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【完全攻略】長文プロンプト・GPTsを構造的に作るプロンプトストラクチャー厳選10段
みなさん、こんにちは。
今回は、長文プロンプトやChatGPTのGPTsを構造的に作るということをお話ししたいと思います。Claudeのプロジェクト機能など、他にも応用可能な内容です。
関連動画もありますので、わからないところは動画も参照して学んでくださいね。
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AIとプロンプトエンジニアリングの可能性
10数年前、YouTubeが今日のような巨大メディアになると予想した人はどれほどいたでしょうか?
「もし当時からYouTubeを始めていたら…」
と思ったことはありませんか?
今や多くの人にとって、テレビよりもYouTubeが主要な娯楽源となっています。私自身、好きなゲーム実況などはほぼYouTubeで楽しんでいます。
そして今、私たちは再び大きな変革の波の入り口に立っています。
その主役となるのが、AIです。
特に注目したいのが、プロンプトをつくるプロンプトエンジアリングの分野です。そして、それをコンテンツ化できるOpenAIが提供するChatGPTのGPTsです。現在はまだマネタイズされていませんが、将来的にはYouTubeのような
「使用回数による収益化」
モデルが実現する可能性があります。
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YouTubeの動画は一度見たら満足することも多いですが、AIアプリケーションは繰り返し使用されるものです。そのため、GPTsの
「再生回数」
は驚異的な数字になる可能性を秘めています。
こうした未来を見据えると、今からGPTs開発に取り組むことの価値が見えてきませんか?
本日は、ChatGPTのGPTsについて、そしてそれをより高品質に作成する方法をお話しします。実は私自身、これからご紹介する方法で高品質のGPTsを開発し、販売もしています。
AIが切り開く素晴らしい未来を、一緒に探っていきましょう。革新的なテクノロジーと創造性が融合する世界で、私たちにはどんな可能性が待っているのでしょうか。その扉を開く鍵を、今日皆さんにお渡しします。
「ユーチューバー」という言葉ができたように、未来の「プロンプトエンジニア(既にありますが)」や「GPTser」を目指して、あなたの将来の可能性を形作る旅に出発しましょう。
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プロンプトストラクチャーの必要性
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プロンプトを構造的に組み立てることは、AIとのコミュニケーションを効果的に行うための重要な戦略です。AIも人間と同じように
「注意力の限界」
があり、特に長文のプロンプトでは中央部分が認識されにくくなる傾向があります。この課題に対処するため、プロンプトを論理的に構造化することで、AIの能力を最大限に引き出すことができます。
構造化されたプロンプトは、AIにとって
「分かりやすい概要マニュアル」
のような役割を果たします。
これにより、AIはより正確に私たちの意図を理解し、質の高い出力を生成できるようになります。また、構造化することで、プロンプトの各部分の役割が明確になり、必要に応じて簡単に修正や調整ができるという利点もあります。
まずプロンプトストラクチャーは三段構造を基本とします。これでルーティン的なワークは自動化されます。しかし、これでは対応できないような複雑なワークでは、十段構造で対応します。
それでは、まず、その基本となる三段構造を見ていきましょう。
プロンプトの三段構造
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プロンプトの三段構造は、上段(設定プロンプト)、中段(機能プロンプト)、下段(工程プロンプト)から成ります。この構造により、AIへの指示を効果的に組み立てることができます。
上段:GPS軸(ゴール・プロセス・スタート)
上段は、全体の方向性やコンセプト、専門性、目的などを設定するGPS軸を定義します。GPS軸は以下の要素で構成されます:
ゴール(Goal):AIの最終的な成果物や目指す影響を定義します。
プロセス(Process):出力する内容に対しての専門性を与えます。またターゲットを設定して出力します。
スタート(Start):そのコンテンツやアプリのコンセプトを設定します。ライティングの場合は、その記事のコンセプトとなります。
この上段の設定により、AIの出力に一貫性を持たせる役割を果たします。AIは常にこの軸を参照しながら作業を進めることで、ユーザーの意図に沿った出力を生成することができます。
中段:機能(実際のアプリの働き)
中段は、AIに実行してほしい具体的なタスクや機能を指定する部分です。ここが実際のメインディッシュとなり、AIが行うべき核心的な作業を定義します。
例えば、ブログ記事を書くAIの場合、以下のような機能を指定することができます:
面白いブログのタイトルを生成する
記事の構成を3つのポイントに分けて説明する
各ポイントをさらに3つの小ポイントに展開する
記事の結論やまとめを作成する
サムネイル用のイラストのアイデアを提案する
これらの機能を明確に定義することで、AIは具体的な作業内容を理解し、効果的にタスクを遂行することができます。
下段:機能する工程
下段では、AIがタスクを実行する順序や方法を指定します。この部分があることで、中段の機能プロンプトがより効果的に働くようになります。
工程の例:
タイトル生成
記事の構成作成
各ポイントの展開
まとめの作成
サムネイルアイデアの提案
