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「牧師夫人の徒然なるままに」(八八五)「この一年を振り返って」

 毎年、クリスマスで忙しい師走のあと、ほっとする間もなく新年を迎える為、ゆっくりと一年間を振り返るゆとりが持てませんでした。気が付くと新年の踏み出しをしていて、追いかけられるような強迫観念にわが身を奮い立たせて年の始まりを迎えるのが常でした。

 今年は、短時間でもゆっくり振り返りをし、一年の恵みに感謝をささげたいと思います。今年、私が一番感謝できたことは「ひと時ひと時を最大限楽しんで過ごすこと」を心掛けられたことです。

 私の長年の悩みの一つは、いつも何をしていても「これが終わったら、次はそれをして、その後はあれをして」と実際に手を下している事よりも、それを終えてからしなければならないことへと思いを移してしまうことでした。

 しなければならないこと、避けられないことは多々あります。それを単に義務として「早く過ぎ去る事」だけを待って過ごすのか、それとも真剣にその仕事に向きあって、義務としてではなく楽しんで過ごすことを選ぶのかは、私の心掛け次第だと思えるようになりました。 

 それは、マザーテレサが多くの人々に手を差し伸べつつも、いつも「私が関わっているのは目の前のたった一人の人です」と語った言葉に教えられたからです。
安食道子

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