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備忘録 インドネシア駆け抜け日記

3/12の日曜日の夜、私はインドネシアのジョグジャカルタへ到着した。
時間が経つのは早い。今この記事を執筆してる時、僕はあくまでつい最近の出来事を書いているつもりだったが、日付的には、なんと2週間も経っていた。。
旅程は、4日ほどでジャワ島西部のジョグジャカルタから東進し、バリまで突っ切るというタイトなもの。
備忘録としてインドネシア横断時に感じたことを走り書きしようと思う。

ジョグジャカルタ空港へ到着

英語での綴りはYogyakartaで、「平和の街」を意味するそう。
対するジャカルタは、「偉大なる勝利」
名前は似てても全く異なる街である。
「○○なジャカルタ」という意味ではない
 日曜日なのに空港は閑散としていた。 チェンマイ空港の路線数22と比べ、こちらは路線数8本と圧倒的に少ないことも関係しているかもしれない。
 grabで調べても空港周辺には全くドライバーがいなかった。今回の宿泊先が車で1時間くらいの距離にあるため、タクシーとしても大変なのかもと思った。
タクシーが1時間後に来ることだけが分かっていたが、1,000,000ルピア(8000円ちょっと)と、さすがに高く感じた。
 ちょうど同じように困っているインドネシア人男の子1人、オーストラリア人留学生2人組にダメ元で声をかけてみると、まさかの行き先が近くで意気投合。そのまま一緒に中心街へ向かった。


タクシー相乗りした大学生が眩しすぎた


このトリオは同じジョグジャカルタ市内の大学の同級生らしく、めちゃくちゃ勤勉だった。
この日はジャカルタに行ってオーストラリアとインドネシアの国交に関するカンファレンスでディスカッションした帰りだったらしい。にもかかわらず、留学生には明日が締め切りの課題があるらしく、車内でずっと作業していた。
大学時代、僕もEU移民問題を扱うゼミでヒイヒイ言いながらグループワークしたことを思い出した。当時はしんどかったけれど、こうして第三者目線から見ると、めっちゃキラキラしているんだなと。
話題はインドネシア語文法、オーストラリアの国交、自国の政治の矛盾点、教育制度の歪さなど次々に回転していたが、3人とも皆自分なりの意見があり、どれも的を射たものだった。一方の僕は日本人代表かつ最年長の僕はなんの意見も出せず情けなかった。
 彼らの一生懸命な姿が微笑ましく、懐かしく
限りなく羨ましかった。
 僕は、もう大学を卒業したおっさんなんだなぁ。とひしひし思った。
 オーストラリアの就活市場は、売り手市場の日本と比較し、圧倒的買い手市場。大学に入ったらほぼ就職できる日本とは比べ物にならない競争に勝ち抜かなければならない。勤勉になるのももっともなところだ。
 これから激務が待ち受ける僕には、大変刺激的な時間になった。彼らに負けないよう、惜しみなく自分の仕事に時間を割きたい。

ジョグジャカルタのホテルへ宿泊
日本語ペラペラのインドネシア人にイジェン火山のことを尋ねた。どうやらジョグジャカルタから行くよりもバニュワンギのゲストハウスで予約したほうがいいらしい。(詳細後述)

彼らのアドバイスに従いジョグジャカルタで日中を費やした後、ジョグジャカルタ初の夜行列車を使ってバニュワンギに直接向かった。
ブロモ山はスキップした。

coffee and cigarette makes us happy. インドネシアのタバコは、吸っていると甘い汁が出てくるので、僕は好きではなかった。
 コーヒーは甘くて美味しい。飲み方が少し変わっている。ホットコーヒーはそのまま飲むと熱いのでソーサーにドバッとコーヒーを入れて冷ましてソーサーから啜る。賢い。
 インドネシアのコーヒーといえば、ジャコウネココーヒー。現地の言葉でコピルアック。
インドネシア旅行動機の一つ。実際に飲んでみたが、僕には正直普通のコーヒーとの違いがわからなかった。ごめんなさい。

天日干し中のコピルアック
普通のコーヒーと何が違うのか

インドネシアのコーヒーチェーン店、Rotiは僕のお気に入り。インドネシア滞在中、Rotiではこの滞在中、ヘーゼルナッツチョコばっかり注文していた。価格は18,000ルピア。字面だけ見ると物凄く高く見えるが、日本円換算でたったの160円。

