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バックアップ首都構想



バックアップ

バックアップという言葉をどのような意味で使っているのだろうか。日本語に言い換えることはできないのだろうか。これがまず重要なことであろう。

バックアップ とはどういう意味か。

「市のバックアップがあり、大会が成功した」という場合は「後援」。

「データのバックアップを取っておく」という場合は「複製」。

「バックアップ電源の喪失」の場合、「予備」電源であろう。

「バックアップ首都」とは「予備首都」か?



首都(機能)

首都機能をまるごと首都圏から北九州市に移そうというのではあるまい——「首都移転」ではないだろうということ。

北九州市に「複製」首都をつくる——本物以外に——というわけでもあるまい。

バックアップ首都というのは、「予備」首都のことだろうか——電源喪失にそなえるバックアップ電源のように。

しかし、北九州市だけで、「予備」首都の役割を引き受けようというわけでもあるまい。

バックアップのデータセンターを北九州に置くとしても、それは、あくまでもデータセンターであって、バックアップ首都とは言えない。

日経新聞記事のタイトルが「北九州市にデータセンター、『バックアップ首都』に弾み」であったが、バックアップのデータセンターがあれば「首都」に近づくというものではない。今は、色々なところにある。建設反対運動が起こっているケースもある。

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「バックアップ首都構想」は首都直下地震などを想定し、北九州市内に政府機能や企業の本社機能の誘致を進めようというもので、北九州市が今年度から取り組みを進めています。

【福岡】東京が大規模災害で被災した時に首都機能を代替しようと、北九州市が提唱する「バックアップ首都」の実現に向け、市は部門横断のプロジェクトチーム(PT)を設置した。11月中旬までに戦略をまとめる。

 武内和久市長は、北九州市が①地震が少ない②物流インフラが充実――などの特徴から「日本全体を下支え、あるいは補完する役割を目指す」とする。バックアップ構想を通し、企業誘致を進める狙いもある。

 今月25日には市有地売却を受けた米系企業が1250億円を投資するデータセンター建設も発表された。市は、データセンターが首都機能のバックアップにつながるとの考えだ。(城真弓)

北九州市は大規模地震などに備えて、首都圏に集中する企業の本社やデータセンター、政府機関の受け皿となる「バックアップ首都構想」を推進する。18日に関連部署からなるプロジェクトチームの初会合を開いた。

まず首都圏企業の総務・企画部門やデータセンターの誘致を念頭に11月に戦略を策定する。



私は、次のように考える。


批判的な考察をChatGPTにさせてみた


「バックアップ首都」という概念に対する批判的な考察を行います。

言葉の曖昧性:「バックアップ首都」という言葉は曖昧で、具体的な概念や目標が不明瞭です。何を指しているのか、どのような行動が必要なのかについて詳細が不足しています。これにより、計画の実現可能性や意味が不明確であり、批判の余地があります。

経済的な現実性:北九州市が「バックアップ首都」になるためには、膨大な経済的リソースと戦略的な計画が必要です。首都圏の機能を引き継ぐことは容易ではなく、他の都市との競争や誘致に関する問題もあるでしょう。この計画の経済的な実現性について疑問があります。

地域間のバランス:「バックアップ首都」の概念は、地域間のバランスを保つために重要ですが、それが単なる都市の経済発展を意味するだけであれば、他の地域への不公平感を生む可能性があります。首都圏以外の地域にも投資と支援が必要であり、単なる「バックアップ」では不十分かもしれません。

資源の適切な配置:「バックアップ首都」としての役割を果たすためには、資源の適切な配置や災害時の対応体制の整備が必要です。これには膨大な予算や専門的なリソースが必要であり、それが他の地域への投資と競合する可能性があります。

優先事項の検討:「バックアップ首都」の構想は、他の地域の優先事項やニーズと競合する可能性があります。地域全体の発展を促進するために、計画の優先順位を適切に検討する必要があります。

ChatGPTの回答


北九州市 令和5年6月定例会(第2回) における武内市長の答弁

首都圏企業の本社機能、サプライチェーンの分断を防止する第2マザー工場や物流機能、本社のIT開発をカバーする地方拠点、政府が地方分散を進めるデータセンターなどを誘致する、いわゆるバックアップ首都構想を推進してまいります。


出所

「バックアップ首都」という表現が、やはり、おかしい。

北九州市だけで「首都」のバックアップになるとは想像できない。

北九州市が、単独で、複製首都あるいは予備首都を目指していくという方向は、明らかに非現実的。

首都機能の分散やバックアップということであるならば、北九州市が「首都」になるということにはならない。

「100万都市の復活」と同様に、まったく非現実的なキャッチフレーズ。


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