知らない方が良いこと
母は、知っていました。
姑が自分と同じ位、難儀な人物であることを(笑)。
不器用で極端な性格の母は、思いました。
「そうや、会話せんかったらエエんやわ~🎵」
この様な考えから、母が父方の親戚の前にお目見えすることは、超稀。
たとえ、姑の前に現れたとしても、一切言葉を発しません。
「お互い、気の強いモン同士が喋ったらアカンのよ!」
「喧嘩せんのが1番やわ~」
何とも不可思議な発想をする母の真意を、誰も理解できるハズがなく…。
父方の親戚の間で、母は、すっかり天然記念物状態に…。
祖母が、父に言いました。
「アンタの嫁さんは、大人しか!」
(大いなる、誤解なのだ!)
父の姉達が、騒ぎ始めます。
「○○ちゃん(父)の奥さん(母)と喋ってみたか~」
それを聞いた父が、怪しい微笑みを浮かべながら答えます。
「話さん方がよかっ!」
普段から、不真面目オーラ全開の父。
叔母達が、不満げに叫びます。
「ま~た~、○○ちゃん(父)は、そんな事言ってからにー」
目立たない様に身を引いているハズの母にとっては、全く不本意な結果となっているのでした(笑)。
隠れれば隠れる程、神秘性が増して、騒ぎが大きくなる…。
母は黙っていれば、大変気品のある女と化すのです(笑)。
父の言う通り、話さない方が良いのでした(笑)。