こんにちは、皆さん。
今日は、AIライティングをより簡単に、そして効果的に行う方法について、お話ししたいと思います。
特に初心者の方々に向けて、「サンプルプロンプト」という技術を紹介します。
これを使えば、AIに自分の文体やスタイルを簡単に再現させることができるんです。
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⏰タイムライン
00:05 - イントロダクション:サンプルプロンプトの概念説明 01:10 - サンプルプロンプトのポイント:量の調整の重要性 02:16 - プロンプトエンジニアリングの説明 03:19 - サンプルプロンプトの実践例:仏教についての文章作成 05:30 - サンプル量の調整と効果の説明 07:41 - 方言を使ったサンプルプロンプトの例 09:49 - 長文サンプルの使用とデータクリーニングの必要性 12:00 - マークダウン形式でのデータクリーニング 14:07 - Claudeを使用したデータクリーニングの実演 16:18 - クリーニングされたサンプルを使用した文章生成 18:27 - GPTを使用したプロンプトエンジニアリング 20:35 - GPTと無料で使用可能なツールの比較 21:42 - まとめ:サンプルプロンプトの活用法
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サンプルプロンプトって何?
サンプルプロンプトとは、ChatGPTなどのAIに例文やサンプルを提示し、それを参照させることで、特定のスタイルや内容の文章を生成させる方法です。簡単に言えば、「こんな感じで書いて」とAIに伝える方法ですね。
最初は「例文プロンプト」と呼ぼうと思ったんですが、ChatGPTに聞いてみたら「サンプルプロンプト」の方が適切だって言われました。AIの意見も大切にしないとね。
サンプルプロンプトのポイント
サンプルプロンプトを使う際の重要なポイントは、サンプルの量です。多すぎると文章が固定化されて硬い印象になってしまいますし、少なすぎるとAIが適切に参照できずに、望んだ出力が得られないことがあります。
じゃあ、どのくらいの量がいいの?って思いますよね。ChatGPTに聞いてみたところ、ブログ記事の場合、300から500文字程度が適切だそうです。でも、専門的な内容やブログ記事になると、もう少し長くてもいいかもしれません。
※これはChatGPTに傾聴した内容ですが、私としては、500文字以上でも、文章のスタイル・トーンを抽出が上手くできれば、文章がそこまで固定化されることはないと感じています。
※私が思う、例文による文章の固定化は、インタラクティブな内容に対して例文を用いることです。ここは例文を減らして、AIに自律的に考えさせた方がよいと考えます。
長文のサンプルプロンプト
ブログですと1000文字以上になるはずです。例えば、長文のブログ記事を三つ入力して、それを参照させてAIライティングするのも一つのアイデアです。その場合、一回でその文章の特徴を抽出できない可能性もありますので、プロンプトエンジニアリングの要領で、文章を繋いでいくこともよいと思います。
また、長文参照のサンプルプロンプトを行う場合は、AIの能力にも依存します。特に、把握トークン数には限界があるので、それを考慮したプロンプト設計が重要になります。また、文章量が多いと、AIのアテンション(注意)が散漫になり、重要なテーマやコンセプトへの注意や把握が弱くなる可能性もあります。
1. トークン数の制約
トークン数: AIモデルは、テキストを処理する際に、そのテキストを「トークン」という単位に分解します。1つのトークンは通常、1単語や部分的な単語を表します。AIモデル(例えばGPT-3やGPT-4など)には、1回の入力で処理できるトークン数に上限があります。これを「トークンリミット」と呼びます。
制約の影響: 例文やサンプルプロンプトが長いと、それを処理するために多くのトークンが必要になります。トークンリミットに近づくと、他の重要な情報(例えば、特定のテーマやコンセプト)を処理するためのトークンが不足する可能性があります。この現象は「リソース競合(Resource Contention)」と呼ばれます。
2. アテンションメカニズム(Attention Mechanism)
アテンション: AIモデルの内部には、入力されたテキストのどの部分に重点を置くかを決定する「アテンションメカニズム」が組み込まれています。これにより、モデルは入力全体の中で特に重要な部分に「注意」を向けることができます。
注意の分散: 長い例文やサンプルプロンプトを提供すると、アテンションメカニズムがその例文に過度に集中する可能性があります。この結果、他の重要な要素、例えば文章全体のテーマや主旨に対する「アテンション」が散漫になる可能性があります。これを「アテンションバイアス(Attention Bias)」と呼びます。
サンプルプロンプトの使い方
では、実際にサンプルプロンプトを使ってみましょう。
まず、自分が書いた文章や参考にしたい文章を用意します。
その文章をAIに提示します。例えば、「以下のサンプルのスタイル、トーンを参照して文章を作成してください」というように指示します。
サンプルの後に、AIに書いてほしい内容についての指示を加えます。
例えば、こんな感じです:
以下のサンプルのスタイル、トーンを参照して文章を作成してください:
"今日はとっても暑いね! 汗だくだよ。こんな日は冷たいアイスクリームでも食べて涼みましょうか。"
このスタイルで、仏教について説明してください。
すると、AIはこんな感じの文章を生成するかもしれません:
"仏教ってすごく深いんだよね! 心が洗われる感じがするよ。今日は仏教の基本的な考え方について、ちょっとお話ししてみましょうか。"
見てください、元のサンプルの口調やテンポを真似しながら、指定したトピックについて書いてくれていますよね。
例えば、絵文字や「!」をサンプルに入れると、以下のようになります。
つまり、「絵文字を使ってください」と言わなくても、AIはサンプルを参照して文章生成してくれます。便利ですね!
