AIDMA、AISASを書籍購入や来院に活かす:3.病院・クリニックに受診する場合のAIDMA

AIDMA、AISASとは消費者の購買行動モデルである。
詳しくは、「AIDMA、AISASを書籍購入や来院に活かす:1.AIDMA、AISASとは」をご覧いただきたい。

前回はAIDMA、AISASを「書籍を購入する」場合について簡単まとめたので、今回は「病院・クリニックに受診する」場合で考えてみる。
流れを簡略化するため多少 強引な展開も含んでいるが、ご容赦いただきたい。

今回のケースでは「新規患者の受診行動モデル」となるので、以下のように考える。

Attention(医療機関をネット検索で知る)
Interest(医療期間のHPを調べる、比較する)
Desire(受診しようと思う)
Memory(覚える)
Action(予約・受診する)
例1:皮膚にデキモノが出てきたので、近場の皮膚科クリニックを探す
A:「地域名 皮膚科」で検索する。検索結果の上位の医療機関のHPを見る

I:複数医療機関のHPの、HPデザイン、医師の紹介ページ、診療ページ(できものをどうやって切除するのか)などを比較検討する。口コミが気になる場合は、口コミサイトで評判を見る

D:大がかりな治療はないと思うので、医師の顔がわかり、親切な診療をしてくれそうで、できれば院内も清潔が良い。車で行くので駐車場は必須。などの条件から、ピンときたクリニックを選ぶ

M:特になし

A:予約ページで予約を入れる、または直接受診する
例2:皮膚のシミを取りたい。レーザー治療になるので、安心できる医療機関を選びたい
A:「地域名 シミ レーザー」で検索する。平日の仕事帰りに行きたいので、地域名は沿線まで広げる

I:複数医療機関のHPの、HPデザイン、医師の紹介ページ、シミ取りページ、レーザー治療のページ、料金などを比較検討する。口コミが気になる場合は、口コミサイトで評判を見る。シミ取りの解説が少ない・レーザー治療の解説が少ないHPは、ちゃんとレーザーのシミ取りをできるか不安なので選択からはずす。レーザー治療の痛さ・怖さ・効果・副作用・治療回数など、いろいろわからないので、それらが書いてあるところを選びたい

D:しっかりレーザーでシミ取りを行ってそうで、親切で話しを聞いてくれそうで、院内もキレイで、夜遅くまでやっていて、料金も他と比較して平均的で、完全予約制なので待ち時間が少なそう、などの条件から、ピンときたクリニックを選ぶ

M:特になし

A:電話で相談しながら予約を入れる
例3:子供がおたふくかぜみたいなので小児科を探す
A:口コミを重視したいので、口コミサイトを探し、「地域 小児科」で検索。口コミが少ないときは地域を広げる

I:口コミを読む。口コミの中から良い印象の医療機関を選び、正式なHPのリンクがあれば見に行く(リンクがないとHPがないと思い選択から外す)。複数医療機関のHPの、HPデザイン、医師の紹介ページ、診療ページなどを比較検討する

D:医師の顔がわかり、親切な診療をしてくれそうで、キッズスペースがあったり待合場所が広い方が良い。車で行くので広い駐車場があるか、近くに有料駐車場があると良い。などの条件から、ピンときた医療機関を選ぶ

M:特になし

A:受診する

AISASについては特に書かないが、診療後に口コミ・SNSで共有する(S)こととなる。

上記の例では、最初の「A」をネット検索にしているが、検索以外では「広告」や「口コミ」になる。広告の中にはリスティング広告も含まれる。
また、検索を「モバイル」で行う場合は「モバイルフレンドリーインデックス」の関係で「モバイル対応のHP」を用意していない医療機関は表示順位の評価が下がるが、SEO対策になるので、ここでは詳細は割愛する。

この例で重要なことは、

・ネット検索で自院のHPを見てもらうこと
 →SEO対策を行う、病院検索サイトに情報をしっかり載せる、などHPを見つけてもらう努力をする

・比較検討の中から、予約を入れてもらう・受診してもらうこと
 →選んでいただけるようなHPを作る

こととなる。

また、AIDMAを「新規患者の受診行動モデル」と考えた場合に「医療機関側」が行うことは、以下のようになる。

Attention(SEO対策をしっかり行う、病院検索サイトに登録する)
Interest(自院の特徴・他院との差別化を考える、患者のニーズ・アピールすべき点を検討する)
Desire(AttentionおよびInterestの内容を反映したページを作る)
Memory(医院名は、地域や診療科が入っていると検索されやすい)
Action(モバイルですぐ電話できるようにボタンを用意する。予約ページを設置する)

結論としては、HPを宣伝媒体として使っているなら、上手なネット戦略を行いましょう、ということです。

ということで、多少強引ではありますが、AIDMAと受診をネット戦略で関連付けてみました。

今後、SEO対策についてまとめてみたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!