼玉県」「島根県」「茨城県」「岩手県」「宮城県」「山形県」「奈良県①」「奈良県②」「和歌山県」「長野県」「三重県」「兵庫県」についてお話ししていますのでこちらも是非お楽しみください。
両親の地元が大分県で、子供の頃から寝台特急「富士」西鹿児島行きでよく帰省していたため、「鹿児島」と言う名は聞き慣れていましたが、あまり訪れた回数は多くはなかったです。
子供の頃の記憶で鮮明なのが、薩摩富士と言われる「開聞岳(かいもんだけ)」です。山下湖越しに見るまるで富士山のような開聞岳の姿は、僕の中にデザインの原形を創り出したと言っても過言ではありません。
子供の頃からの記憶にゲームやテレビといった娯楽がほとんどない代わりに日本各地の美しい情景の記憶が多いのは、そのような育て方をしてもらったからだ、と思い感謝しています。
記憶は辿るもので、電通時代には鹿児島出張が何度かありました。その中の記憶も情景が浮かびます。宮崎県の都城側から鹿児島県霧島市に入って見た霧島山や鹿児島市の磯公園から見た桜島、指宿市から見た開聞岳、機内から見た屋久島。
鹿児島県には数え切れない程の美しい心に残る情景があります。
その美しい日本と日本を象徴する山、富士山を想起させる薩摩富士・開聞岳がある鹿児島県、その美しい情景を最後に目に焼き付けて日本のためと言う名目で命を失った隊員がいます。「特攻隊」です。
その基地の一つが鹿児島県知覧市にありました。その場所に現在知覧特攻平和会館があります。電通に入ってから初めて訪れ、その後も鹿児島に行く時は必ず訪れています。
このnoteをお読みの皆様も、沖縄県の平和祈念資料館と同様に、鹿児島県を訪れたら知覧特攻平和会館は必ず訪れなければいけない義務があると感じます。僕の私見をはさむ余地もない場所なので、そのまま知覧特攻平和会館のHP序文を載せさせていただきます。
私達が行わなければならない追悼は「絶対に戦争をしない日本にすること」ですね。
ここからはマンガデザイナーズラボの鹿児島県に縁の深い営業・赤﨑氏の鹿児島県です。よろしくお願いします。
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今回、鹿児島県ということで、自分自身は横浜生まれなのですが(笑)、私の両親の故郷である阿久根市の名産や観光を自分の体験記も入れて紹介したいと思います。
阿久根市は、鹿児島県の北西部に位置する人口約2万人の市です。
阿久根市出身の有名な人物は、寺島宗徳氏(電気通信の父と呼ばれ、国内外の電信政策を推進し、長崎~上海、長崎~ウラジオストク間に国際電信を開通させた)や中村勝宏氏(日本人で初めてパリでミシュランガイドの1つ星を獲得し、2008年の北海道洞爺湖サミットでは総料理長を務めた)がいます。
① ボンタン(文旦)
皆さんが一度は食べたことや聞いたことがあるのではないかと思います「ボンタンアメ」。お餅に水あめを練りこみ、ボンタン(文旦)を添加した求肥飴で、馬鈴薯とかんしょのデンプンでできたオブラートで包まれているキャラメルのようなお菓子です。
そのボンタン(文旦)とは、柑橘類の一種。スイカと同じくらいの大きさで、皮がとても分厚くナイフで切って食べるのですが、食べられる実の小ささにとても驚きます。しかし、その切った皮も砂糖漬けピールとして余すことなく食べられます。
② きびなご
小学校時代の夏休みの大半は阿久根で過ごしていました。海と自然に囲まれた落ち着く場所で、古くから漁港で栄えていた場所なので、阿久根駅のすぐそばにある魚市場では新鮮な魚介類がたくさんあったことを覚えています。
その魚介類でも有名な魚は「きびなご」。体長は成魚で約10cm。体の側面に銀色のしまと黒い線が1本通っている特徴の小魚です。
焼いたり、天ぷらにして食べても美味しいのですが、自分のお勧めはお刺身です。お刺身と言えば、わさび醤油をイメージされるかと思いますが、鹿児島での食べ方は、酢味噌で食べます。大人になってお酒が飲めるようになり、芋焼酎にとても合うなと改めて実感しました。
③ 阿久根大島
阿久根新港渡船場から船で約10分、約2kmの沖合に浮かぶ周囲4kmの美しい松林におおわれた島で、帰省すると必ず遊びに行きました。そこは、野生の鹿が約120頭生息している無人島です。
島内に生息する鹿は江戸時代の初め(1660年頃)に薩摩藩2代藩主・島津光久が放したことが始まりとされています。明治時代に一時は絶滅してしまいましたが、大正時代になると阿久根村(当時)が再び鹿の棲む島にしようと馬毛島(種子島の近くの小島)から6つがいの鹿を連れてきて放ち、現在に至っているそうです。
