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間取り図をショートカットで確認しにいける「Goodroom」アプリ
週頭は春の陽気でしたし、だんだん暖かくなる三寒四温の季節ですね。地域によっては梅の花が咲き始めているんでしょうか?
4月から新生活を始める人にとっては、引っ越しの季節でもありますね。
早いもので、今住んでいる賃貸の2年毎の更新日も迫っていて、例に漏れず私も新しい家を探し始めています。
さて今回の【勝手に分析!Good CX】は「Goodroomアプリ」での画像掲載について分析していきます。
重要な賃貸情報の画像たち
コロナ禍を経てオンライン重説が広まったり、zoomなどを繋いでオンライン内見ができるようになったり、現地に行かないで賃貸契約することがとても容易になりましたが、そんな中で重要なのは掲載されている画像ですよね。
Googleマップでの周辺エリアを巡ってみたり、とにかく画像情報から「部屋は?周辺環境は?設備は?」とたくさん検討していくと思います。
現地へ内見に行く人も、複数候補の画像を保存して並べてみたり、何度も候補を行き来して比べてから内見先を絞ると思います。
それくらい今の賃貸探しには画像が要になっていて、新居を探している時期の写真フォルダは、家の画像でいっぱいになりませんか?
結局、一番たくさん見る画像って「間取り」
今は本当にたくさんの画像が賃貸情報に掲載されているので、部屋での生活を具体的に想像できるのはすごく助かります。家具の配置をシュミレーションしてみたりなんかして。
そうした中でも、一番見る画像はやっぱり間取りになるなぁと感じています。
自分のスマホに保存する前、掲載されているページ上でも何度も画像を見比べますが、多くの賃貸情報サイトは画像を1枚ずつスクロールして順番に見に行く仕様。キッチンの実際の様子を見ている時に「間取り的にはどんな位置だっけ?」となれば、指をたくさん動かして間取りまで戻る。...…なんてことを繰り返していました。
ですが、Goodroomアプリには、写真掲載箇所に見慣れぬ「間取り」ボタンが。何だろう?と押してみたら、なんとどんな画像を見ていても1枚目の間取り画像へ飛んでくれるものでした。
色々なサービスから賃貸情報を見ていますが、この機能があったのはこのアプリだけだったと思います。
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行動に沿ったアプリ設計
このボタンが良い体験となっているのは、「賃貸情報サイトを使っている時の行動」に沿って付けられている機能になっているからです。
賃貸情報サイトを使う時に、多くの人々は間取り画像をよく確認することを認識し設計に組み込んでいるからこそ付けることができた機能だと思います。
この機能を知る前は、一連の動作を地味に面倒くさいなと思い、間取り画像だけ写真に保存してアプリを切り替えて見たり、わざわざPCを立ち上げたりしていました。なので、初めてこのボタンに出会った時は、今までにない便利さを感じました。
日進月歩で生成AIも発達していますし、「機能として必要なUI」だけでは増々デジタルセイムネスが進んで差別化が難しくなっていると思います。
サービス提供者として、機能として必要なUIだけではなく、こうした「顧客の行動・気持ちに寄り沿ったUI」が豊富にあると、体験向上などにつながるのではないかなと考えました。
でも、顧客の行動・気持ちに寄り沿ったUIもすぐ真似されてしまって、差別化には程遠いのでしょうか?難しい...…
家探しも、内見まで待っていると人気な物件は埋まってしまいますし、けども内見だけではなくて夜と朝で周辺環境や電車を下見した方がよかったりもしますし、本当に難しい...…
最後に、新生活を送る皆さんが良い家と生活を手に入れられるよう祈って。では。
(執筆者:デザインリサーチャー 相馬未奈)
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