メッセージ要約 2024.11.10 「神の前を歩み、全き者であれ」
2024.11.10
創世記 17章1〜27章
「神の前を歩み、全き者であれ」
今日の箇所には、人生の途中で名前を改名した人々が登場します。一体どんな経緯があったのでしょうか。
① アブラハム契約の更新
アブラムは、100歳1歩手前の99歳を迎えていました。しかし、妻サライとの間に約束の子が与えられる兆候は一切ありません。アブラムは、サライの妾であるハガルとの間に生まれたイシュマエルを約束の子と思っていました。そんな彼に、神は契約の確認をします。最初の約束から24年、4度目の確認です。アブラムは神に対して、不満を言うのではなく、ひれ伏して礼拝の姿勢を見せました。
また、このとき注目すべき点は、「わたしは全能の神である。〈1〉」と神の自己紹介がされていることです。人間には到底できない事ができる全能の神からの契約なのだから「あなたはわたしの前に歩み、全き者であれ。〈1〉」と言われたのです。「全き者」とは、完全無欠な人間ということではなく、神の御声にすぐ応答できる者という意味です。
② 契約の内容
「わたしは、わたしの契約を、わたしとあなたとの間に、またあなたの後の子孫との間に、代々にわたる永遠の契約として立てる。わたしは、あなたの神、あなたの後の子孫の神となる。わたしは、あなたの寄留の地、カナンの全土を、あなたとあなたの後の子孫に永遠の所有として与える。私は彼らの神となる。〈7・8〉」
これが、契約の内容です。「カナンの地」と「イスラエルの民」は、特別な関係を持つようになるのです。歴史を振り返ってみても、この地にイスラエルの民が住んでいるときは豊かに反映しているのですが、イスラエルの民がこの地を離れると貧しく荒れ果てた地となっていることが分かります。
③ 契約のしるし
アブラハム契約の更新にあたって契約のしるしを定められました。それが「割礼」です。割礼という習慣は、衛生上の理由や通過儀礼として、ユダヤ人以外の民族の間にもありました。しかし、ユダヤ民族の割礼は、アブラハム契約の「しるし」として定められた特別なものです。ユダヤ人たちは、自分の割礼の跡を見るたびに、自分がアブラハム契約の民であることを思い起こすのです。
この割礼の命令を受けたアブラハムは「その日のうちに」実行に移しおり、彼の従順さを見ることができます。
そして、この箇所で興味深いのは「アブラム」は「アブラハム」に、「サライ」は「サラ」に名前を変えるように言われていることです。二人とも改名することによって、ヘブル語の「ヘイ」という一文字が加わります。「ヘイ」は「ハーラフ(歩く、歩き回る)」という言葉の頭文字です。「ハーラフ」が聖書で使われるとき、それは信仰によって神と共に歩むことを意味します。
16章で、アブラムとサライは人間的知恵によって神の約束を実現させようとしました。神はアブラハムとサラに対して、これからは100%神に信頼して、神と共に歩むようにとメッセージを送られたのです。
クリスチャンとは、キリストに属する者、従う者という意味です。つまり、イエス・キリストと共に歩む者です。アブラハムやサラのように神に信頼して歩む者となることを
求められています。
(S・S)