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「レガシー形成」と日本語の危機

観光産業関係者は、日本語の破壊者のようだ。そもそもレガシーということばをなぜ使うのかに疑問があるが、採択された事業のタイトルの中には、常識外れのものが多い。常識を外れることが求められていたのだろうか。

北海道三笠市: 北海道開拓・近代化・内陸運輸の原点、石炭が紡いだ「鉄道史と鉄道文化」の保護保全及び活用事業
青森県弘前市: バラエティ豊かな歴史的建造物を利活用した「弘前ver.アルベルゴ・ディフーゾ」構想
神奈川県足柄下郡箱根町: 日本遺産「箱根八里」の価値を高める箱根町の新たなレガシー形成に係る調査事業
群馬県および富岡市: 世界遺産富岡製糸場を核とした新たなレガシー形成事業
愛知県知多市: 知多木綿発祥の地・岡田〝つむぐ〟織姫のまちづくり構想~共創で輝くノスタルジックなまち~
三重県多気郡明和町: 伊勢街道のにぎわいを再び、「神宮ゲートウェイ構想」
京都府および南丹市: 京都府南丹市美山町 トロッコを活用した新しいエコ/環境ツーリズム創出
京都府八幡市: 神仏習合の祈りの聖地、石清水八幡宮での空中茶室「閑雲軒」の復活と男山四十八坊の賑わい創造
和歌山県和歌山市: 御三家・紀州徳川家の居城 和歌山城天守閣木造再建構想
山口県下関市および福岡県北九州市: 関門海峡 光の架け橋メガトリップエリア構築事業
岡山県玉野市: (仮称)アートを核とした玉野市観光ルネサンス構想
高知県梼原町: 既存レガシーと将来レガシーの融合による町全体に波及する観光産業化構想
大分県由布市: 「温故知新の心にふれる温泉場 湯平温泉」構築事業
沖縄県浦添市: 浦添グスクを中心とした「古都浦添」ブランディング構想

トラベルボイス観光産業ニュース

まず、「山口県下関市および福岡県北九州市: 関門海峡 光の架け橋メガトリップエリア構築事業」について。

https://wwwtb.mlit.go.jp/chugoku/content/000294681.pdf

「光の架け橋」という表現が何を意味しているのか不明である。「光と影」の光なのか、それともライトアップ(関門橋やジップラインの)のことなのか。

また、「メガトリップ」とは何だろうか。「メガ」というカタカナ言葉を使えば、「すごーく大きい」というニュアンスが出てくると思っているのだろうか。

メガジップライン」が、「メガトリップ」のことなのか。

ジップラインとは、「山や森など自然のなかに架けられたワイヤーロープにベルトとハーネスを装着してぶら下がり、プーリーと呼ばれる滑車を使って滑り降りるアウトドアアクティビティ」のことらしい。


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