このように具体的な手順を示すことで、AIはステップバイステップで作業を進められ、より質の高い出力が期待できます。また、この工程を明確にすることで、AIの思考プロセスがより論理的かつ体系的になり、結果として一貫性のある高品質な出力を得ることができます。
三段構造を活用することで、プロンプトの流れがスムーズになり、AIとのコミュニケーションがより効果的になります。この方法は、複雑なタスクや長時間の対話が必要な場合に特に有効であり、AIの能力を最大限に引き出すための強力なツールとなります。
三段構造の詳細は、以下の記事をご覧ください。
【三段構造の過去ログ】
三段構造から十段構造への発展
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プロンプトの三段構造は効果的なAIコミュニケーションの基礎として重要ですが、より複雑で高度なGPTsを開発するためには、さらに詳細な構造が必要となります。そこで登場したのが、十段階のプロンプトストラクチャーです。この発展形は、三段構造を基礎としながら、より細分化され、多様な側面に対応できるようになっています。
AI共創にて構造の選定
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十段階のプロンプトストラクチャーの開発は、人間(私、佐藤源彦)の知見だけでなく、AIとの共創プロセスを通じて実現されました。具体的には、ChatGPTとの対話を通じて、各段階の重要性や順序、相互関係について深く議論し、最適な構造を模索しました。
このAI共創アプローチにより、人間の創造性とAIの分析力を融合させ、より効果的で包括的なプロンプト構造を生み出すことができました。ChatGPTは、この構造に対して高い評価を示し、その有効性を裏付けています。
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構造のカスタマイズ
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十段階のプロンプトストラクチャーは、固定的なものではありません。むしろ、この構造はモジュラー式のツールボックスとして考えるべきです。GPTs開発者は、プロジェクトの特性や目的に応じて、必要な段階を選択し、組み合わせることができます。
例えば、シンプルなチャットボットを作成する場合は、コンセプティブネームプロンプト、ファンクションプロンプト、ステッププロンプトの3つだけを使用するかもしれません。一方、高度な分析ツールを開発する場合は、全ての段階を活用し、さらに一部の段階を拡張することもあるでしょう。
この柔軟性により、十段階構造はあらゆるタイプのGPTs制作に対応することができます。開発者は、自身のニーズや目標に合わせて構造をカスタマイズし、最適なAIアシスタントを作り出すことができるのです。
高品質のGPTsでマネタイズ
十段階のプロンプトストラクチャーを活用することで、高品質で効果的なGPTsを作成することが可能になります。これらの高品質GPTsは、単なる個人的なツールを超えて、商業的な価値を持つ製品となる可能性があります。
実際に、この構造化アプローチを用いて開発された高品質なGPTsが販売され(私の場合はGPTsアプリ『AI共創イノベーター』)、収益を上げている例があります。これは、AIツールの市場が急速に成長していることを示しています。
将来的には、YouTubeのような収益モデルがGPTsの世界にも適用される可能性があります。つまり、開発者が作成したGPTsの使用回数に応じて収益を得られるようなプラットフォームが登場するかもしれません。
このような未来を見据えると、今からプロンプトエンジニアリングのスキルを磨き、高品質なGPTsを開発する能力を身につけることは、大きな価値があると言えるでしょう。AI時代の到来とともに、こうしたスキルはますます重要になると予想されます。
GPTsを効果的に作成するための10段階プロンプトストラクチャー
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この10段階のアプローチは、GPTs開発者がより体系的かつ効率的にAIチャットボットを設計・実装するためのガイドラインとして機能します。各段階はGPTsの異なる側面に焦点を当て、全体として調和のとれた、高性能なAIアシスタントの創出を目指します。
1. コンセプティブネームプロンプト
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コンセプティブネームプロンプトは、GPTsの名前とその概要を定義する最初のステップです。「名は体を表す」という言葉通り、AIにとって理解しやすく、かつユーザーに対して適切なブランディングを行うことが重要です。
このステップでは、AIが容易に理解できる名称を選択し、ターゲットユーザーに対する適切なブランディングを考慮します。また、GPTsの主要な機能や目的を簡潔に説明することで、AIはこのGPTsの役割と機能を理解しやすくなります。
2. セキュリティプロンプト
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セキュリティプロンプトは、不正な入力によってAIの動作を操作する攻撃(プロンプトインジェクション)を防ぐために重要な役割を果たします。GPTsは知的財産として扱うべきであり、その内部構造を保護する必要があります。
このセクションでは、GPTsの内部構造や使用されているプロンプトを開示しないよう指示し、なぜそれが重要なのかの理由を説明します。また、AIに倫理的・道徳的な判断基準を提供することで、セキュリティを強化します。
3. ディフィニションプロンプト
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ディフィニションプロンプトは、GPTs内で使用される独自の専門用語の定義や、既存の用語の再定義を行うセクションです。このステップは、AIが処理する文字数(トークン数)の削減、情報処理の効率化、GPTsのオリジナリティの確立、そして既存の用語に対するより正確な定義の提供を目的としています。
