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【MBA/体験記】第26話「暗いオンラインで待ち合わせ」

こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ!

前回の『能ある鳩はMBA』では、

行動経済学と合理的経済人の関係について見てきました。



今回は、「オンラインでの授業中に、生徒たちは裏でいったいどんな話をしていたのか」について書いてみました

大学関係者の方は、ご参考としていただけたら幸いです。


1つの記事あたり、だいたい5分で読めますので、お気軽にスクロールしてみてください!


意識が高すぎなくて助かった

当noteの過去の記事をご覧になってくださっている賢明な読者のみなさんは既にお気づきかもしれませんが……

鳩は、無駄に頻出するカタカナビジネス用語は苦手です


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入学前も、「どいつもこいつも横文字ばっかり使いすぎるやつらばっかりだったらどうしよう……」と思っていたわけです。


バリバリ内向きなインフラ企業で働いている鳩において、鳩が知っている横文字で他人と張り合える語彙は、

「ファントム・バイブレーション・シンドローム」

ぐらいのものでしたので……



そういうわけでおっかなびっくり入学してみたものの、鳩が入学したコースの生徒たちはそんなに意識が高くなかったの安心して学生生活を送ることができました


そんなわけで、勤め先、年齢、性別はさまざまでしたが、同期同士もそれなりに仲が良く、無難なグッド・コミュニケーションを取れていたと思います。


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オンライン授業前夜

さて、2020年初頭のコロナ禍により、当時の授業が全面オンラインになったのは以前の記事でも書いたとおりです。


授業前夜、オンラインで授業を受けるなどと入学時には想像もしていなかった我々のグループLINEは不安の渦中にありました。

オンライン講義ってどんな感じなんでしょう……
オンライン会議はやったことないので不安だらけです。
助け合って、いい授業にするしかないですよね。


みなさん、意外に前向きなコメントを投げ合っています。

まあ、内心「金を返せ」と思っている人も多かったとは思いますが。


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ちなみにこのとき大学事務局は、


オンライン授業での成績評価の方法は、通常授業と異なるものを導入予定


通信過多による回線切断の心配はない


と公言したという話がグループLINEで回ってきたので鳩はすっかり信じ込んでいたのですが、


成績評価は特にいつもと変わりませんでしたし、オンライン授業は何度か落ちました。


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オンライン授業と尿意

さて、オンライン授業になって良かったことの1つに、

「授業中でも、不満があればすぐにグループLINEで共有できる」

というものがあります。


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オンライン授業だと、画面の前でずっと椅子に座っていなければならない苦痛が、眼精疲労と尿意になってボディーブロウのように蓄積されていくのですが、

生徒の苦渋の表情にも気づかず、90分にもわたってぺらぺらと持論を展開している先生のときには、


時間が経つのが遅い。睡魔が襲ってきた。
マイペースだな、この人。
よくしゃべる先生だわ

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と、生徒たちの本音が飛び交っていました


みなさんの顔を先ほどからチェックしていますが、睡魔を我慢していませんか?
「もう帰りたいよ……」と思いましたが、既に自宅でした。
しかも先生がだらだらしゃべったまま本質に迫りそこねて4時半……


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対面授業のときにはまじめな顔して授業を受けていたとのは何だったのかと言いたくなるほど、みなさん、口々に不満をさらけ出します。


鳩もまた、

みなさん風土改革と健全な膀胱のためにも、授業後の無記名アンケートにご協力ください

と、煽りを入れることは忘れませんでした。


オンライン授業への生徒の不満① 挙手しても当たらない

さてここからは、オンライン授業中にオンラインで展開されていた生徒の不満シリーズを並べてみます。


まずは、「挙手」です。

鳩が通っていたビジネススクールでは授業中の発言内容が成績へ大きく影響しますので、生徒は誰しもハーマイオニー・グレンジャーのごとく挙手をします


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しかし、参加者の顔が映ったページを固定している先生の授業は苦痛そのものでした。


