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突然始まった仇討ちの会?
父方の祖母。
もともとは、お嬢様育ちで、気は強め(笑)。
この祖母にとって、大変気に入らないことと言えば…。
それ、祖父のこと。
祖父は、今でこそ、皆から「人格者だ!」と慕われ、人気者になっているのですが…。
若い頃は、血気盛ん。
長男(父の1番目の兄は)は、祖父に大変厳しく育てられ過ぎて、親子間の間に深刻な亀裂が…。
祖父は、ある日、躾のために長男の頭を棒切れで叩いたところ、頭がザックリ割れて、流血の騒ぎに…。
反省した祖父は、これ以後、子供達に暴力を振るうことはなくなりました。
母は親戚の集まりの場で、思いました。
「あの親子、隣どうしに座っているのに、一切、口きかんで、変やで~」
ちなみに、この集まりは、父と母との結婚を祝うためのもので大勢の親戚達が集っていました。
やがて、祖父が、皆にありがたいお話などを始めます。
和やかなムードがその場に漂って、祖父に、尊敬の眼差しが注がれたその瞬間。
祖母が、突然、発言。
それも、何の脈絡もなく…。
「この人は、私が○○(父)に授乳しとったのに、『洗濯物を取り入れろ!』と怒鳴り付けたと!」
怒りの感情を顕にする祖母。
その場は、凍り付き、和やかな雰囲気は台無し。
そして、祖父は、しょんぼりした様子で言いました。
「私は、今、ばあちゃんに昔の仇を取られよると…」
父によると…。
「ばあちゃんは、多くの子供達を育てて苦労したと!」
「でも、皆は、じいちゃんばかり称賛するモンやから、腹が立ったとね!」
「ばあちゃんは、お父さんが(ばあちゃんの)お腹の中におる時、橋の上から飛び降り様と悩んどったと!」
「まあ、ばあちゃんも、あんな性格(正直に思った事を言い過ぎる)やから、損をしとると!」
「それにしても、(祝の会で)大人げなかね!」
母が、しみじみと言いました。
「あの夫婦は、マッチ・ポンプの関係やねんな!」
結婚を祝うハズの会は、とんでもない形で幕を下ろしたのでした…。