阪神淡路大震災
母の実家は神戸にあります。
1995年1月17日。じいちゃんとばあちゃんが家で寝ていました。
突然、ドーンという音がして、体がお布団ごと天井近くまで浮き上がったそうです。
とても古い家だったので、お風呂は家の外に作られた小さな小屋の中にありました。風呂桶がその小屋の天井を突き破って、外へと飛び出してしまったそうです。もちろん、家は全壊でした。
ばあちゃんの友人の行方が7日以上経っても、分からなかったそうです。
友人のお姉さんが、避難先の体育館に訪ねてきました。
「あの子の行方を知ってますか?」
それから1か月程後、その友人が箪笥の下から見つかったそうです。
お気に入りの着物を収納するために購入したばかりの箪笥で、とても重たいものだったそうです。
あれから、もう26年以上。人々の記憶も薄れつつあります。
阪神淡路大震災に思いを馳せる時、生きていることが特別な事のように思えるのです。