怪しい笑顔
最近、新人さんが2人入社して来たのですが、事務所が手狭。
退職する友人から、新人さんに引き継ぎが行われているのですが、私の机に新人さんが2人して座っている始末。
私はジプシー状態で、その日、空いている席に座ります。
昨日は、テレワークの人の席。今日は、ボスの席。ボスは、今日、別事務所へ。
新人さんも引き継ぎ終了後は、別事務所で勤務するそうです。
数日前から、とても手間のかかる仕事をしている私。
かりそめの席と本来の自分の席を行ったり来たり。
私のパソコンにしか入っていないソフトを使う必要があり、その間は、同じ机に3人が団子状態。
新人さんも、友人も、私も、皆がイライラ状態です。
友人が言いました。
「ボスって、本当に思いやりが無いよね!」
「受け入れ体制も出来てないのに、新人を迎え入れたりしてさ~」
「その場しのぎの軽薄な人だよねー!」
どうして、別事務所の方で引き継ぎを行わせないのかはナゾ。当初は、その予定でした。
しかも、友人の退職日がいつの間にか、今月末から来月末に変更されてしまいました。
初めは、今月末退職で有給休暇は買い取りの約束でした。
ところが、来月に有給休暇を取らせて、残りの数日を出勤させるということに…。
これには、友人も呆れます。
退職日が、3回も変更されるという異常事態。彼女が退職の意向をボスに伝えたのは、5月のことでした。
しかも、彼女の仕事は、もう、破綻しているのだとか…。
お客さんに仕事に必要なデータの提出依頼をしても、無視されている為、仕事が溜まって泥沼状態。
友人は、その事を新人さんに悟られない様、必死。
今日は、危うく、パンドラの箱が開きそうになり、青ざめる友人。
「まだ、早いんだー!」 とうめきだします。
(あれっ?)
友人って、こんなキャラだったっけ?
彼女が、私に言いました。
「この職場で働くと、性格が悪くなるんだよ!」
壊れかけの友人が久しぶりに見せた笑顔は、なんとも不気味なものだったのでした…。