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友人が待っていること

仕事の出来る友人が退職して、2ヶ月以上が経過しました。

彼女の後任者として雇った4人のうちの3人が連鎖退職。

最後の1人には、現実を隠して、騙し騙し、仕事をさせて来ました。

転職には、全く有利にならない仕事です。

でも、決して難易度が低い仕事ではありません。まさに、貧乏くじの仕事です。

退職した友人は、来る日も来る日もこの仕事ばかりをやらされていました。

あまりにも業務量が多くて、この仕事に掛かりっきり。

他のスキルが、全く身に付きませんでした。

ボスには、馬鹿にされ、彼の八つ当たり要員となっていた彼女は、我慢の限界を迎えて、ぶちギレ退職。

虚しいばかりです。

決して簡単ではないこの仕事を、たったの1週間で引き継ぎが出来ると思ったボス。

今、生き残っている後任者がやって来た頃には、友人は既に退職。

仕事の仕方が分かる人が職場から絶滅したため、大混乱です。

この事は、後任者にはハッキリと伝達されませんでした。

ボスと先輩社員が、何とかこの仕事をやってはみたものの、上手くは行っていない様でした…。

しかし、従業員達には、嘘の説明がなされ、この仕事は、軌道に乗っていることになっていました。

ところが、今日、ついに、お客さんから苦情が…。

仕事が上手く行っていなかった事が露呈しました。

青い顔をして、後任者に残業を命じるボス。

破綻寸前だった状態を、よくここまでお客さんに隠し通してきました。

ある意味、大したものです…。

まあ、これがボスの特技ではありますが…。

でも、バレた時の事までは考えていないのが、このボスの軽薄なところです。

秘かに、ボスの破綻を願っていた友人。

私の報告を待っているのでした。

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