ねこまど ペア動物将棋トーナメント
2012年2月2日記す
2月2日に株式会社ねこまどさんのどうぶつ将棋イベントに至っときのお話。
平常業務終了後、部下から作成中のシステムの説明をしたいという申し出があり、それを聞き終わる頃には「ねこまどイベント」のことをすっかり失念していた。
帰り始めた地下鉄で乗り換えタイミングに運よく母からの電話が入り思い出して現場に直行。母と妹は自力で会場についていた。
2階建てのこぎれいでこ洒落た飲食店がまるまる貸切で会場。
「参加者は10名もいればいいとこじゃないか」と失礼な予想をしていたが1Fも2Fもいっぱいでおそらく40名前後の老若男女、なかにはあきらかに小学生の姿もちらほら。
1Fは喫煙可能、2Fは禁煙ということなので必然2Fに陣取ることになる。お子さんや女性の比率が1Fよりやや高くなるか。
一番最初に出てきたのが「どうぶつ将棋」でも「ふつうの将棋」でもない、開発中の簡易将棋。どうぶつ将棋以上に簡単なルールで、「新しい顔」「愛と勇気だけが友達」な著名ヒーローが題材のもの。いや開発中なので名前は出せないかもしれないから。元気はつらつア○パ○マ○!
・マス目は3×5
・各軍の駒は3種類 5方向に行ける王、前と真横に行ける駒、前と斜め前に行ける駒
・持ち駒ルールもなしのチェス方式
・王を仕留めるか王が敵陣にトライすると勝ち(これは動物将棋と一緒)
私の居たテーブルは私意外には30代の男性3名と(すぐに仲良くなった)小学生の男の子、そのお母さんと言う構成で早速新しいルールでの研究を始める。やはりこういう新しいルールでどうなるかと検討するのが好きな人が多いっぽい。
私「後ろに下がれる駒がないから、左右に動く手待ちが重要になりますね。相手との間にある升目は最初は9マス。1マスずつ詰めていくわけだから、どこかで先手が手待ちをしないといけない。オセロの偶数理論が使えるんじゃないでしょうか?」
運ランダム要素なしのアブソリュートルールなので考えれば考えるだけ意味がある。
15分も研究したころにプロ棋士の西川和宏4段が登場。我々の研究の成果をぶつける実験台になっていただく(笑)。
簡単にルール説明をしただけだったので初戦の少年には敗れたものの、同志の2名が立て続けに敗れる。全く当たり前だがやはり感覚をつかむまでが早いし、強い。
私「では最後に私とお手合わせ願おう!」
完全に悪のラスボスの立ち位置である。いろいろと策を講じるけど負けるヤツ(笑)。 なんだかんだでプロの先生と初の平手ですから、燃えないわけがない。前の2名の対局も見ているからそこそこ戦えるはず!
西川プロ「ああ、詰んでますね。」
私「がふっ(吐血)」
研究仲間のジト目の中、深々と頭を下げる私だった。おのれ、バ○キ○マ○め!(違)
1時間ほど経過して遅れてきた参加者がさらに増えてきたところで「どうぶつ将棋ペアマッチ開催」のお知らせが入る。母も妹も私も早速申し込む。パートナーはランダムで選ばれるというシステムである。さてさてどうなりますか。
見知らぬ人間と2人でペアを組み「どうぶつしょうぎ」で競う8チームのトーナメント戦に参加した。当然、一度負けたら即終了である。
私のパートナーは前半の研究会で意見をよくかわしたサウンドコンポーザーの方。棋風も棋力も私と非常に似ていると感じた御仁である。
1回戦の相手は同じく「研究会」で研究していた仲間2名。どうぶつ将棋への造詣が深いようなのでのっけから強敵である。
他の1回戦が30手前後、せいぜい15分で次々と決着する中、我々4名の死闘は100手、一時間近く続いた。互いに決定打を与えずに凌ぐ。だが、こちらのきりんをひよこにタダ取りさせる鬼手が飛び出して相手のミスを誘い勝利した。やはり棋風や棋力が近いと以心伝心で相談せずとも相手の意図がくみ取れる。
二回戦の相手は西川プロのチーム(ただし相方は将棋始めて半年の女子大生?)を破って出てきた我がオカンのチームである。指した感じでは純粋な棋力では相手方が上っぽかったが、2名の攻防の呼吸ではこちらが上回り、30手ほどで圧倒した。
決勝戦、相手はどうぶつ将棋の製作者である北尾まどか女流プロのチーム。優勝候補の筆頭である。他の試合が全て終わっているので観客が大勢いる注目の一戦。
私「おもしろい。今回は私が先に出ましょう」
相方「オーケー。任せましたよ」
こちらの先手で開始、最初にヒヨコを取るのは相手に好形を作られるのでよくないという結論を得ているのでキリンを前進させる。
2回目の私の順番は5手目。ここで得意の大ポカをやらかして負けが確定する。9手目でほぼ受け無しになり10手目北尾女流プロがとどめを刺そうとしている。
私「なんでライオン、すぐ死んでしまうん? 北尾先生、客商売でしょ!」
私の必死の哀願も通じず10手で負けである。大声で参りましたと叫び頭を下げた。相方にも平謝りorz。
最後は妹が将棋教室ではやっているキューピー将棋を披露して西川4段を撃破した。母はどうぶつしょうぎで、妹はキューピー将棋で西川プロに勝利しているのに、私だけア○パ○マ○では西川プロに、どうぶつ将棋では北尾プロに勝てず。 チャンチャン!
*非常に楽しかったのでおそらく次回も参加することでしょう。一般的な将棋の大会やトーナメントに比べると「強い人」「勝ちに来る人」よりも「楽しむ人」「面白い人」の多い印象があります。関東でも開催してるし、初心者でも参加しやすい雰囲気でしたよ