TRPGとの共通項「因縁という資源は有限」byハナー

■『鬼滅の刃』はなぜ「完結」したのか 物語の続け方/終わらせ方を考える
(リアルサウンド - 12月06日 08:01)
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アニメに限らず映画でもTRPGでも。

要は「ストーリー」を考える時、「因縁という資源は有限」という点に至る。

つまりはある魅力的なキャラクターを創造できたとして。

その人物の父親や母親は(普通)一人である。その時点で「親の仇」は有限になる。「親の仇を倒す物語」だとしたらそいつを打倒した時点で物語としては「完結してしまう」わけだ。親の仇に限らず、そういった有限のリソースを上手に昇華した完成度の高い物語は皆そうではなかろうか?本記事の「うしおととら」然り、「鬼滅」と類似性があった「鋼の錬金術師」然り(物語の完成度としてはハガレンのほうが上だと思う。一方で演出や魅せ方は鬼滅のほうが素晴らしいと個人的には思う)。

・・・その意味では「次々と親の仇が名乗り出てくる」というストーリーでつじつまの合う完成度の高い理由をでっちあげられたら、ギャグ寄りではあるが魅力的なストーリーになりえるやもしれない。

大人の事情による無理な引き延ばし、グダグダな物語というのは親の仇を倒した後でさらなる敵を出すために発生するようだ。次々と強大な敵が出現するパワーインフレな展開、主人公も際限なく強くなり、初期の仲間はヤムチャ化してどんどん離脱していく。私的には「ドラゴンボール現象」とでも言おうか。むしろドラゴンボール自体は成功してる事例なので命名としてはもっとも相応しくないのだが。「地方編」「日本編」「世界編」「宇宙編」という感じか。宇宙編の次は「別宇宙編」「別次元編」ということだ。

本記事に書かれているJOJOのように「主人公を変え新たな因縁に立ち向かう」とすることであらたな「因縁というリソース」を入手し、単なるパワーインフレを避けるのは一つの成功事例だと思う。

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。