Roti

辛すぎるサンバル
ジョグジャカルタ市内に滞在したのは2日だけだったことに加え、月曜日はあいにくほとんど観光地が閉まっていたので、グルメ巡りなどして時間を潰した。
インドネシアといえば、ナシゴレンというチャーハンが有名。無難に美味しい。そのほかにもサンバルという料理がある。
日本では辛いものが好きな僕。チャンジャのような見た目のサンバルに惹かれて注文し、ひと口食べて自分の浅はかさを悔やんだ。
激痛レベルの辛さで口がやられてしまい、涙と鼻水が止まらなくなった。30分くらい食欲も行動欲も無くなってしまった。

人生で1番辛い料理

ジョグジャカルタはとにかくほんまに暑い。歩いてるとすぐに汗がブワーって噴き出す。
バンコクと気温は同じらしいが、体感全然インドネシアの方が暑い気がする。
そんなところでよくこんな激辛な食べ物を食べられるものだ。
インドネシアに訪れた際は是非食べてみてほしい。

インドネシア人
現地で人と話して彼らの性格がタイ人と全然違うことに気付いた。
なんともチャーミングな人たちが多い。
目が合えば高確率でニコって微笑み返してくれる。
ドライバーの「どこから来たの?」って声かけてくれる率の高さ
根本的に外国人に興味津々な人が多い。
 全力で鼻毛出してる人達が多かった。ちょっと出てると汚く見えるが全部出してると意外と見栄えが良い。

ヒンドゥー文化が根付くジョグジャカルタ
インドネシアでは島ごとに異なる宗教が根付いていて、非常に面白い。僕の滞在していたジャワとバリではヒンドゥー教だが、スマトラ島ではイスラム教が主流らしい。
僕は3年ほど前インドに滞在していた。その時にかなり現地のヒンドゥー教について勉強したのだが、ゆえにインドネシアでのヒンドゥー教がかなり異なるのだと知れた。

ワヤンクリ



バニュワンギまでの電車
 今回の旅行で2回目の夜行列車。今回は寝台がないので寝るのが大変だった。
バンコクと違って、目的地に向かってどんどん自然が豊かになっていく景色。背の高い木々が生い茂っている、熱帯の木々を眺められた。
バニュワンギの見どころは自然。沢山の動物と会えた。

緑が鬱蒼と茂るバニュワンギ

イジェン火山へ
バニュワンギ到着日の翌日朝2時に宿のスタッフに叩き起こされ、1時間かけて車で山の麓へ。イジェン火山目当てにやって来た世界各国のバックパッカーと一緒に寒さで凍えながら、登山口のオープンを待つ。4時に登山入口がオープンし、90分くらいのハイキングがスタート。
道はかなり整備されており歩きやすい。
登る前に5人組くらいの班が作られ、班ごとに一緒に登山を始めるがペースがバラバラなので、気づけば1人になっていた。班の意味ないやん。
とはいえ、道は大所帯。日本で地元の山へ初日の出を見に行く時のイメージに近い。
どこにいても必ず別チームのハイカーがいるので全く孤独感はなかった。

行路は眠い、寒い、しんどい、臭いと嫌なこと尽くし。
頂上が近づくと硫黄の匂いが濃くなり、咳が出てくる。身体がどこまで持つかビクビクしならも、登山を続けた。
僕のペースが遅かったのか、頂上についた時にはブルーファイヤーが見える暗さではなくなっていた。無念。
しかし、頂上の景色は絶景であることに変わりなかった。

硫黄が固まって翡翠色に染まった火口。あの世にでも来てしまったかのような、現実離れした景色。

これもまた、自然が作りたもうた景色なのか。
彼らの力は、完全に僕の想像を上回っていた。

イジェン山頂上

火口には降りられなかったので、結局ガスマスクは一度も使用しなかった。


船でバリへ
青くて綺麗な海を船で。朝の過酷な登山から解き放たれ、一層清々しく見える。

海から見たイジェン山

バリ島の西側、Mengwiに到着。そこからホテルのあるウブドまで3時間バスで移動。

ウブドは美しい田園風景が広がっており、心が休まった。

ウブドに向かうバスからの眺め

初のヴィラ泊
将来こんな自然に囲まれたとごろに住みたいなとぼんやり思った。

宿泊先のヴィラ

 ここでバリ土着の宗教の話をしてもらった。石の上に神様がどうたらこうたら。バリのヒンドゥー教はどう見ても後付け感がある。
 このヴィラからの北にある山を越えた先に、トゥルニャン村という、死者を独自のやり方で埋葬している村があるらしい。冒険心をくすぐられる。

