神奈川県川崎市、JR南武線は津田山駅で下車し、緩やかな坂を少しばかり上ると、爽やかで力強い新緑の香りと共に、静謐な空間が現れた。 緑ヶ丘霊園である。 父方のお墓参りでの訪いである。 然るに私は父という人を知らぬ。 ものごころつく前に父母は離婚しており、私は母と共に母方の祖母宅で育った。 なんでも結婚後の母に対する父方縁者からの扱いが、母方縁者からすると我慢ならぬものであったらしい。 遠く母方の故郷から乗っこんできた縁者もいたそうで、それはもうスッタモンダしたとのこと。 かく
納豆が好きだ。 朝に夕に2パックずつ食べる。 食べる度に思う。 ああ、日本人で良かった、と。 この際、うだうだと栄養価だの健康効果などは語るまい。 ただ、旨い。 納豆の魅力はシンプルにそれである。 加うるに納豆巻きという奇跡の存在である。 納豆巻きであれば無限に食える、とも思う。 胃袋のキャパシティなどというチャチな概念などすっ飛ばしちまうのが納豆巻きなのだ。 勿論、納豆巻きの無限食いなど挑戦したことはないし、また予定もない。 閑話休題。 過日、敬愛してやまないある作家
ストチューがたまらぬ。 まさかストリートでチューではない。 私はそのような破廉恥漢ではないし、硬派がすたる行いを実に軽侮するところの日本男児である。 第一、相手がおらぬ。 オヤジギャグなどどうでも良い。 ストロング系チューハイである。 これが無くては一日が終わらぬ。 (以下ストロング系チューハイ=ストチューとする) まずその手軽さである。 お店で買い、冷蔵庫で冷やし、プルトップを開けるだけである。 炭酸爽やかな、実に清涼たる吞み口である。 それでいてアルコール度数はしっか
春である。 一目で着慣れぬことの分かるスーツ姿の新入社員の皆さんを目にするにつけ、己も何か真新しいことを始めたくなった。 で、noteである。 スマートフォンをして通信機器feat.ネット環境という認識に過ぎぬ私にとって、Twitter、Instagram等のSNSは魔境である。 まずその目まぐるしい短文と画像、動画の奔流に圧倒される。 ハッシュタグとは何ぞや。 何事もジックリ腰を据えて取り組みたい私にとっては、まことインスタントの印象を拭えぬ。 と、言うより単に己が付いてい