メッセージ要約 2024.9.8 「主はあなたにヨナタンを送られる」
Ⅰサムエル 18章〜20章
「主はあなたにヨナタンを送られる」
ダビデがサウルから理不尽な妬みを買ったように、私たちも時に身の覚えない現実に立たされることがあるかもしれません。そのような時、「主はあなたにヨナタンを送られる」のです。
① サウルの嫉妬
ダビデはゴリアテを倒した後も、サウルの元で戦いを導き次々に勝利を収めます。その勝利を祝うために歌われた「サウルは千を討ち、ダビデは万を討った。〈18章7節〉」を耳にしたサウルは、ダビデに対する嫉妬に駆られてしまいます。サウルは神に対する姿勢よりも、人の評価に自分の価値を置いてしまいました。それこそが彼の最大の失敗と言えるでしょう。嫉妬に支配されたサウルは、槍を投げつけたり、戦場の最前線に送ったりなどしてダビデの命を狙っていきます。
これらのサウルの怒りは、ダビデにとって不可解だったことでしょう。なぜなら、ダビデはサウルに対して良いことしかしていないからです。言われもない嫉妬、執拗に攻撃されるなどといった納得のできない苦しみにを私たちは受けることがあることでしょう。このようなとき「神はどこにおられるのだろうか?」と疑問に思うかもしれませんが、確かに言えることは「神は私たちのためにヨナタンを送られる」ということなのです。
② ヨナタンとの友情
ダビデとヨナタンの友情は、ダビデがゴリアテを倒した時に生まれました。「ダビデがサウルと語り終えたとき、ヨナタンの心はダビデの心に結びついた。ヨナタンは、自分自身のようにダビデを愛した。〈18章1節〉」
実績、信仰共にあったヨナタンは、なぜかゴリアテとの一騎打ちはしませんでした。なぜかは聖書に書かれていませんが、父であるサウルが跡取りである息子を死なせたくないがために止めたのかもしれません。または、息子にこれ以上活躍させたくない思いがあったのかもしれません。ヨナタン自身が怖くて動けなかった可能性もあります。そのような中、ダビデが信仰によって勝利を収める姿は、ヨナタンにとって憧れの姿であったのでしょう。そして「ヨナタンは着ていた上着を脱いで、それをダビデに与え、自分のよろいかぶと、さらに剣、弓、帯までも彼に与え〈18章3節〉」て契約を結びます。武具をあたえる行為は自分の王位継承権を譲ることです。ヨナタンはサウルと違って、イスラエル全体の未来を見ていたから嫉妬に囚われることがなかったのでしょう。さらに、ヨナタンはサウルからダビデを救っていきます。