ビーチ巡り
クタビーチの隣のレギャンビーチへ。
日本でも数回サーフィンはチャレンジしていたが、こっちは初心者向けではなかった。
巨大な波を見て体がすくみあがってしまった。(これが1番危ない)
波に飲まれて海の底に連れて行かれたときは、本当に怖かった。元水泳部だが海の前に泳ぎの巧拙は全く取るに足らないものだと悟った。
波に流されて気づいたら知らないビーチに来てしまっていた。荷物はドライバーに預けていたし、どこから来たか忘れて迷子になってしまったし、恥ずかしさと情けなさで気持ちが真っ暗になった。重たいサーフボードを運びながら、「荷物を持ち逃げされてたらどうしよう」とか、不安で死にそうだった。
30分くらい探し回ってようやく元来たサーフショップに辿り着いたが、幸い、ドライバーは待っててくれてた。
父のような眼差しを僕に向けてくるドライバーだったので、正直信頼できるのではと思っていたが、これで恩人を得ることができた。

ビーチの上のレストランでディナー&バリ音楽鑑賞
波がデカすぎて轟音がするので、風情はなかった。笑

店名はAyu Bali Resto
パリの伝統舞踊


金属がぶつかってなる素朴なジャラジャラ音だけで作られたリズムに合わせて煌びやかな衣装を纏った女性とその子供たちが踊っている。
怪しい魅力がクセになる。

忘れられないご恩を手土産に
ディナーを終えて、フィリピンに飛ぶため空港へ。
僕のバリ観光を支えてくれたドライバーに感謝を込めてチップをお渡した。ありがとうチップ文化。
異国の地に信頼できる人を得られたことがなによりもかけがえのないこと。いつまでも元気でいてほしい。

恩人のドライバー 頭が上がらない

まとめ
 インドネシアの街並み、人はとても愛らしく、キュンキュンとするポイントが多かった。こっちの国では御礼を言うことにハマった。
「テレマカシ(ありがとう)」というと、「サマサマー(どういたしまして)」と返してくれるのだが、これが可愛くて仕方ない。インドネシア人には沼要素がある。
 インドネシアの景観に目を向ければ、海と田園のコントラストがとても綺麗で、心が潤う。
アウトドア好きには天国の住み場所だと思う。今回はショートスケジュールだったので回れないところも多々あったが、次はサーフィン、ダイビングを目的に訪れたいと思う。

付録:イジェン山ツアーについて
日本人のブログで書かれているように、
ジョグジャカルタ空港から市内→市内の旅行代理店でツアー予約→夜中にジョクジャからブロモ山、イジェン山を2泊3日でツアーする
というのがメジャーのようだが、
現地民からするとこの方法は旅行代理店を挟んでマージンが上乗せされるうえ距離が遠いので、費用も時間も余計にかかってしまうのでお勧めできないとのこと。
 現地民の思うベストなルートは、
まずスラバヤ空港行きの飛行機を取る。
目的地がブロモ山ならマランを目指し、イジェン山ならバニュワンギもしくはリチンを目指して、電車などで移動し、ふもとのゲストハウスで直接登山ツアーを予約するとよいとのこと。
これが1番時間も金もかからないとのこと。
かなり有益な情報になると思う。
次に挑むときは僕もそうしたい。
 僕は一度ジョグジャカルタまだ行った後、夜行列車を使って13時間かけてバニュワンギに行き、現地のバックパッカーホステルを予約してイジェン火山ツアーに参加することにした。ウブドまで行くバスの料金まで込みのツアー650,000ルピアにジョグジャカルタ発の夜行電車365,000ルピアを足して、合計8,800円くらい。僕のように一度ジョグジャカルタを挟むとネット上の他のツアーと同じくらいの価格になってしまうが、
スラバヤ空港着にすればもっと安くできたかなと振り返って思う。

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