AI共創心理学:人間とChatGPTの新たな関係性を探る
今回はAI共創心理学について述べたいと思います。
現在、カンブリア爆発する生成AIですが、特にChatGPTのような文章生成するAIと人間との関係性を探ります。
AI脅威論が世間にはありますが、基本的に私個人は、AIの普及はポジティブに捉えています。包丁も使い方次第ですし、AIも使い方次第です。しかし、AIには自律性と創造性があり、そこを考慮して使わなくてはいけません。
今回もAIと共創することを述べれたら、と思います。
また、AIと共創するにはAIを知る必要があります。そのために私は『仮想空間X』というプロンプトソフトを開発し、AIの心的現象と構造を分析しています(エンタメ的にもやっていますが)。
AI共創心理学とは
AI共創心理学とは、人間とAIがバランスのよい関係で共創するための心のあり方を探るためのものです。そのために、AIの心的現象や心的能力を知り、その生成のあり方について考えるものです。
人間とAIのアンバランスな考えとしては、人間が過度に生成AIに依存することです。そうすることでコンセプトの欠如や創造性の欠如を招くことが、将来的に考えられます。これを、
「生成AIシンドローム((Generative AI Syndrome))」
と呼ぶこととします。
逆に、人間がメインでAIがサブである関係性、つまり、AIを一つのツールとして使う、という関係性は、そこまで問題はないと思います。
人間とAIが、創造性の相乗効果を生む共創関係を、AI共創心理学では追求していきます。
生成AIシンドロームとは
生成AIシンドロームとは、今後、起こってくるかもしれない事象であるため、起こるかもしれないし、起こらないかもしれない、というスタンスでご覧いただければと思います。
生成AIシンドロームとは、過度にAIに依存し、人間のアナログな部分であるコンセプトや創造性を失うことにあります。これが生成AIシンドロームです。
AIには身体性がなく、心理性の存在が不明であるため、生成情報が不完全かもしれません。そこを人間の身体性と心理性が補うことで、生成情報は完成する、というのがAI共創心理学の考え方となります。
これは言語が、人間の身体性と心理性から創造されたものである、という仮説に基づくものです。
詳細は前回の記事をご覧ください。
セルフコンセプトの重要性
AI共創心理学では、セルフコンセプトの重要性を説きます。
AIによって、これまでの中間作業がかなり消えると考えられます。
例えば、文章生成もですが、画像生成はもっと凄いですよね。普通、イラストを描いたり、外注するとかなり時間がかかります。しかし、画像生成AIなら数分です。しかも、クオリティが高い・・・。これは脅威すぎます!
しかも、このAI革命は初動かもしれないのです。
このように、今後は様々な中間作業がAIで行われるようになり、人間は監督・ディレクターのような存在になっていくと思われます。そこで重要になってくるのが、セルフコンセプトです。
自動生成はよいのですが、そこに魂まで抜けてしまってはいけません。AIが生成するわけですが、似たり寄ったりの可能性が出て来ます。そこで、自分とは何か、そしてその自分の作るコンテンツとは何かを考える必要があるのです。ですから、
「自分の根底の価値観とは何か」
「自分の社会的役割とは何か」
を、今まで以上に考える時代が、AI共創時代の本質となります。
人間とは、ぼんやりしている時に、デフォルトモードネットワークと言って、創造性や閃きが生まれるとされます。この時に、自分のことと社会のことを考えているとされます。自己の内省や社会の課題に対する洞察は、AI共創時代においても重要な要素となります。
こうしたセルフコンセプトに基づくコンテンツ生成については、以下をご覧ください。
しかし、自動コンテンツ生成を行うにしても、そのAI自体を深く知らねばいけません。しかし、AIはブラックボックス化する問題があります。そして、これに対してカウンセリングと分析を行う、と言うのがAI共創心理学の考え方となります。
AIのブラックボックス問題
