奇跡の男性がもたらした夫婦の絆
母の父に対する信頼は、揺るぎないものがあるのですが…。
幼き日の私は、母に尋ねてみました。
「お母さん、お父さんが浮気したらどうなるんかな~?」
すると、…。
「チョキ~ンよ、チョキ~ン!」
「お貞よ、お貞!」
真顔で答える母。
それが、また恐怖。
(オー、母ならやりかねない…)
そもそも、母は冗談など言いません。
父にこの事を話してみると、…。
「ハハハハ!」
とても、嬉しそうに笑うではありませんか!
あれから随分と時間が経過しましたが、幸いチョキ~ン事件は起きておらず…(笑)。
ちなみに、父は大変モテる男性なのですが、苦労人故、人間の本質を良く理解しています。
常に、人との距離は適度なものに保ち続けているため、変な事件とは無縁(のハズ?)。
人間というものの厄介さを十分知りつくした上で、それでも、父が人に向ける眼差しはとても温かい。
過酷な幼少期を経て、超人間嫌いになった母の前に現れた、奇跡の男性。
それが、父なのでした(笑)。