懐かしき先輩の姿
以前の職場を離れてから3か月程。
私の後任者が、わざわざ私の働いている職場までやって来ました。
「分からない事があるので、教えてください!」
運の悪い事に、彼女が就任した途端、困難な案件ばかりが重なっている様です・・・。
慣れない仕事をしている上に、私でも手こずる様な案件を抱えて悩んでいました。
色々話を聞いていると、優先順位の高い仕事さえも、まだ手を付けていない事が発覚。
大変です。クレームになりかねません。
「○○という仕事は、今日会社に帰ったら直ぐにやりましょうね!」と私。
それを聞いて青ざめる彼女。急に帰るスイッチがONに。
質問をしている場合では無くなってしまいました。
エレベーターまで見送ろうとしたところ、なにやらカバンの中をゴソゴソし始める彼女。
「あの~、これ、〇子さんがあなたに渡して欲しいって・・・」
エアーキャップでグルグル巻きにされた謎の物体を私に手渡したかと思うと、「あっ」と言う間に去ってしまいました。
その後、私はお客様の所へ出向いて直帰する予定でした。
謎の物体を抱えて、お客様の所へ行く訳にもいきません・・・。
取り敢えず、机の引き出しに謎の物体をしまい込んだ私。
休日明け、その物体を取り出して、中身を見てみることに・・・。
すると、「花甘露さん、お元気ですか?お世話になりました。有難うございます!」と書かれた紙切れと共に、お菓子が出てきました。
それを見た職場の同僚。
「あなた、とても愛されていたんですね!」
〇子さんは、私よりも遥かに年上の先輩です。
以前の職場で、とても良くしてくれた方です。
お別れの際、餞別の品を頂戴した上に、今回も気を遣って頂いて、とても嬉しいのですが、なんだか、ラッピングのセンスがイマイチ(笑)。
それでも、一応、芸大卒の彼女。イタリア語ペラペラ。
ぶっ飛んだ性格の彼女の姿が、まざまざと蘇る懐かしい瞬間でした(笑)。