組み合わせは無限大!マレーシアの参加型レストラン
GWは、海外旅行に行かれている方もいらっしゃるんでしょうか?
わたしは自宅警備をしながら、以前マレーシアの旅先で、ローカルなレストランを訪れた時の体験を回顧しております。
さて今回の【勝手に分析!Good CX】はそんな「参加型レストラン」について分析していきます。
市場スタイルの注文システム
首都クアラルンプールから南へ車で1時間の街、Bagan Lalang。
ビーチが有名なエリアで、リゾートホテルもありますが、地元民が通いそうなローカルな飲食店も立ち並んでいます。
辺りが暗くなってきた頃、目に留まったその中の1つのレストランで晩御飯を食べることに。
席に着いてもスタッフが注文を取りに来る気配はないので、店内で人だかりが出来ているところへ行ってみました。
すると、市場のように採れたての魚がずらりと並んでいました。圧巻!
どうやら注文は、食べたい魚を好きな量だけ自分のカゴに入れ、10種類以上ある調理方法や味付けの中から好みのものを指定して、スタッフに伝えるスタイルでした。どんな料理が出来るのか、運ばれてくるまで分かりません。
来るまで完成品がわからない
運ばれてきた料理は、予想と違ったものもありましたが・・、何より自分が選んだ食材が入っていることに嬉しくなりました。新鮮な魚介類が楽しめて、味には大満足でした。
店内は家族連れで賑わっており、ほぼ満席状態。どうやら人気店のようでした。私は気に入って、翌日もそのレストランに行って食事をしました。
顧客参加型スタイルのレストラン
この体験をCXの観点で考えてみましょう。
たしかに、既存メニューの中から選ぶ方が、完成品がわかるので安心感もあり、顧客の手間は減るでしょう。
しかし、この店では、顧客自身がクリエイティビティを働かせ、食材(魚)を見ながら、どの調理法が合うかを考えます。
“海老やイカはいい出汁が出るからスープに入れようか”
“青魚はチリソースで炒めたら美味しそう”
メニューの中から選ぶよりも自分たちで能動的に考えますよね。顧客にもあえて1アクション取らせることで、料理に参加している気分を与え、共創が自然に生まれています。彼らがここまで、考えてそのスタイルにしているのか分かりませんが、こうした体験が顧客の満足度を高めていました。
組み合わせを変えると全く違う味になるので、何度通っても発見があり、新鮮な気分になれますね。近くに寄ったら、また是非リピートしたいお店でした。
ここまで読んでくださってありがとうございます!毎週、メンバーが日常生活で出会ったGoodなCXを紹介しています。
(執筆者:デザインリサーチャー 今川そのか)
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