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カナダのUXカンファレンス「CANUX」に参加してきました!

こんにちは、CXデザインチームの渡邉です。
先月カナダのガティノーで行われたCANUXに参加してきましたのでそのご報告です。

CANUX(“キャナックス”と読むそうです)は、ユーザーリサーチ、ユーザビリティ、情報アーキテクチャ、インタラクションデザイン、サービスデザインなど、UXにまつわる様々なトピックを扱うカナダのカンファレンスです。(https://canux.io/
ガディノーはカナダのオンタリオ州内の都市で首都オタワのすぐ近くにあり、本イベントはガティノー市内のカナダ歴史博物館で開催されていました。パンデミックの影響で最近は実施されておらず、今回は2019年以来の開催だったそうです。

カンファレンスの様子。スピーカーの音声が
同時にディスプレイ(右)に文字起こしされる工夫もされており、
ノンネイティブの自分にとっても有り難い機能でした。
カンファレンスが行われているホールの様子。
歴史博物館内の一角にあるホールで行われていました。

CANUXでは2日間のハンズオンワークショップと2日間のプレナリーカンファレンスが実施されます。参加者の方はカナダの企業の方がほとんどのようでしたが、ゲストスピーカーは海外から来られた方も多くいました。今回私はワークショップ「DESIGNING FOR BEHAVIOUR CHANGE」と土日のカンファレンスに参加してきました。

今年で11回目の本イベントは3年ぶりに実施されたということもあり、熱量の高い方たちが集まり、会場は終始盛り上がっていました。また今回のイベントに合わせたノベルティグッズも数多く作られており、会場であるカナダ歴史博物館の一角がカナダカラーの赤に染まり非常に強い一体感を感じられるイベントとなっていました。

いただいたノベルティグッズの一部。
自分を三人称としてどのように呼んでもらいたいか意思表示できる缶バッジや
再利用可能な金属ストロー、ニット帽やマスクなど様々なグッズが用意されており、
このイベントへの熱い思いをひしひしと感じました。

カンファレンスは終日ホール内で行われているのですが、合間でコーヒーブレイクの時間が用意されていたり、ネームホルダーに書かれた番号を使ったくじびきイベントが開かれたりと、会場でしかできないようなワクワクする体験がたくさん詰め込まれていました。
最近はオンラインイベント、オンラインワークショップを行う機会の方が多くなりがちですが、こういったたくさんの人が集まる対面・会場イベントもとても大事な時間だなと感じました。

合間のくじ引きイベント。CANUXのTシャツや登壇者の方の書籍などのプレゼントが用意されていました。一番の目玉はUX New Zealandの招待券で最後に会場が大盛り上がりしていました。(ちなみに私は何も当たりませんでした…。)

カンファレンスでは2日間に渡って12名のスピーカーからCX/UXUIデザイン/ユーザーリサーチなど様々なテーマにおいて興味深いトピックを共有していただきました。
私達にとって身近なリサーチやデザインアプローチのメソッドについて語られるプレゼンテーションも多くありましたが、その中でも倫理を考慮したアプローチの重要性や、適切な人/場面への適用という観点、組織でそういったメソッドをどう運用していくべきか、といったことが語られているものが多かった印象です。またここ数年でオンラインワークが一般的になってきたゆえか、組織づくりやコラボレーションの観点で語られている講演も多くありました。

今回はカンファレンスの中でも印象的だったGILES COLBORNEさん(cxpartners)のプレゼンテーション「HOW YOU CAN MAKE YOUR ORGANIZATION MORE CUSTOMER CENTERED」について少しご紹介します。


こちらのプレゼンテーションではCustomer centeredな組織になるために意識すべきことについて紹介されていました。Customer centeredな組織としての成熟度が高まると実際に会社としてのパフォーマンスも上がると語られており、下記のような取り組みを通してその文化を育てていくことが重要になると話されていました。

・Listening to People & Working with them
→まずは相手の話を聞くことから始め、コラボレーションの方法を探る
・Experiencing User testing
→ユーザーリサーチに関与者を巻き込む・実際に見てもらう
・Education session
→Customer centeredな業務とはどのようなものなのか?学んでもらえる機会をつくる
・Pass finder project
→そのプロジェクトがなぜ重要なのか?のストーリーを組織内で構築し、プロジェクトにおいて各部門がうまく連携をとる仕組みをつくることで、より高いパフォーマンスを創出できる組織をつくる

組織に新しい考え方を取り入れるということは周りの人に違うやり方・考え方をインストールしていくため、非常に難しいことも多いです。その中でも自分の原則・信念を貫き、導こうとしている変化を明確にしてそれに賛同する人たちを味方につけて少しずつ変化させていくことが重要だという言葉で締められていました。

この考え方はCustomer centeredという文脈だけでなくとも応用できると考えます。日々の生活の中でも成し遂げたいことがきちんと文化として根付き、言っていることとやっていることに乖離がないか?をしっかり意識していくことが大事だなと感じました。


CANUXは様々な情報がつまった密度の高いイベントだったため、今回のブログではほんの一部分しかご紹介できませんでしたが、また次のブログにてワークショップの内容やカンファレンスの情報をお届けできればと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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