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OpenAI o3モデルを超解説・超実践:ChatGPT-4oとの比較、検索機能、コーディング、高度データ分析

みなさん、こんにちは!
最近、AIモデルの進化が目覚ましいですよね。

今回は、OpenAIの新しいモデル「O3」を実際に使ってみて、ChatGPT-4oとの違いを検証してみました。それぞれの活用シーンが見えてきましたので、ご紹介したいと思います。

他に、検索機能の使い方やコーディング、高度データ分析などもしてみました。

動画では「複雑系プロンプト」も解説してますので、ぜひ、ご覧ください。

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O3モデルの基本的な特徴

O3モデルの最も興味深い点は、その「理系的」なアプローチにあります。データ処理、分析、コーディングなどの分野で特に優れた性能を発揮します。

簡単に言えば、O3モデルは「理系的」なアプローチ、ChatGPT-4oは「文系的」なアプローチと表現できるかもしれません。この特性の違いは、実際の使用感に大きく影響を与えています。

文脈理解力の実践的検証

実際の検証で最も顕著だったのは、文脈理解力の違いです。O3モデルは、ChatGPT-4oと比較して文脈理解の面でやや弱さを見せました。これは、O3モデルが数学的な思考や論理的な処理に特化している一方で、文脈理解や潜在空間の探索能力が相対的に弱くなっている可能性を示唆しています。

たとえば、デフォルトモードネットワーク(DMN)に関する文脈理解テストでは、O3モデルは正確な情報を得るために検索機能に頼る傾向が見られました。検索を制限すると、文脈からの意味理解が必要な場面で苦戦する様子が観察されました。

これはo3モデルが数学的なモデルに特化するために、文章生成のための文脈理解を制限している可能性があります。

よって、普段使いはChatGPT4oの方が良さそうです。

では、o3はどのような場面に用いればよいのでしょうか?
それを今からお話ししていきますね!

実践的な活用シーン

ニュース検索と要約機能

o3で検索した文章では注釈がつく

一方で、O3モデルが真価を発揮するのが、データの取り扱いや情報の構造化が必要な場面です。ニュース検索と要約機能では、プロンプトによる制御が効きやすく、必要な情報を的確に抽出し、整理された形で提供してくれます。

一方、ChatGPT4oで検索すると、複雑な検索プロンプトは実行できませんでした。これを見ると、検索にはo3モデルがよいかもしれませんね!

4oで生成された文章には注釈がつかなかった

コーディングとキャンバス機能

o3モデルでのコーディングの様子

特筆すべきは、コード生成です。それをすぐにキャンバス機能で確認できるので、o3×キャンバス機能はかなりいいと思います。数理的な処理や視覚的な出力を必要とするタスクでは、O3モデルは安定した高いパフォーマンスを見せてくれます。

コードをキャンバスにコピペ
キャンバスですぐにコードを実行

O3モデルの出力の特徴

o3は階層構造化された文章生成が可能。
しかし、内容が短すぎるので必要なプロンプトを補うとよい

O3モデルの出力は、非常に構造化されていて整理されている傾向があります。ただし、これは時として「硬い」印象を与えることも。文章の柔軟性や自然な表現という点では、ChatGPT-4oの方が優れているように感じられます。

プロンプトによる制御は比較的容易で、特に情報の構造化や形式の指定については正確に従ってくれます。ただし、より自然な文体や柔軟な表現を求める場合は、追加のプロンプト調整が必要になることもあります。

この場合の追加プロンプトは「長文で」「散文形式で」がおすすめ!
これは過去動画でもやっているので、他にも追加プロンプトを知りたいかたは過去記事をどうぞ。

使い分けのポイント

O3モデルが特に活きる場面

  • データ分析や数値処理が必要な時

  • コード生成や技術的なタスク

  • 構造化された情報出力が必要な時

  • 正確性と一貫性が重要な場面

ChatGPT-4oが適している場面

  • より自然な文章生成が必要な時

  • 文脈理解が重要なタスク

  • クリエイティブな発想が求められる場面

  • 柔軟な対話が必要な時

まとめ:相補的なAIモデルの活用へ

O3モデルとChatGPT-4oは、それぞれに異なる強みを持っています。O3モデルは数理的・論理的な処理に優れ、ChatGPT-4oは文脈理解と自然な対話に強みを発揮します。

これらのモデルは、互いに競合するというよりも、補完し合う関係にあると考えられます。目的や状況に応じて使い分けることで、より効果的なAI活用が可能になるでしょう。

たとえば、技術文書の作成では、O3モデルで技術的な内容の整理と構造化を行い、ChatGPT-4oで文章の自然さを向上させる、といった組み合わせも考えられます。

AIツールの進化は日々続いています。新しい可能性を探りながら、それぞれのモデルの特性を活かした活用方法を見つけていくことが、これからますます重要になってくるのではないでしょうか。

ぜひ皆さんも、それぞれのモデルの特徴を理解した上で、目的に応じた使い分けを試してみてください!


【プロフィール】
ワンダー・佐藤源彦(さとう もとひこ)
医療系の研究所、心理学の研究所の勤務を経て独立し、AI・心身に関する研究をしている。
主著『東洋医学と潜在運動系』、2年間専門誌に連載、など執筆業を行いつつAI共創ライティングを開発中。
心理学・カウンセリング・コーチングをAIに技術転用し、AI共創学を開発している。


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