「挙手しても当ててくれない」
「授業終了時に、『今日発言できなかった人』に無理やり発言させる」
という進め方をされると納得いかないし、なにより授業に身が入らない。
参加者が30名を超えてくるとまんべんなく指名できなくなってくるのはオンライン授業の限界。
それなのに発言回数を評価点の大部分に設定する先生は、理解できない。
「異なる意見を持つ生徒同士にあえてディベートさせる先生」がいるけど、こっちは一度も発言できないのに、他人がいきいきとディベートしているのを見させられるのは苦痛でしかない。


たしかに、ディベートを見ているときには、

「おまえたちはここで彼らの晴れ姿をまてい」

と言われているようで辛くなります。

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たとえるなら、

「自分と同じチケットで入っている人が2回、3回とスプラッシュ・マウンテンに乗っているのに、自分だけはなぜか列にも並ばせてもらえない」

といった感覚でしょうか。


しかしごちゃごちゃ言ったところで成績に反映されるどころか、

「厄介な生徒だな」

と思われるばかりなので、授業中は冷静に怒りを鎮めていましたよ、ええ。


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オンライン授業への生徒の不満② テクノロジーに溺れる

「時代はDX!」ということで、オンラインを助けるためのさまざまな技術が生まれているのはたしかです。


・みんなで共有して編集できるGoogleスプレッドシート

・ホワイトボードやふせん代わりに編集できるmiro


などは、たしかにグループワークをするときには便利ですね。


ところが、教師側が妙にテクノロジーを盛りに盛ってくると、かえって授業の価値が損なわれます


オンライン授業で、


・授業で用いる企業のケース

・スライド

・板書


を同時に共有された日には、生徒も生徒で画面上にwordなどを展開しているので、そもそも画面の数がいくついるんだという気分になってきます。

「そんなのはお前がなんとかしろ!」という状況は辛いものがあります。


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また、ほかにも……


タッチペンでの手書きではなく、タッチタイピングで板書を取ろうとする先生って、一定のタイピングのスピードとリテラシーが求められるので、かえって時間がかかってストレスが溜まりますね。
素直に手書きすればいいのに。


というコメントを見ることもありました。


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継続的に改革されるのを期待!

このように「裏番組」が開催されるのもあって、グループLINEが盛り上がっているかどうかは、


「つまらない授業」⇒雑談が盛り上がる

「おもしろい授業」⇒授業に聞き入っているので静か


と、授業の質のリトマス試験紙となっていました。


しかし、そのような生徒たちの思いが先生に届くことはまれでしょう。

また、先生方は他の先生の授業を覗くということはめったにありませんから、フィードバックは少ないはずです。


となると、「オンラインに移行したときの自分自身の授業の質」を振り返るチャンスがも多くは無いでしょう。


しかしそれは、「知」を与える教育機関において大きな損失だと思うのです。

そして、普段「リーダーシップ論」「組織論」を教えているビジネススクールであれば、自らを継続して改革できるはずですし、そうであるべきだと思います。


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最後はLINEグループにあったこんな投稿を紹介して終わりといたします。

最初は先生方も初めてのオンライン授業でとまどっていたことでしょうが、優れた先生が集まっているんですし、自分たちの大学の授業は自分たちで改善してほしいですね!


次回、能ある鳩はMBA第27話「ことばよ花咲け」



お楽しみに。

to be continued...


参考記事:オンライン授業の感想

今回は、「生徒たちはどう感じていたのか」を取り上げましたが、

鳩自身がどのように苦しんだかはこちらの記事に書いています。



オンライン授業をこれから受けるみなさんは、失敗事例の他山の石としてご覧ください。

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参考資料

・挿入マンガ①:山口貴由『衛府の七忍』(秋田書店)

・挿入マンガ②⑥⑦⑧:島本和彦『吼えろペン』(小学館)

・挿入マンガ③:板垣恵介『グラップラー刃牙』(秋田書店)

・挿入マンガ④:久住昌之(原作)、谷口ジロー(作画)『孤独のグルメ』(扶桑社)

・挿入マンガ⑤:横山光輝『三国志』(潮出版社)


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