見出し画像

24歳でおジャ魔女どれみを全話見返したら

どっきりどっきり DONDON!!

カラオケで歌われがち、おジャ魔女カーニバル。幼稚園の頃、ドはまりしていたので、歌うとなんだかエモくなっちゃう、その程度だった。

ふらっと1人で、映画『魔女見習いを探して』を観に行った。おじさんとおばさんと私の3人しか居なかった。

私のふるさと尾道が舞台になってたのも嬉しかったし、なんかよくわかんないけどワンワン泣いた。魔法の解釈が私はすごく好きだった。

それからなんだかおジャ魔女を見返したくなり気がついたら全話見返していた。ドッカーンの最終回とか泣きすぎて鼻が詰まって呼吸困難に陥りそうになったほど、、。

いやー、めちゃくちゃいいのよ。すごすぎる。すごすぎるのよ、おジャ魔女たち・・・。

リアルで見てた時は、なんか魔法が可愛くて、獅子座でステーキが好きということに勝手に親近感をどれみちゃんに覚えてたくらいだった。

あれから20年近く経った今見返すと、感じ方が全然違う。当たり前か。でもあの時とおんなじように大好きだなあと思う。

ドジだけど底知れない愛情の持ち主どれみちゃん。びびりだけど大胆なアイディアの持ち主はづきちゃん。気強いけど繊細なあいちゃん。小悪魔だけど誰よりも努力家なおんぷちゃん。ストレートすぎるけどその分真っ直ぐに相手を思うことができるももちゃん。

おジャ魔女たちのなにがすごいかって私なりに二つにまとめてみました。

①倒すべき悪がいない

そういえば、って感じだけど、どれみちゃんたちには魔法で倒すべき相手がいない。強いて言うならハナちゃんが誘拐されたときくらい?

先々代の女王様の呪いによって、人間に魔女と見破られたものは魔女ガエルにされてしまうとか、魔女界、最後は人間界にも、困ったことを起こします。

困った人(魔女)だなあ、と思いますよね。私も思っちゃう。そんな人はね、倒さないといけないんですよ、多くのアニメのセオリーでは。

でもおジャ魔女たちの見方は違うんです。

先々代の女王様は「困った人」じゃなくて「困っている人」なんだ、って。

人間を深く愛し、そして深く傷ついた、その悲しみと絶望の渦中にいて困っているんだ。おジャ魔女たちはそんな風にみていたんだと、私は解釈しています。

だから先々代の女王にその悲しみから抜け出せるように、人間との思い出深いお菓子や編み物などを作って贈ります。(思い出の品が何かを探すために魔法は使うけど、実際に作るときには魔法を使わない)

あなたはこんなにも愛し愛されていたんだよ、って伝え続けます。そしてあなたの愛はしっかり伝わってたんだよ、ってことが女王様に伝わり呪いが解けます。

思い返しても、おジャ魔女には「悪役」がいないように思います。ちょっとやな奴だなこいつ、と思ってもなんらかの事情だったり思いを抱えている。みんな何かしらの思いがあるって当たり前だけど、そんな当たり前をちゃんと描いてくれたから、善悪の線引きがほとんど無い。

たしか、も~っと!で呪いの森で先々代の女王様の化身?みたいなのと遭遇した時、どれみちゃんが仲間に向かって「絶対に魔法で戦っちゃだめだよ!」と厳しく言っていたのがすごく印象的です。

魔法アニメなのにここぞという時に魔法を使わないんかい!と思いつつも、向き合うべき時は魔法などを使わずに、自分の力で向き合え、ってことを教えてもらったような気がします。

②個人の好きを最大限に尊重する

ゴジラ、プロレス、プラモデル、グライダー、剣道、お花、、などなど。ある子にとって、とっても大好きな大切なものについてのお話が定期的に出てきます。

他人に否定されたり、自信がなかったりで自分の好きを大切に思えなくなっちゃう、そんな子たちをドレミちゃん達はほっとけません。

大きなお世話っちゃ、お世話。でもちゃんとその好きを肯定して、その好きなものと向き合うきっかけを魔法でつくります。

その当事者たちは魔法なんて知らないから、あくまで自分がその好きと向き合えたり気づかされた経験になる。そしてもう一度、大切にすることができる。

先々代の女王様もそうです。人間を愛した私が愚かだった、こんな思いはもう誰にもさせたくない、って先々代の女王様はよく言ってました。でも、あなたが愛したことは間違いじゃないよ、ちゃんと届いていたんだよ、っておジャ魔女たちは教えてくれたんですよね。

ここまでで長く書きすぎてしまった・・・。ほんとに素敵ポイントがたくさんありすぎて、止まらないんですけど、最後に中でも大好きなエピソードについて書かせてください。

長門かよこちゃんの話です。

学校に行くのがこわい、私はみんなに迷惑をかけている、嫌われている、そんな思いに苛まれ、学校に行けないかよこちゃん。

かよこちゃんのお話しは、も~っと!のシリーズで全部で3話あります。連続ではなく、断続的に1年かけて描かれます。不登校の子がすぐ学校の中に行けるなんて、そんなの空想の物語でしかないですよね(??)

行きたい、行けない、学校には行けた、でも教室には入れない、保健室から徐々に、そしてやっと、教室への一歩・・・と苦しい葛藤の中で着実に進みます。

私は、最初かよこちゃんのことを知ったどれみちゃんの考え方が好きです。

「私は学校が好きだから、かよこちゃんの気持ちはわからない。」

ここからかよこちゃんとどれみちゃんたちとの話は始まります。この、どれみちゃんの他者との違いをまっすぐに受け入れて認めるところが好きです。そしてどれみちゃんは「わからないから私も学校休んでみる!」とアクションをおこします。そのせいで給食のステーキ丼は食べ損ねてしまうんですが・・・(笑)

そうやって少しずつかよこちゃんのことを知って、近づいていく。そして、「私は嫌われている、迷惑な存在なんだ」という呪いを一緒に解いていきます。それと同時に裏で進行している大人たちの葛藤も中々に胸打たれます。かよこちゃんが教室に入って抱きしめた関先生のことを思うともう・・・かよこちゃんの次に嬉しかったんじゃないかな・・・。

『みんなで! メリークリスマス』も~っと!第45話で、かよこちゃんが教室に向かうシーンは涙が止まりませんでしたよ、ええ、もう。

受け止めてくれる人がいる、って大きなパワーになるんだなあ、と思います。これはかよこちゃんに限らず、おジャ魔女たちにとってどれみちゃんはそういう存在だと思います。

そして、これこそが、おジャ魔女どれみの持つ、「不思議な力」なんじゃないのかなあ、と。

書きすぎてしまった。反省してます。

私から、おジャ魔女どれみへのラブレターでした。

びっくりびっくりBINBIN‼︎

何だかとってもすてきね、いーでしょ‼︎


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?