また、サンプルの部分を名古屋弁にすると、名古屋弁が再現されます。
どこの方言かをChatGPTに聞くと、ちゃんと名古屋弁であることを把握しています。しかし、やや関西弁も混ざっているような気がしますので、サンプル数が少ない可能性があります。
それでは、文字数を減らしてみましょう。
文字数を減らすと、完全に関西弁になってしまいます。
文字数は少なすぎると、AIは正確に再現できないこともあるので、注意が必要です。
データのクリーニング
もし長い文章や過去のブログ記事などをサンプルとして使う場合は、データのクリーニングが必要になることがあります。これは、不要な部分や書式を取り除いて、AIが参照しやすい形に整えることです。
例えば:
目次や見出しを取り除く
画像の説明文を削除する
マークダウン形式に変換する
このクリーニング作業は少し手間がかかりますが、きれいなサンプルを使うことで、AIの出力の質が大幅に向上します。
以下は、Claudeによるデータクリニーニングの例です。
以下の記事をデータクリーニングしています。
クリーニングデータは、このブログ記事の巻末にアップしておきますので、よかったらご覧ください。
GPTsを使った方法
もし少し上級者向けの方法を試してみたい方は、GPTs(GPT Storeで公開されているカスタムAIモデル)を使う方法もあります。これを使えば、自分専用の文章生成AIを作ることができます。
手順はこんな感じです:
自分の文章のサンプルをいくつか用意する
GPTsの設定画面でそれらのサンプルをアップロードする
簡単な説明と指示を加える
新しいGPTモデルを作成する
これで、自分の文体を学習したAIアシスタントの完成です。
『AI共創イノベーター』を使用した例
サンプルファイルを参照して文章生成をするプロンプト設計を行なった例です(動画内と同じものです)。
上記のGPTsを使用した例が以下です。
冒頭や文末で、ちゃんと挨拶していますね。
また、Advanced Data Analysisでのサンプルプロンプトも可能です。
まとめ
サンプルプロンプトを使いこなすことで、AIに自分らしい文章を書かせることができます。ポイントは、サンプルの量を適度に保つこと。多すぎず少なすぎず、ちょうどいい量を見つけてください。
また、データのクリーニングや、GPTsの活用など、少し手間をかけることで、より精度の高い文章生成が可能になります。
AIライティングは、私たちのクリエイティブな活動を強力にサポートしてくれるツールです。今回紹介した方法を使って、ぜひ自分なりのAIライティングを試してみてください。きっと新しい可能性が開けるはずです。
それでは、素敵なAIライティングライフを。
また次回の記事でお会いしましょう。
【クリーニングデータ】
以下は上記のクリーニングデータです。
【プロフィール】
ワンダー・佐藤源彦(さとう もとひこ)
医療系の研究所、心理学の研究所の勤務を経て独立し、心身に関する研究をしている。
心理学・カウンセリング・コーチングをAIに技術転用し、AI共創学を開発している。
現在、文系アナログ思考でもわかるAI企業研修や個人向けのAIスクールを開催。
これまでに書籍や雑誌など、執筆多数。AI共創ライティングを開発中。
✅MBBS(心身バランス研究会)
https://www.mbbs.click/
✅AI共創イノベーション
https://mbbs-ai.jimdofree.com/
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