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スムーズに買えてしまう「Amazonアプリ」のアプローチ

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こんにちは!mctの小幡です。

遅れてきた梅雨ですが、どうやら早めに去っていくようですね。
すでに真夏本番!という日もチラホラあって、季節感のチューニングに戸惑う毎日です。

さて、今回の【勝手に分析!Good CX】は、Amazonアプリの行き届いた配慮(したたかな思惑)についての分析です。



先日、「スマホスタンド」をAmazonで購入しようとした際に体験したお話です。

◆買いたい時を見計らっている?!

私は、リモートワーク@自宅でパソコン作業をするデスクの左横にスマホスタンドを置き、スマホを載せて使っています。
一昨年ぐらいに、Amazonでいろいろな条件で検索して購入したそのスマホスタンドは、左右に360度回転、角度もいい感じに調整できて、見た目もスマートなアルミ製。
操作しやすい位置に、見やすい角度で微細に調整できるため、パソコンから続くその動線は、さながらコクピットのようで気に入っています。

数ヶ月経った去年の夏休み前、子どもの読書用にKindleキッズモデルを購入しました。
低学年の手で持つとなかなか落ち着いて読めないようだったので、試しに件のスマホスタンドに載せてみたところ、「めっちゃ見やすい!」との高評価。さっそくAmazonで同じものを購入しようとアプリを開きました。

「注文履歴」から以前の購入履歴を探そうとした際、ふと、存在は認識していたものの使ったことがなかった「再び購入」というセクションに、件のスマホスタンドが表示されているではないですか!
たまたまなのか? 私の購入意思を察知してくれたのか(笑)? わかりませんが、そこからショートカットで同じスマホスタンドを、サクッと購入できました。

◆売切れ!でも、近しい商品を勧める逞しさ!


暑かった夏もやっと落ち着いた去年9月、ちょうどAmazonで開催されていた「プライム感謝祭」で、手ごろなサイズのパソコン用拡張モニタを見つけました。
かねてから「自宅作業では拡張モニタがあるとめっちゃ作業がスムーズ!」と同僚から聞いていたこともあり、即決に近い勢いで購入。

翌日には到着した拡張モニタの置き場は、パソコンの右側。私のコクピットが拡張されて気分上々です(笑)。
しかし、自立できる仕様の付属カバーで自立はするものの、角度的にちょっと使いにくい・・。どうやって調整したものか、、と思った時に目に入ったのは件のスマホスタンド。「これやん!」と思って載っけてみると笑ってしまうぐらい、ちょうどいい角度に。3秒後にはスマホを手に取り、「再び購入」セクションを目指していました。

割とすぐに辿り着いた「再び購入」内のスマホスタンドの購入履歴には、なんと「現在在庫切れです」の赤い文字が・・。悲しみに打ちひしがれようとしていたら、その直下に「代わりにこの商品をご検討ください」という文字と共に、似たような仕様のスマホスタンドのサムネイルが表示されているではないですか!

仕様的には同じように使える印象でしたが、正直なところデザイン的に琴線に引っ掛かるものがありません。そう思いつつクリックだけしてみると、「類似商品と比較する」という画面内画面が立ち上がり、同様の商品と比較できたのです!
その商品数、13件。しかも、私がほしい条件(「左右に360度回転」「角度もいい感じに調整できる」「アルミ製」)をほぼ満たしています。その中から、デザイン的にもいいなと思えるスマホスタンドをポチっと購入することができました。


この体験をCX観点で考察してみます。

◆Amazonの気の利く配慮(したたかな思惑)


感じたことは、Amazonのリピート購入に関する気の利く配慮です。

一つ目は、「再び購入」ボタンについて。
日用品や食品などリピート購入しそうな商品なら、このくくりで提案されることを想像しやすいのですが、そこまで頻度高く購入することのない「スマホスタンド」を提案してくれたことに驚きました。
どういうロジックなのかはまったくわかりませんが、結果、「以前買った商品を探す or 検索する」という工程をショートカットして再購入できました。

二つ目は、「現在在庫切れです」表示について。
ちょっと前までは、「現在在庫切れです」に続く「類似商品と比較する」提案はなかったように思います。(私が経験していなかっただけで、そこそこ前からあるのかもしれません)
「類似商品と比較する」機能がなかった場合でも、おそらく私は数百か数千の選択肢の中から、改めて条件を絞り込んで検索し、比較して、スマホスタンドを購入していたでしょう。かかる時間は数分なのか、小一時間なのかはわかりません。
しかし私は、「類似商品と比較する」機能によって、提示された代替候補からデザインの好みで絞り込み、レビューを確認し、ものの2-3分で新しいスマホスタンドを購入できました。

この辺り、「顧客経験をスムーズにする」という発想がなければ、なかなか実現できない機能だと思われます。

他の通販サイトでは経験したことがなく、「やっぱり、Amazon!」と思わせるに値する配慮だと思いました。

コクピットが見えなくてすみません(笑)


以上、個人的な体験をCX視点で勝手に分析してみました。

こうやって、知らず知らずのうちに、Amazon信者としての高みを目指していくことになるのでしょうか。
ジェフ・ベゾス、恐るべし!ですね。

(執筆者:エクスペリエンスデザイナー 小幡 友)

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