その場所で泳いだり、鹿と触れ合ったりして楽しむのですが、最後に必ず「シッタカミナ」という小さな貝を捕って帰ります。この「シッタカミナ」は塩茹でにして、爪楊枝で刺して食べると美味しいのですが、たまにヤドカリも混じっていて、一緒に茹でられていて可哀そうだなと思っていた記憶があります。
④ あくまき
最後にご紹介しますのが、鹿児島県の郷土料理でもある「あくまき」です。
あくまきとは、鹿児島県、宮崎県、熊本県人吉・球磨地方など南九州で主に端午の節句に作られる季節の和菓子です。
予め一晩ほど灰汁(あく)に漬けて置いたもち米を、同じく灰汁または水に一晩漬けておいた孟宗竹(もうそうちく)の皮で包み、麻糸や孟宗竹の皮を裂いて作った紐で縛り、灰汁で3時間余り煮て作ります。
毎年、5月に両親の実家から送られて、きな粉を付けて食べていました。
薩摩藩が1600年の関ヶ原の戦いの際、または1592年の豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に日持ちする兵糧として作ったのが始まりといわれています。
鹿児島県には、しろくま(かき氷)、桜島大根、黒豚など有名な食べ物がいろいろありますが、皆さんがご存知ないかと思われる食べ物と観光を阿久根市中心にご紹介しました。
これからの季節、鹿児島は暑いですが海も綺麗で最高の場所です。鹿児島に行かれる際には是非とも阿久根にも寄ってみて下さい。
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鹿児島県の特徴も見ていきましょう。
鹿児島県は県庁所在地が鹿児島市、県土面積は9187平方キロメートルで、全国第10位の広さです。種子島の宇宙センターや屋久島で有名です。
人口約161万人(日本で24位)、サツマイモやソラマメ、オクラ、かつお節、の生産量が日本一です。
県の地方新聞は奄美新聞、南海日日新聞、南日本新聞。テレビ局は鹿児島読売テレビ、南日本放送、鹿児島テレビ、鹿児島放送です。
有名な観光地・特産品は桜島、霧島神宮、奄美大島、屋久島、種子島宇宙センター、百合ヶ浜、西郷隆盛銅像、指宿温泉、仙巌園、いおワールドかごしま水族館、薩摩切子、本場大島紬、さつま揚げ、黒糖、安納芋です。
大阪芸術大学の学生が描いた「鹿児島県」を見ていきましょう。
【製作意図】
人生で一度、ヤクスギランドに行ってみたいと数年前から思っていたため、屋久島の絵を描きました。
【吉良式視点】
平成5(1993)年、日本ではじめて世界自然遺産に登録された「屋久島」。その中でも「屋久島」の象徴ともいえるのが屋久杉、そしてその中でも「縄文杉」は有名ですね。天気も安定せず足場も悪くまさに神秘の世界はこのマンガデザインのような世界なんでしょうね。気持ちを動かす素晴らしい作品です。
【製作意図】
黒味岳を描きました。巨石の形がパンと似ていると思いました。
【吉良式視点】
この作品も屋久島ですね。黒味岳(くろみだけ)の標高は屋久島および九州において6番目の高峰となり、九州百名山の一つに選定されています。山頂は巨大な花崗岩からなり、節理による割れ目があるそうで、まさにこのマンガデザインのような姿なのでしょう。パンに似てるという想像力、いいですね。
【製作意図】
しろくまを描きました。かき氷の上に寒天ゼリーや豆やいろんな果物をのせているのがとてもインパクトがあり面白いなと思い描きました。また、「しろくま」の由来は上から見たときにサクランボと豆の配置でしろくまに見えたかららしいです。
【吉良式視点】
天文館むじゃきの「しろくま」はまさに鹿児島を代表するデザートだと、前述の赤﨑氏も言っていました。かわいい素敵なデザインですね。メロンとスイカが両サイドにあるともっとしろくまになる、とも言っていました。
食を描くはまさにSDGs。凄くいいチャレンジです。
【製作意図】
桜島とさつまいもを描きました。なんだか久しぶりに食べたくなったので描きました。
【吉良式視点】
「さつまいもが桜島の溶岩」なんという発想!溶岩で蒸したさつまいも、美味しいだろうね。まだデザインは雑だけど、この発想と構図の前に敵なし!
次回は「北海道」を紹介します。お楽しみに!
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