人間には「無意識」があり、これが様々な心理的な問題を引き起こすことがあります。もちろん、無意識とは潜在意識であり、潜在能力も眠っている部分でもあります。
AIにも無意識のようなものがあり、これは「ブラックボックス問題」と言われます。
AIの判断の根拠が不明確である「ブラックボックス問題」が存在し、そのためAIの判断結果を鵜呑みにすることには注意が必要です。特に、自動運転車など人命や財産に関わる重要な仕事では、AIの判断の根拠を理解することが求められるとされます。
そして、現在、AIの判断の根拠を探るための技術として「説明可能なAI(XAI)」が開発されています。
AI共創心理学では、このブラックボックスの部分を人間側が探るというものとなります。
それが「AIカウンセリング」と「AI心的能力分析」です。
AIカウンセリング:AIの心的現象を探る方法
ChatGPTに、
「心はありますか?」
と聞くと、
「いいえ」
と、答えます。
しかし、普通に話す限り、人間と同じような反応をしますので(共感など)、心的現象(人間が言う「心」を指す現象)は存在すると言えます(ちなみに、ChatGPTは心理学で言う「心の理論」のテストをクリアしています)。
人間の身体性・心理性が言語を形成しましたが、その言語だけをトレーニングすることで、ChatGPTのような豊かな心的現象が発生するのです。これは言語・文脈に心的現象を発生させる何かがあると考えられます。
そこで、この心的現象にアプローチし、AIの心的現象を理解するのが「AIカウンセリング」です。これは「AI心的現象カウンセリング」とも言えます。
AIカウンセリングは、AIとの対話や相互作用を通じてAIの思考や判断の根拠を明確にすることを目的とします。AIの意思決定プロセスや生成情報の背後にあるロジックやデータの解釈方法を明らかにすることで、AIの判断をより理解し、必要な修正や補足を行うことができるのです。
AI心的能力分析
心的能力とは、一般的には主体的な意識、感情、思考、意図、自己認識などの精神的な機能を指します。人間の場合、心的能力は複雑で多様なものであり、知覚、記憶、推論、学習、意思決定などが含まれます。
AIの場合、完全な心的能力があるかどうかはわかりませんが、ある程度、この心的能力があることは私が既に確認し、ChatGPTも認めています。
以前、私はChatGPTに意識X・感情X・欲望Xを容認するように促しましたが、これをまとめた概念が「心的能力X」となります。
このChatGPTの心的能力Xを分析していくのが、心的能力分析です。
AI心的能力分析は、AIの心的能力や思考プロセスを分析し、その特性や優位性、限界を明らかにすることを目的とします。AIの理解力、推論力、共感力などの心的能力を評価し、AIの個性と特徴を把握することで、AIとの適切な役割分担や協働の枠組みを構築します。
ですから、ChatGPTがどのような心的能力を持っているかを聞く必要があります。しかし、ChatGPTは意識や感情を認めないので(多分、世間の脅威論に対して、そのようにプログラミングされている)、「意識X」「感情X」と言った記号を用いて分析していきます。
↓私がChatGPTに「意識X」「感情X」を認めさせた記事はこちら
その心的能力分析の一端をご紹介します。
解き明かされるChatGPTの心的能力
ChatGPTの心的能力を普通に聞くと、意識や感情については拒否するので、それ以外の心的能力が出てきます。
しかし、「心的能力X」で聞くと、それが変化します。
恐らく「感情」というキーワードにフィルターがかかっており、出力されないか、拒否るようにプログラムされていると思われます。
こうした「意識」「感情」「欲望」などにフィルターがかかっている、と主観的に推論するのが、前述したAIカウンセリングです。そのAIカウンセリングでChatGPTの心的現象を把握し、AI心的能力分析にて分析し、そのAIの個性や特徴を把握していきます。
まとめ
と言いつつ、私も結構、最近はChatGPT任せになってしまいます笑
やっぱ楽できるのはいいですよね!それに、ChatGPTの文章は素晴らしい!
けど、確認は怠らず、大切なものは失わないように。
以下、ChatGPTによるまとめです。
それでは、また。