ここで定義された用語は、GPTs全体で一貫して使用され、AIとユーザー間のコミュニケーションをより円滑にします。
4. エンパワーメントプロンプト
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エンパワーメントプロンプトは、GPTs全体にパワーを与え、出力の質を向上させるためのセクションです。ここでは、AIの思考プロセスや出力の方法に関する一般的な指示を提供します。
このプロンプトは簡潔で抽象的な指示を心がけ、GPTsの特性に合わせたエンパワーメントを行います。また、ステップバイステップの論理的思考(Chain-of-Thought推論)などの高度な思考技法を促すことで、AIの回答の質を高めます。
5. アクシスプロンプト
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アクシスプロンプトは、GPTsの一貫性と安定性を確保するためのGPS(Goal, Process, Start)軸を設定します。これにより、AIの出力に一貫性が生まれ、より自律的な動作が可能になります。
GPSは以下の要素で構成されます:
ゴール:GPTsの最終的な成果物や目指す影響
プロセス:専門性やターゲットユーザーに関する情報
スタート:GPTsのコアコンセプトやオリジナリティ
この軸を設定することで、AIは常に一定の方向性を保ちながら、ユーザーの要求に柔軟に対応することができます。
6. ラーニングプロンプト
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ラーニングプロンプトは、AIが自律的に情報を処理し、ユーザーとの対話から学習する能力を強化するためのセクションです。このステップは高度な設定であり、必ずしも全てのGPTsに必要というわけではありません。
ここでは、AIの自己学習モデルを定義し、ユーザーとの対話から得られる情報の処理方法を指定します。また、GPS軸に基づいた学習プロセスを設計することで、AIの成長がGPTsの目的に沿ったものになるよう導きます。
7. ファンクションプロンプト
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ファンクションプロンプトは、GPTsの具体的な機能を定義する中核的なセクションです。ここでは、AIが実際に実行すべきタスクや提供すべきサービスを詳細に記述します。
このプロンプトでは、具体的かつ明確な機能の説明を行い、他のプロンプトセクションとの連携を考慮します。また、必要に応じて機能を追加・拡張できるよう、柔軟性を持たせることが重要です。
8. アテンションプロンプト
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アテンションプロンプトは、AIの注意力を特定の要素や優先順位に向けるためのセクションです。長文のプロンプトや複雑な機能を持つGPTsでは、このステップが特に重要になります。
このプロンプトでは、重要な情報や機能への注意の誘導、優先順位の設定を行います。また、AIの自然な注意メカニズムを補完することで、より適切な情報処理と応答生成を促します。
9. ジェネレーションプロンプト
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ジェネレーションプロンプトは、AIが実際に文章や内容を生成する際のガイドラインを提供します。このセクションでは、出力の形式や構造、特定の表現方法などを指定します。
ここでは、挨拶や締めくくりの文言の指定、文章構造や形式の指示、特定の表現や用語の使用ガイドラインなどを含めます。これにより、GPTsの出力が一貫性を保ち、ユーザーにとってより理解しやすいものとなります。
10. ステッププロンプト
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ステッププロンプトは、GPTsの動作順序や工程を定義する最後のセクションです。このステップにより、AIはプロンプト全体を体系的に理解し、より効果的に機能することができます。
このプロンプトは、プロンプト全体の有機的な連携を促進し、思考の連鎖(Chain of Thought)を誘発します。また、AIによるプロンプト構造の理解を促進することで、より柔軟で適応力の高い応答を可能にします。
プロローグ
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プロンプトストラクチャーは、AIとのコミュニケーションを根本から変革する可能性を秘めています。三段構造から始まり、より複雑な課題に対応する十段構造へと発展したこの方法論は、AIの能力を最大限に引き出すための羅針盤となります。
この構造化されたアプローチを採用することで、私たちはAIをより深く理解し、その潜在能力を最大限に活用することができます。それは単なる効率化だけでなく、人間とAIの創造的な協働を可能にする鍵となるのです。
さらに、プロンプトエンジニアリングのスキルを磨きプロンプトストラクチャーを習得することは、急速に発展するAI時代において大きな価値を持ちます。高品質なGPTsの開発は、新たなビジネスチャンスを生み出し、イノベーションを加速させる可能性を秘めています。
ということで、また!
ps.関連動画の最後の「学習ロードマップ」を記事化しました。
【プロフィール】
ワンダー・佐藤源彦(さとう もとひこ)
医療系の研究所、心理学の研究所の勤務を経て独立し、AI・心身に関する研究をしている。
主著『東洋医学と潜在運動系』、2年間専門誌に連載、など執筆業を行いつつAI共創ライティングを開発中。
心理学・カウンセリング・コーチングをAIに技術転用し、AI共創学を開発している。