20230224
自室から見える駐車場の、アスファルトの隙間から生えている雑草が完全には枯れきっていなくて、所々に緑色が見える。去年はすべて黄褐色に染まっていた。今年はたぶん雪が積もらずに終わる。
マックで若いカップルの隣の席に座る。コロナ対策として導入されていた多くのもの―――レジカウンターの透明な仕切りやテーブルが消毒済みであることを示すステッカーなど―――は撤去されたけど、席同士を仕切るアクリル板はそのままになっている。アクリル板を挟むだけで他人がより一層他人になった感じがする。少しして、カップルの間でどっちが夜ご飯を奢るかという話になったらしく、指スマが始まって彼女の方が勝った。「男に二言はない」としぶしぶ奢ることを認めた彼氏に「機嫌悪くなるなら大丈夫だよー」と気を遣う彼女。「全然機嫌悪くないよ」と彼氏が言ったけど、「今はそうかもしれないけど、これから徐々に、滑り台みたいに悪化していくのは嫌」と滑らかな曲線を手で描きながら彼女が返していた。自分だったら滑り台みたいになんて言わないだろうなって思った。