それ、本当なのか?
元同僚で友人の小悪魔女子にお化粧を教わってから3か月余り。
小悪魔さんの期待に反して、私の興味の方向はお化粧そのものではなく、化粧道具の方へ向かいます。
初売りで食料品の福袋を買ったついでに、百貨店の受付のお姉さんに尋ねてみました。
「熊野筆、売ってますか?」
すると、普段は行かない様なひっそりとした場所に案内されました。
そこに居たコンシェルジュらしき女性が、「これ、福袋なんです!」と言いながら、奥の方から熊野筆を出して来ました。
こんな所でひっそり売っていたのでは、誰も気が付きません…。
取り敢えず、その福袋とやらを購入。
後で知ったのですが、コレ、3千円程お得でした。
小悪魔さんは、私をお化粧デビューさせるに際して、百貨店へ連れて行って言いました。
「安い化粧品なんか使っちゃ駄目だよ~!」
いきなり、高額スタートをすることに…。
小悪魔さんは、大変お金のかかる女性です。
何でもかんでも、高い物が良いと信じて疑いません。
彼女、もともと、お金持ちのお嬢様。
不思議なことに、私を好んでくれる人達は、何故かお嬢様ばかり。
(オイラ、庶民なんだけどな~)
初心者に釣り合わない高級筆を手にした私。
実際にお化粧を始めたところ、やはり道具の力の偉大さを実感。
それにしても、本当に高い必要があるのか?
福袋には、リキッドファンデーションを塗るのに適した筆がなかったので、ドラッグストアへGO!
焦げパンみたいな不思議なファンデーションブラシがあったので、試しに購入してみたところ、これが大当たり。
(なんだ、別に高くなくても大丈夫やんか)
目ざとい小悪魔さんは、私の顔をマジマジと見つめて言いました。
「どーしたの~、お化粧の腕が上がったじゃない!」
「ファンデーション、滅茶苦茶綺麗に塗ってるじゃない!」
小悪魔さんは、ドラッグストアの化粧道具には、目もくれませんでした。
「高級な、○○堂の筆しか使わないの~」などと言っていたのですが、私の顔を見た途端、考えが変わることに…。
急いでドラッグストアに駆け込んで、私が買ったものと同じブラシを購入。
次の日には、早速、使用報告が。
「安いのに、いい仕事するじゃん!」
「高けりゃ良いってモンじゃないんだね…」
小悪魔さんがリキッドファンデーションを塗るのに使っていた筆は、私が買った物の7倍以上の値段でした。
「これ高いけど、筋が残るんだよね…」と小悪魔さん。
安くても、使い勝手の良い物は存在します。
固定観念は、視野を狭くするのでした…。
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