9条信者の方へ
戦争は誰しも望まない。戦争を防ぎたいという目的は武器商人でもない限りほぼ共通のものだ。では現実的な手段としてどうすれば戦争を避けられるのか?と言う話である。現実的な方法で100%戦争を防ぐ方法は残念ながら存在しないが、「可能性を減らす方法」は考えるべきだろう。
とりあえず「9条の理念は目指すべき理想だ」と私も思う。ただしそれは日本一国だけでなく「全世界的に導入されれば」という話であり、日本一国が軍隊の放棄を掲げたところで、却って戦争の危機を煽る。
戦争は外部から仕掛けてくるくるものも当然にありえる。日本国内だけの決まり事=憲法で天災やコロナを防げないのと同様のことだ。(外交による努力ができる分、天災よりはマシが)
理想は尊いし、「理想論だから」と言う理由だけで否定していたら人類の発展はない。だが、理想だけを唱えて現実的、具体的な対策を講じないのでは「お花畑」という誹りを免れまい。9条信者の方々には「理想を唱えるのみ」ではなく、「現実的にどう働きかけていくのか」という部分を示し、行動をしてほしいと思う。たとえばデモ行進などの働きかけは日本政府よりも中国政府や北朝鮮政府にこそ行うべきではないか?
かつて学生さんあたりが「戦争が嫌だから」と言って安保法案に反対と答えているインタビューを見たが、方法論としてはむしろ「戦争が嫌だから安保法案に賛成」というものがあることを理解されたい。
「基地や軍隊がいるから戦争が発生する」というのはレトリック的なものを多分に感じる。では警察がなくなって犯罪がなくなるだろうか? 消防車がなくなって火事がなくなるだろうか? 日本を守る軍事力がなくなって侵略を受ける可能性はなくなるだろうか?
・・・むしろ可能性は上昇するだろうし、被害が甚大になることも明らかだ。国防ができない国は一方的に侵略・虐殺・略奪されるので確かに「戦争」にはなるまいが。防ぎたいのは戦争と言うよりも「被害そのもの」であり、守るべきは「9条」ではなく「国益・国土・国民」であるべきだ。軍隊や憲法はあくまでも「平和のための手段」であるべきだ。
古来、侵略・支配された被侵略国はすべて侵略国よりも軍事的に劣勢であったことは史実を見ても明らかだ。(「逆は必ずしも真ならず」だが)
軍事的に優位であればとりあえず単純な侵略を仕掛けにくくなることは明らかだろう。
CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。