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謎の技術
母の実母は、不幸過ぎる結婚生活を送っていました。
心の平穏を得るために祖母が取った手段は、「人生を諦める」という、余りにも悲しいものでした…。
運命に身を任せ、何も考えず、何も望まず、何も主張しない…。
このまま、平穏な日々が続くかと思いきや…。
捨てたハズの娘(母)が逃げ戻って来て…。
家の中は滅茶苦茶。
非人道的な祖父の行いを見て見ぬフリをすることで、祖母と母の弟は平和に暮らしていたのです。
赤子の頃から、「虎」とあだ名された母。
祖父に戦いを挑みます。
「アホな事ばかり、ぬかすなよー!」
「ちゃんと家に金入れんか~!」
「この、ケチが!」
「酒ばっかり飲みくさって!」
若干、小学校2年生にして、この勢い…。
しかし、ケチは強い…。
どこから、この様な力が湧いて来るのでしょうか…。
勝ち気な母も、このケチには勝てないのでした…。
母の怒りは、祖母にも向かいます。
「子供を小さな盆栽の鉢の中に閉じ込めやがって!」
「けったくそ悪いんじや~!」
「間違った子育て、すんなよー!」
母は、子供の可能性を摘もうとする実母に、猛然と立ち向かいます。
「私はな~、貧乏のまま終わらへんのじゃ~!」
余りにも可愛げのない娘に驚愕した祖母。
「女のクセに自己主張するなよー!」
「大人しくしとけ!」
皮肉にも、娘の登場によって、生命体としての輝きを取り戻した祖母。
死んだ様な目をして大人しかったハズの祖母が、三角目をして、ギラギラし始めます。
母は、良くも悪くも、周りの人達に謎のエネルギーを与えてしまう運命。
ところが…。
このエネルギーの影響を全く受けない変わり者が登場。
ソレ、私の父(笑)。
激しく燃え盛る炎を見ても、涼しげな顔。
「フフ~ン🎵」
「お母さんは、面白かね~」
(笑っている場合なのか…?)
怒り狂う母に変な魔法を使って、その気力を削いでしまうのでした…。
(なんか、正攻法でない気もするのだが…)
訳の分からないムードに人を引きずり込んで、ニコニコモードの父。
結局、父の思い通りに事は運んでいるのでした…。
強烈な何かが有る訳でも無いのに、何だか不思議(笑)。
分かりにくいモノ程、恐ろしいのでした…。