オブツーサ

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ラストマイル感想

痛烈な企業批判をベースにしたストーリーで大変好ましくも同時に社会批判で、大半の人がそうであるように自分もその只中にいるひとりなので身につまされる思いも持ちながら見た。 舟渡エレナの欲しいもの「全部」は、終盤で「分かる、私も全部欲しい」と思った。自信とかバイタリティとかなんかこういわゆる輝かしいものもだけど、自分として人間として、完成していきたいなと。 通販の工場で少しだけ派遣バイトしたことがあって、空港近くのでっかい工場のでっかい機械の中に大量のバスから降りた大量のヒトが入

    • 「私はヘテロ」「いつかは恋を知るよ」

       タイトル付けのセンスがないので、諦めて、文中に用いた目に留まりそうなフレーズに登場してもらった。2つなのは、1つでは無意味に意味が発生してしまいそうだったから。  私はヘテロセクシャルを自称しているが、これは社会によってつくられた偶然なもので、極めて主体的ではないことに少しずつ気づいていた。  すてきな女の子の虜になることがこれまで何度かあった。ほんの短期間、いいなと思うことは幾度もある。隠すこともないので正直に言うと同時期に何人もいいなと思う魅力的な人がいたこともある

      • 境界線についての集団的独語

         幼児は他者とのコミュニケーションのために外言(音声を伴う言語)を獲得したのちに自己とのコミュニケーションの道具として内言(音声を伴わない言語)が発生するが、その過程で自己中心的言語(集団的独語)というものがみられる。誰にともなく発せられる言葉。これから書くのはだいたいそれに近いような言葉たちだと思ってほしい。私が私と対話していく言語を得るためのリハビリとして、しかし他者の目に触れる場で独り言を書く。  いつからだったか、私は気持ちや思考を言葉にするのが苦手になった。とても

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