父のいるところ騒ぎあり
父は、滅多と実家に帰省しません。
父の両親は、かつて様々な人達の面倒を見てきたため、家にはいつも多くの人が出入りしており、落ち着かないこともあるのですが…。
1番の理由は、やはり…。
父が帰省すると、祖母が「○○(父)と一緒に暮らす!」などと騒ぎだすからなのでした…。
祖父母は、父の2番目の兄と一緒に暮らしています。
祖父は、2番目の兄が1番のお気に入り。
この兄は、祖父の期待に応えるために、いつも一生懸命。
一方、父はどこかゆる~いところがあり、「親の期待に応えることが人生ではなか!」と、自由人としての人生を謳歌。
人生、上手く行かないもので、祖母はこの兄とはウマが合いません…。
真面目なこの兄は、祖母の言う事も真面目に受け止めてしまうため、いつも喧嘩。
「お袋は、いい年をして、くだらない要求ばかりして来ると!」
「母親らしくなか!」
この様子を見た父。
「兄貴は、真面目過ぎていかんと!」
ある日、祖母が、若かりし頃の父に言いました。
「焼きいも食べんね!」
ところが…。
「後で」と、言葉を濁す父。
実は、父は、サツマイモが苦手。
そして、放置。
しばらくして、祖母がイラつきながら父に言いました。
「『食べる』言うたやないね💢😠💢」
これに対して…。
「なんね、お袋、覚えとったと!」
とぼけてみる父。
こんな息子が大好きな祖母。
なんとも、奇妙です(笑)。
でも、父は真面目に考えていました。
「たまに帰省すると、(祖母に)優しくもできると!」
「すると、そういう人間が良く見えてくると!」
「1番凄いのは、いつもばあちゃんの面倒を見ている兄貴たい!」
「ばあちゃんには、身近にいてくれる人を大切にしてもらいたか!」
帰省して、兄貴を困らせてはいけないという父の気遣い。
残念ながら、父のこの思いは兄貴に届かず。
「ろくに帰って来んとから!」
ある時、お酒に酔った兄貴に、父は殴れてしまいました。
これを見た父の姉達が、兄貴に激怒。
「もう、あの子(兄貴)とは縁を切ると!」と泣き出す始末。
ちなみに、姉達は父のことをとても可愛がっていたのだとか。
実家は、修羅場と化してしました。
やっぱり、父は帰省しない方が良いのか…。
本人は全く望んでいないのに、存在感の強過ぎる父。
平凡な人生を送れない星の下に生まれた、不思議な人物なのでした(笑)。