日常に寄り添う 美しいタルト
こんにちは、編集部のなおみんです。
中国新聞セレクトのコーナー「ぷちとりっぷ」の取材で、タルトと焼き菓子の専門店「ｓａｐｐｕｙｅｒ（サピュイエ）」に行ってきました。店は２０２１年９月、広島市西区古江新町にオープン。でも、それより前から、店主の奥村裕子（通称YOU）さんが焼くタルトのファンは多く、イベントや卸しなどで販売されるとすぐに売り切れてしまうほどの人気ぶりだったようです。今回の取材が「はじめまして」だった私。「出合えてよかった！」と思える、おいしいタルトと焼き菓子でした。
この日の取材は、開店前の忙しい時間にお邪魔しました。工房では、開店時に焼きたてを並べるスコーン、ビスケット、フィナンシェが手際よく焼かれ、いい匂いが漂ってきます。奥村さん含め６人の女性がきびきびと爽やかにお仕事していました。このとき、奥村さんがオーブンから出したばかりの「塩キャラメルフィナンシェ」を食べさせてくれたんです。そのおいしさと言ったら…（！！！） もっちりしっとりした食感の温かいフィナンシェがおなかの中に着地。おなかにぽっと火がともったような幸福な感覚。これはもはやファンタジー？ 取材中から帰り道までずっと、おなかも気持ちもほんわかあったかいままでした。
タルトは、かみ応えのあるざくざく香ばしい生地と、素材の組み合わせ、優しい甘さ…と全てが絶妙。味はもちろんのこと、見とれてしまう美しさです。派手な華やかさはないけれど、アンティークの食器に載せられ、アンティークの机に並べられたタルトは、潔いほどシンプルで絵になるのです。店内の家具や食器はすべて、アンティーク家具を扱う「ANCHORET（アンカレット）」（広島市中区）のもの。奥村さんは「お店を出すときには、店内の装飾はアンカレットさんに全部お任せしたい」と決めていたそうで、なるほど、タルトとアンティークのかもし出す世界観が素敵です。
店名の「ｓａｐｐｕｙｅｒ（サピュイエ）」は、フランス語で「寄り添う」という意味。「１番うれしいのは、お菓子を通じてお客さんの日常に寄り添っていると感じられたときです」と奥村さんは笑顔で話してくれました。誕生日などのお祝いや記念日などには、オーダータルトもお薦めですよ。
インスタの写真も美しいので、ぜひチェックしてくださいね。（編集部・なおみん）