悲観の海に楽観の島を探す

状況判断、および方針決定の概論。最近マイブームにしてるのは海と島の発想を用いている。

この場合の海とは「現在の状況客観的な分析」をイメージしている。島は自分が取るべき道筋である。

自分と同等以上の相手と戦う場合は「悲観の海に楽観の島を探す」発想でいる。状況の大半が水没している中で、どこが浅いのか? どこに島があるのか? 島を増えれば増えるほど選択肢が見えてくるイメージ。

足場にできる島を探すのに用いるのが「事実と意見の違い」である。

まずパターンわけ。

その1:自分より強い相手との将棋やスポーツのように、「駆け引きをする相手」と争う場合。「水面の高さ=相手の力量」「見える島、足場=自分が用いる手」

その2:シナリオの推理、事実の監査のように「隠された真実」に迫る場合。「水面の高さ=謎の深さ」「見える島、足場=真実」

一般に仮説や仮定は答えの代替案として用いることが多い。上記のたとえで言えば浮かび上がった足場を結びつけることで得られる指針が仮説になる。

だが、圧倒的な実力差があるなど、状況が悪すぎるとその敲き案自体が思いつかないことが私の場合は日常茶飯事(笑)。そんな時は直接、島や足場を探すのではなく、水面が下がることを仮定する。水面を下げられなければ無駄に終わる面はあるが、考えるポイントを増やせる。

つまり、従来の「1:足場を探し、それを紐づける」という仮説のほかに「2:自分の手で水面を下げる方法を考える」「3:何らかの理由で水面が下がった場合の最善手を考える」というようにトリガーを増やせる。

格上相手に神頼みで何もしないのではない。折れない心でじっとガードして耐えながら、そのガードの下からは天佑神助を含めて、必ず来るチャンスをうかがう。そこに自分の個性的なやり方を乗せられれば最高だ。

事実と意見の境界線は曖昧模糊としている。明確な事実に始まり、事実に近いと思われることから順序積み上げて、仮説を構築するのは、クロスワードパズルが徐々に埋まっていく過程と似ているように思う。


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ハナー
CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。